12月は充実グルメ&暮らしを豊かに。寒さに負けない優待10選

優待ライター厳選! 今月の株主優待/ 日興フロッギー編集部吉本ユータヌキ

12月の株主優待は全部で171銘柄。3月、9月に次いで、1年で3番目に優待銘柄数が多く、優待好きにとっては楽しみがいっぱいな月です。ファミレスなどの外食産業や、ビール大手、生活用品メーカーなど幅ひろい優待銘柄が揃っています。今回は、その中からファミレス最大手の「すかいらーくホールディングス」、株主限定ビールが味わえる「アサヒグループホールディングス」、暮らしに必須の商品がもらえる「ライオン」、バラエティに富んだグルメ商品が充実しているカタログ優待の「ヒューリック」など、選りすぐりの10銘柄をご紹介します。

※特別に記載がない場合、権利付最終日は12月25日(火)です。

「もらって嬉しい株主優待。知っておくべき基本のキ」を読む

株主だけが味わえる特別なビール【アサヒグループホールディングス】

■銘柄名(コード):アサヒグループホールディングス(東1:2502)
■権利月:12月
■最低投資金額:47万2500円(11/29終値:4725円×100株)
■配当金額(会社予想):90円
■予想配当利回り:1.90%

ビール最大手の「アサヒビール」をはじめ、「アサヒ飲料」、「アサヒグループ食品」などの事業会社を傘下に持つ、持株会社の「 アサヒグループホールディングス 」。2018年12月期は、ビール市場縮小の影響などがある一方で国際事業の好調もあり、会社予想は増収増益を見込んでいます。環境への取り組みにも積極的で、今年4月には2050年に温室効果ガス排出量ゼロを目指すという「アサヒカーボンゼロ」を新たに設定しています。

株主優待は、100株以上で1000円相当、500株以上で2000円相当、1000株以上で3000円相当のグループ商品詰め合わせです。具体的には、株主限定プレミアムビール、酒類商品詰め合わせ、清涼飲料水・食品詰め合わせなどから1つを選ぶ方式ですが、中でも一番人気は株主限定プレミアムビール。その名のとおり、株主だけしか手にすることができない限定品で、毎年違った味わいを楽しめるのが魅力です。ちなみに2017年は、焙煎麦芽の香ばしさとアルコール6%の飲みごたえが特徴の麦芽100%の黒ビールでした。

外でも家でも楽しめる美味しさ【フジオフードシステム】

■銘柄名(コード):フジオフードシステム(JQ:2752)
■権利月:6月、12月(年2回)
■最低投資金額:20万9600円(11/29終値:2096円×100株)
■配当金額(会社予想):20円
■予想配当利回り:0.95%

大阪を地盤に、セルフ形式の「まいどおおきに食堂」や自分で揚げる串揚げの「神楽食堂 串家物語」、「手作り居酒屋かっぽうぎ」などの外食店を展開する「 フジオフードシステム 」。FC、グループを合わせた国内店舗数は856店で、海外にも7店があります(2018年9月末時点)。2018年12月期の会社予想は、当初3期連続の増益を見込んでいましたが、6月の大阪府北部地震やその後の豪雨の影響で下方修正。残念ながら増収減益予想となっています。

株主優待は、各店舗で利用できる優待券または自社グループ商品の詰め合わせです。優待内容は、3000円相当の株主優待商品を、100株以上で1セット、300株以上で2セット、1000株以上で4セット。優待商品は複数から好きなものを選ぶ方式で、選択肢は株主優待食事券のほか、「まいどおおきに食堂のカレー」や「串家物語 串かつセット」「コシヒカリ」「はらドーナッツのオリジナルセット」など全部で9セット(いずれも前回例)。店舗が近くにある人もそうでない人も、どちらも満足できる内容なのがありがたい!

かつ&からあげをお腹いっぱい召し上がれ【アークランドサービスホールディングス】

■銘柄名(コード):アークランドサービスホールディングス(東1:3085)
■権利月:6月、12月(年2回)
■最低投資金額:24万7400円(11/29終値:2474円×100株)
■配当金額(会社予想):20円
■予想配当利回り:0.80%

アークランドサービスホールディングス 」は、とんかつ専門店の「かつや」や、からあげ専門店の「からやま」などの外食チェーンの事業会社を抱える持株会社です。グループ全体の店舗数は、直営・FCを合わせて国内外に525店舗(2018年6月末時点)。海外の新規出店を継続的に進めているほか、国内では女性向けの新業態開発などにも取り組んでいます。業績は好調で、2018年12月期の会社予想は増収増益。6月には増配も発表しています。

株主優待は、100株以上で1100円分、200株以上で2200円分、1000株以上で1万1000円分の食事券で、「かつや」や「からやま」のほか「肉めし岡むら屋」「チェントペルチェント」などグループ各店で利用できます。200株の場合は100株の2倍分、1000株なら10倍分の食事券がもらえるので、株主優待のことを考えるのであれば複数単元を持つ場合には、ちょうど200株か1000株がおすすめと言えそうです。

充実のカタログから、美味しさ選び放題!【ヒューリック】

■銘柄名(コード):ヒューリック(東1:3003)
■権利月:12月
■最低投資金額:31万3800円(11/29終値:1046円×300株)
■配当金額(会社予想):25円
■予想配当利回り:2.39%

ヒューリック 」の中核事業は、東京23区を中心としたオフィスビルや商業施設の不動産賃貸業です。創業は1957年で、富士銀行(現みずほ銀行)の店舗管理業務からスタート。現在は、「高齢者・健康、観光、環境」領域の「3Kビジネス」などにも取り組んでいます。2018年12月期は、不動産賃貸業の好調などから当初の予想を上方修正し、2ケタの増益を見込んでいます。また、今期はもともと増配予定でしたが、利益の増額修正に合わせてさらに配当を増額する予定です。

株主優待は、300株以上で3000円相当のグルメカタログギフトです。カタログは、約200ページ(前回例)とボリューム満点で、肉や魚から、ワイン、スイーツ、総菜などまで多彩な商品が多数掲載されています。しかも、長期保有優遇制度もあり、3年以上継続して保有すると3000円相当のグルメギフトを2点受け取ることができます。なお、前述のとおり優待獲得には300株が必要です。優待目当てで株を購入する際には、株数を間違えないように注意してください。

スキー、ゴルフ、それともテニスにする?【アルペン】

■銘柄名(コード):アルペン(東1:3028)
■権利月:6月、12月(年2回)
■最低投資金額:19万3300円(11/29終値:1933円×100株)
■配当金額(会社予想):40円
■予想配当利回り:2.07%

スキーやゴルフ、テニス、野球などのスポーツ用品販売店を運営する「 アルペン 」。日々顧客と接している立場から、顧客のニーズに応えるスポーツ関連のPB商品も開発しています。2018年9月末時点の店舗数は、「アルペン」が57店舗、「ゴルフ5」が196店舗など、国内に全414店。また、フィットネスクラブやゴルフ場なども手がけています。2019年6月期の第1四半期は、度重なる豪雨や地震などの影響から減収かつ赤字という結果になりましたが、通期の会社予想は増収増益を見込んでいます。

株主優待は、100株以上で2000円分、500株以上で5000円分、1000株以上で7500円分の優待券です。国内の「アルペン」「スポーツデポ」「ゴルフ5」などで使えるほか、自社運営のフィットネスクラブ、スキー場、ゴルフ場などでも利用可能です。ただし、オンラインストアでは利用できないので、近くに店舗や施設があるかどうかを購入前に確かめておくことをおすすめします。

家もカラダもぴっかぴかに♪【ライオン】

■銘柄名(コード):ライオン(東1:4912)
■権利月:12月
■最低投資金額:22万800円(11/29終値:2208円×100株)
■配当金額(会社予想):20円
■予想配当利回り:0.91%

「クリニカ」や「システマ」などの歯ブラシにハミガキ、「キレイキレイ」ブランドのハンドソープ、「トップ」シリーズの衣類用洗剤など、誰もが知っているブランドの日用品を多数扱っている「 ライオン 」。国内のみならず、アジアでの事業規模拡大にも注力中です。2018年12月期の会社予想は増収増益で、さらに3期連続となる増配も予定しています。また、今年から3ヵ年の中期経営計画を策定。現在330億円の営業利益を400億円まで増やすことを目指しています。

株主優待は、100株以上で新製品を中心とした自社製品の詰め合わせです。たとえば前回の優待内容は、「NONIO ハミガキ ピュアリーミント」や「hadakara ボディソープ ピュアローズの香り」、洗濯用洗剤の「トップ スーパーNANOX」、「トイレのルック 除菌消臭EX」など、ハミガキからトイレ用洗剤までの全7品でした。毎回、最新の商品をいろいろ試せるのは嬉しいですね。

たこ焼きつまみに、ちょいと一杯【ホットランド】

■銘柄名(コード):ホットランド(東1:3196)
■権利月:6月、12月(年2回)
■最低投資金額:14万8100円(11/29終値:1481円×100株)
■配当金額(会社予想):5円
■予想配当利回り:0.34%

カリッとした大きめのたこ焼きが特徴の「築地銀だこ」をはじめ、薄皮たい焼の「銀のあん」、石板の上で仕上げるアイスクリーム「コールド・ストーン・クリーマリー」など、気軽に楽しめる外食業態を多数展開している「 ホットランド 」。店舗数は国内に556店舗、海外はアジア圏に50店舗を構えています(2018年6月末時点)。また、米国での店舗展開への注力、さらに冷凍のたこ焼きの製造販売も拡大させるなど、さまざまな取り組みを進めています。2018年12月期の会社予想は、わずかに減収ながら増益を見込んでいて業績も比較的堅調と言えるでしょう。

株主優待は、自社グループ店舗各店で利用できる株主優待券を、100株以上で1500円分、500株以上で7500円分、1000株以上で1万5000円分。たこ焼きなどをつまみに飲める「銀だこ ハイボール酒場」や「銀だこ 大衆酒場」といった店舗もあるので、おやつだけでなくちょい飲みにも株主優待券が活躍しそうですね。

美容室でのカットや、ヘアケア商品も選べる!【アルテ サロン ホールディングス】

■銘柄名(コード):アルテ サロン ホールディングス(JQ:2406)
■権利月:12月
■最低投資金額:6万2200円(11/29終値:622円×100株)
■配当金額(会社予想):5.5円
■予想配当利回り:0.88%

アルテ サロン ホールディングス 」という社名を知らなくても、「Ash」「NYNY(ニューヨーク・ニューヨーク)」といった美容室の店名はご存知という方もいらっしゃるでしょう。同社は関東圏や関西圏で、直営・FCを合わせて301店舗の美容室チェーンを運営、ほかに海外に2店舗を展開しています(2018年9月末時点)。2018年12月期は既存店売上高も堅調で、会社予想は増収増益の見込みです。2018年3月に株式を2分割していて、分割後の100株から株主優待がもらえるようになりました。

詳しい優待内容は、優待券または商品を100株以上で1500円分、200株以上で200株ごとに3000円分、1000株以上で1万5000円分、2000株以上で1万8000円分、3000株以上で2万1000円分などとなっています。保有株数に応じて、細かく優待内容がアップしていくのも魅力です。優待券は自社グループのヘアサロン各店で利用可能です。一方、商品のほうは自社ヘアケア用品または横浜のレース専門店のレース製品が選べて、さらに特設サイトから申し込めば食品や飲料などとの引き換えも可能と、店舗が近くになくても株主優待を満喫できます。

QUOカード+ホテル・レストラン割引も【ツカダ・グローバルホールディング】

■銘柄名(コード):ツカダ・グローバルホールディング(東1:2418)
■権利月:6月、12月(年2回)
■最低投資金額:6万1900円(11/29終値:619円×100株)
■配当金額(会社予想):10円
■予想配当利回り:1.62%

ゲストハウスタイプのウエディング施設を、日本で初めて開業した「 ツカダ・グローバルホールディング 」。現在は、ウエディング事業を中心に、ホテルやレストラン事業、リフレクソロジーの「クイーンズウェイ」などのウェルネス&リラクゼーションの事業も展開しています。また、2018年は3月にハワイに大型のブライダルサロンを開設するなど、海外事業にも積極的。2018年12月期は、第2四半期の利益を上方修正。通期予想は据え置いていますが、ウエディング事業の好調などで会社予想は増収増益を見込んでいます。

株主優待は、100株以上で500円分、200株以上で1000円分のQUOカードですが、それに加えて100株以上で株主優待券が1枚もらえます。優待券は、「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」や「ストリングスホテル名古屋」などの宿泊や、ホテル内レストランでの飲食の割引に利用可能。割引率は施設によって異なりますが、20%または30%などです。利用できるホテル・レストランは関東圏と名古屋のごく一部ですが、QUOカード+高級ホテルやレストランで使える優待券の2本立ての株主優待はお得感たっぷり!

今日は「ガスト」、明日は「バーミヤン」!?【すかいらーくホールディングス】

■銘柄名(コード):すかいらーくホールディングス(東1:3197)
■権利月:6月、12月(年2回)
■最低投資金額:18万3500円(11/29終値:1835円×100株)
■配当金額(会社予想):38円
■予想配当利回り:2.07%

ファミリーレストラン最大手の「 すかいらーくホールディングス 」。株主優待でもらえる「優待カード」は、「ガスト」「バーミヤン」「ジョナサン」「夢庵」などグループ内の各店舗で利用できます。北海道胆振東部地震や大型台風など自然災害の影響や将来的な成長のためのコストアップなどにより、2018年12月期は通期の会社予想を下方修正、第3四半期は微増収ながら2ケタの減益となってしまいました。ただし、株主重視の姿勢から配当や株主優待は現状維持を明言しており、株主優待が改悪されるようなリスクは低いと言えそうです。

優待内容は、自社グループ各店舗(一部を除く)で利用できる「優待カード」を、6月は100株以上で3000円分、300株以上で9000円分、500株以上は1万5000円分、1000株以上で3万3000円分。12月は、100株以上で3000円分、300株以上で1万1000円分、500株以上で1万8000円分、1000株以上で3万6000円分です。保有数が増えると、その分優待カードの金額もアップしていくのが嬉しいですね。

いかがでしたか? 外での食事が楽しめる優待をはじめ、自社商品やカタログギフト、金券類の優待まで豊富に揃った12月。株主優待に興味はあるのに未体験という方も、今年の締めくくりに優待投資にチャレンジしてみては?

今回のテーマで取り上げた上場企業

アサヒグループホールディングス
フジオフードシステム
アークランドサービスホールディングス
ヒューリック
アルペン
ライオン
ホットランド
アルテ サロン ホールディングス
ツカダ・グローバルホールディング
すかいらーくホールディングス

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優待の内容は2018年11月29日現在の情報を記載しております。本コンテンツ作成後に変更されている場合がありますので、最新の情報については、皆様ご自身でのご確認をお願いいたします。
また、優待の内容は代表的な事例をもとに記事を構成しております。詳しくはそれぞれの企業のHP等でご確認ください。