家を買うときに考えたい、お金に関する3つのこと

知らなきゃ損するシリーズ/ 日興フロッギー編集部三輪もーにんぐ

独身の頃や結婚当初は賃貸物件に住んでいても不便を感じなかったものの、家族が増えることで自宅の購入を考える人も多いのではないでしょうか? 自分だけの家を持つことで安心感を得られることもありますし、そのぶん夢が膨らむものでもあります。夫婦で「どんな家にしようか」と考えながら準備をすれば、貯金も前向きに取り組めますよね。

しかし、住宅購入は多くの方にとっては人生で最大の買い物となるもの。手続きなども複雑になるため、計画的な準備が必要となってきます。

そこで今回は、家を購入するときに考えたい、お金に関する3つのことをお伝えします。

家を買うときに考えたい、お金に関する3つのこと

1.住宅購入前に必要なお金
2.住宅購入後に必要なお金
3.家を買うために資産を増やす方法

1.住宅購入前に必要なお金

住宅購入後にローン返済などでお金がかかることは容易に想像できると思いますが、実は購入前にもさまざまな費用がかかります。たとえば、4000万円の家を購入するケースでは、頭金のほかにも、約800万円もの費用がかかることが一般的なのをご存知でしょうか。

購入前、何にどれくらいのお金が必要なのかを知っておかないと、ローン返済が苦しくなったり、生活している中でトラブルがあった場合にお金が足りなくなったりするなど、困ったことになってしまいます。では、一体何にいくら必要なのでしょうか。

まず、購入する住宅を決めて申し込む際に申込証拠金(2~10万円程度)が必要となる場合があります。これは、正式に契約すると手付金(200~400万円程度)の一部として扱われます。

そしてもっとも大きいのが頭金(400~800万円程度)です。ローンを利用して住宅を購入する場合でも、ローン金額が多くなれば多くなるほど利息の支払いも増えます。そのため、はじめにできるだけ多く頭金を支払っておき、利息の支払いを減らしたいところ。貯金額やその後の生活費などを考えた上で、いくら支払うか決めましょう。

また、購入にあたって契約印紙代や仲介手数料、不動産取得税、不動産登記の費用などといった諸経費(120~400万円程度)もかかってきます。これらの金額は住宅の価格によって変わってきますので、どれくらいかかるかあらかじめ計算しておきましょう。

2.住宅購入後に必要なお金

無事に頭金などを払い終え、住宅購入手続きが完了したら、今度はローンや保険料の支払いなどの継続的にかかってくるお金について考えなければなりません。

住宅ローンの返済額は、頭金や金利、返済年数によって、月々に支払う額は変化します。十分な頭金を用意できていれば、月々の返済は余裕を持たせることができます。

頭金をいくら用意できるのか、月々どれくらいのローン返済ができるのか……夫婦で一緒に資金計画を考えた上で、無理なく購入できる金額内で物件を選んでいきたいですね。

また月々のローン返済以外にも、固定資産税や保険料、マンションであれば管理費や修繕積立金、駐車場代といった費用もかかってきます。毎月かかるものや年に一度の支払いなどさまざまですが、必要なお金はローン返済額だけではないということを意識しておきましょう。

「住宅ローンの繰り上げ返済はしてはいけない?」を読む
「住宅ローンは、変動金利と固定金利のどちらがいいの?」を読む

3.家を買うための資産を増やす方法

住宅の購入前と購入後に、様々なお金が必要となることはおわかりいただけたと思います。単純に住宅の金額だけを考えれば良いというわけではない、ということもお伝えしてきました。では、必要な金額を貯める・増やすためにはどうしたらいいのでしょうか。

貯める方法としては、普段使っている口座と別に住宅購入のための口座を作り、そこに給料から天引きで貯金するという方法があります。天引きであれば自動的に貯金することができますし、夫婦で貯金するための口座なので勝手に使うこともないでしょう。

また資産を増やそうと思うならば、投資の複利効果を利用するのが効率的でオススメ。投資では、「72の法則」というものがあります。72を利回りで割ると、資金が倍になるまでの年数が簡単に算出できるというものです。利回り(複利)2%で運用すると36年、3%では24年、6%では12年といったぐあいに、利回りが低いと長期間で、利回りが高いと短期間で資金は倍となります。

まとめ

高い買い物ではあるものの、いつかは手に入れたいマイホーム。自分たちだけの理想の住まいをかまえるのは、とても夢がありますよね。そのためにも、購入前の手続きにかかる費用、購入後の維持管理費などについて、二人で一緒に考えて計画的に貯金をしておきましょう。

こうした資金は、投資でお金を運用して準備するという手もあります。投資は早めに始めたほうが効率的ですので、早めに二人で話し合ってみてください。

もちろん、家を購入せず賃貸に住み続けるというのもひとつの選択。どんな家に住みたいのか、どんな暮らしを送りたいのか……夫婦で理想の形を思い描きながら、しっかり資金計画を立てていきたいですね。