株主になると何ができる?

株式投資キホンのキ/ 日興フロッギー編集部とんぼせんせい

会社の株式を保有している人を「株主」と呼びますが、それはつまり、その会社の出資者のひとりであるということを意味します。このため、株主だけに与えられる権利を得られると同時に、責任も負うことになります。

株式を購入して株主になったら、それまでとどう異なるのでしょうか。ここでは「株主になることで得られる4つの権利」について紹介します。
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Point.1 「配当金」をもらう権利

「配当」とは、企業が得た利益の一部を株主に還元するというもので、配当をもらえるのは投資家だけの権利です。例えば、1株当たり5円の配当金を予定している企業の株を1万株保有している場合、5円×1万株=5万円を、配当がある毎に受け取ることができます。「高配当銘柄」を狙うのも、ひとつの投資スタイルです。※無配になる場合もあります。

Point.2 「株主優待」をもらう権利

「株主優待」とは、ひとことで言うと企業から株主へのプレゼントです。

その内容は、自社製品や自社サービスの優待券、お米やギフトカード、地域の名産品など、企業によってさまざま。自分の気になる優待品がある会社の株を買って、優待をもらうのも株主だけの楽しい権利のひとつです。※株主優待制度を導入していない会社もあります。
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Point.3 「投資を通じて企業を応援する」権利

株の値段である株価は、投資家たちの気持ちを反映して上がったり下がったりします。儲かりそうという気持ちももちろんですが、付いている株価とは、投資家たちからのその会社への「愛」や「応援」の量も表しているのです。投資経験者に聞くと、初めて買った株は「業績から選んだ」という人も多いですが、「応援したい会社・銘柄だから選んだ」という人も少なくありません。好きな会社に、消費者としてだけではなく、投資家としても関わることができるのも、株主ならではのメリットです。

Point.4 「株主総会に出席する」権利

「株主総会」とは、その会社の株主が集まって、「会社の重要事項を決議する場」のことです。株主になると、会社の所有者のひとりとして、株主総会に参加できます。

なかには、音楽関係の企業が株主総会の際に株主限定のコンサートを行ったり、アミューズメントパーク運営会社がその施設で株主総会を開いたりするような、「楽しめる株主総会」を開催する企業もあります。自分が好きな会社の株主総会に参加してみるのもよいかもしれません。

<まとめ>
株主になるということは、その会社のオーナーのひとりとして経営に参加するということ。
私たちが株式投資をして、その会社の株価が上がれば、会社の「期待」や「人気」が高まります。そうすれば、その企業の社会での信頼が高まり、事業を行いやすくなります。
Point.1 企業が出した利益の一部を「配当金」としてもらうことができる
Point.2 企業からのプレゼントである「株主優待」をもらえる場合もある
Point.3 投資をすることでその企業を応援することができる
Point.4 会社の重要事項を決定する場である「株主総会」に出席することができる

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