銘柄はどうやって選ぶ?

株式投資キホンのキ/ 日興フロッギー編集部とんぼせんせい

株式投資を始めるときにまず悩むのが、「どの会社の株式を選んだらいいの?」ということではないでしょうか。

取引する株式のことを「銘柄」と呼びますが、その銘柄選びには5つのポイントがあります。そのポイントを押さえておけば、株式投資のハードルも下がるはず。自分ができる方法を選んで、株式投資を始めてみてください。
「株価はなぜ動く? 買い時はあるの?」を読む

Point.1 自分が気になる・好きな会社を選ぶ

FROGGY編集部が一番オススメする銘柄の選び方は、「自分が気になる・好きな会社を選ぶ」です。そんな適当な選び方でいいの? と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、最初に買う銘柄なら、それがいいのです。

投資は、なによりもまず実践してみることが大切です。少額でも良いので、まず買ってみましょう。自分が興味のある好きな銘柄であれば、株価が上下したときでも、その理由をストレスを感じずに調べることができるはず。

Point.2 ニュースから企業を選ぶ

「身近な銘柄を選ぶ」という意味では、「ニュースから企業を探す」というのも1つの手です。実際に業績に変動がなかったとしても、みんなが「業績が良くなりそうだ!」と思うと、株価が上がるケースがあります。

たとえば、2020年東京五輪の開催が決まった時は、スポーツ用品を手掛ける企業や、競技施設を建設する企業などの株価が上がりました。日頃よく見るニュースを手掛かりに銘柄を選ぶのは、多くの人にとってわかりやすい「きっかけ」であることから、取り組みやすいと言えるかもしれません。

Point.3 ほしい株主優待で選ぶ

株式を持っていると、その会社からのプレゼントとして「株主優待」をもらえる場合があります。株主優待とは、たとえばその会社が運営する飲食店の割引券や商品引換券がもらえたり、その会社が作っている製品をもらえる制度です。

株主のメリットは配当金や、売買したときに得られる利益だけではなく、株主優待もまた得られる特典なのです。そして、欲しい株主優待で銘柄を選ぶのも、株式投資の楽しみ方のひとつです。

たとえば、東京ディズニーリゾートを運営する「 オリエンタルランド 」。株数に応じて、東京ディズニーランドまたはディズニーシーで使えるパークチケットをもらうことができます。また、家計を助ける優待として人気なのが、大手総合スーパーなどを傘下に持つ「 イオン 」です。株数に応じて、最大7%もキャッシュバックが受けられる優待カードがもらえます。そのほかにも、株主写真撮影券がもらえる「 スタジオアリス 」や、限定プレミアムビールなどが贈られる「 アサヒグループHD 」、グルメカタログギフトから商品が選べる「 ヒューリック 」など、実に多岐にわたっています。

Point.4 配当金で選ぶ

企業は事業で稼いだ利益の一部を、定期的に「配当金」として株主に配っています。たとえば、1株500円の株に対して、10円の配当金を出していれば、配当利回りは2%となります。

中には5%を超えるような高配当利回りの銘柄もあり、値上がり益だけでなく、配当金収入による利益も狙うことができます。もちろん配当収入以上に株価が上下することもあるので、注意が必要です。しかし配当金をどれくらい出しているのかどうかも、銘柄選びの基準の1つとして挙げられます。

Point.5 割安感(投資指標)で選ぶ

少し中上級者向けですが、企業の成長性などと比べて株価が割安かどうかを見ることでも、銘柄を選ぶことができます。

たとえば、PER(株価収益率)。これは、企業が得た利益に対して、株価が何倍まで買われているかを表す投資指標です。一般的には10倍、15倍のように倍率で表され、倍率が高くなれば割高、低くなれば割安と判断されます。

同じ業種や過去の水準と比較して、割安な銘柄を選ぶという手法は、「バリュー投資」と呼ばれ、あの伝説の投資家ウォーレン・バフェットも実践している手法の1つです。投資に慣れてきたら、ぜひチャレンジしてみてください。

<まとめ>
Point.1 投資はまず始めてみることが重要。自分が気になる・好きな会社を選ぶ
Point.2 自分が普段見ているニュースから企業を選ぶ
Point.3 会社からの「プレゼント」、株主優待で選ぶ
Point.4 保有しているだけで定期的にもらえる配当金で選ぶ
Point.5 PERなどの投資指標を使って割安感で選ぶ

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