二宮尊徳といえば、薪を背負って本を読む銅像が有名だ。では、彼が優秀な「再建屋さん」だったことを知っているだろうか? 尊徳は農家に生まれ、10代で父母を亡くして土地も失い、伯父に引き取られた。働きながら勉強し、学問と農業の幅広い知識を身につけ、やがて実家の土地を買い戻す。その手法を活かし、奉公先に出た小田原藩の家老・服部家を再建。さらに、財政難に苦しむ下野(栃木県)桜町領の財政再建を託されて成功するなど、次々に大きな成果を上げ、生涯で605ヵ町村もの暮らしを救ったといわれる。尊徳は努力家なだけではなく、人々の生活を助けるためにお金を貸し借りできる「五常講」をつくるなど、先見性にあふれた人物でもあった。今回の名言も、今でいう商売の「win-winの関係」を説いている。銅像にして眺めるだけではもったいない、現代に通じる彼の思想をもっと知りたくなるね。
■二宮尊徳(篤農家)
1787年~1856年。江戸後期の農政家・思想家。通称は金次郎。勤倹努力して没落した家を再興したのち、小田原藩家老服部家、藩主の分家の下野桜町領(栃木県)、陸奥中村藩(福島県)などの再建を行う。のち幕臣となり、日光領の復興にあたる。徹底した実践主義者で、その教えは死後、報徳社運動として受け継がれた。
1787年~1856年。江戸後期の農政家・思想家。通称は金次郎。勤倹努力して没落した家を再興したのち、小田原藩家老服部家、藩主の分家の下野桜町領(栃木県)、陸奥中村藩(福島県)などの再建を行う。のち幕臣となり、日光領の復興にあたる。徹底した実践主義者で、その教えは死後、報徳社運動として受け継がれた。
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