株式投資をするときに必ずチェックしたいのが株価チャート。チャートを見るとその株式の値動きだけでなく、売買のタイミングもつかむことができます。
難しそうに見えるチャートも、意味や読み方を覚えれば投資の心強い味方になってくれるので、覚えておいて損はありません。その読み方や売買での使い方を合わせてお伝えします。
「銘柄はどうやって選ぶ?」を読む
Point.1 株価チャートで「トレンド」を確認しよう
株価チャートは、1日、1週間、1ヵ月といった期間の株価をグラフにしたものです。数字で見るより、動きが視覚的にわかりやすくなります。
また、チャートでこれまで株価がどう動いてきたかを見ることによって、「これから株価が上がっていくのか? 下がっていくのか?」を大まかに判断することができます。これをトレンド(=方向性)と呼びます。
トレンドのパターンは主に3種類あります。右肩上がりの上昇トレンド(BULL)、右肩下がりの下落トレンド(BEAR)、上昇下落でいったりきたりのもみ合い(NEUTRAL)、の3つです。いずれも直近の高値や安値が、それまでの高値・安値を上回るのか下回るかによって、トレンドの種類を判断します。
Point.2 投資スタンスによって、見るチャート期間を変えよう
どれくらいの期間で投資をしたいと考えているかによって、見るべきチャートの長さが異なってきます。
たとえば、3年ぐらい株を持っておこうと考えている人が、1ヵ月間だけの短い期間のチャートを見ても、判断がつきません。また、1週間ぐらいで売ろうと思っている人にとっては、10年のような長い期間のチャートからは欲しい情報が得られません。それぞれの投資スタンスに合った期間のチャートを見る必要があるのです。
ざっくりではありますが、以下のように使い分けながら、チャートを見るようにしましょう。例として、日経平均株価のチャートを表示しています。
①短期で売買したい(数日~1ヵ月程度)
比較的短期で売ることを考えている場合は、日次チャートを使って、3ヵ月から1年程度の期間を見ます。場合によっては、日中の値動きも細かく見て、トレンドの変化をいち早くキャッチする必要があります。
事例として下の日経平均の3ヵ月チャートを見ると、下落トレンドから上昇トレンドに移りつつあることがうかがえます。
②数ヵ月は持っていたい(数ヵ月~1年程度)
数ヵ月ぐらいは持つことを考えている場合は、日次チャートや週次チャートを使って、2年~5年程度の期間を見るとトレンドを把握することができます。
下の2年チャートからは、日経平均が上昇トレンドから下落トレンドに移行しつつあるように見えます。
③しばらく売るつもりはない(3年以上)
数年単位の保有や、しばらく売るつもりがない場合は、週次や月次チャートを使って、5年~10年ぐらいの期間のチャートを見ることで、トレンドをつかむことができます。ただし、製品サイクルの短いインターネット関連の企業のようにすぐにトレンドが変わってしまう可能性がある企業など、長期で見るのは注意が必要なケースもあります。
日経平均は10年で見ると、まだ長期では上昇トレンドが継続していることがわかります。
初心者にオススメなのは、まず②の2年程度のチャートを見て、上がり始めた株に投資をすることです。特に、過去2年の高値を更新している銘柄に注目するだけでも、有効的です。億り人でもあるDUKE。さんの「新高値ブレイク投資術」に通じる手法なので、ぜひチャレンジしてみてください。
Point.1 株価チャートを確認して、株価のトレンドを把握しよう
Point.2 株を保有する期間によって、見るべきチャートの長さは変わる