時給が一番高い仕事は、株式投資だ!〜www9945さん【第3話】

人生変えたきゃ投資人生/ www9945川口真目

株を始めた人間は、親友を2人失う!〜www9945さん【第2話】を読む

競馬は好きだけど、有馬記念しか行きません

23歳で株を始めて10年近くは、並行して競馬もやってました。僕は競馬もけっこう好きなんです。競馬の「馬柱(競走馬の情報が書いてある欄)」って、『会社四季報』の解説欄とちょっと似てると思いません? ちっちゃいなかに情報がぎゅっと詰まってて。ああいうのをじっくり見て研究するのが、もともと大好きなんですよ。

ええ、マニアックなんです、僕は基本的に。

でも株と両方をやっているうちに、競馬からは足が遠のいちゃいました。毎週土日になると馬券売り場に行っていたのが、日曜のメインレースだけ、ついには年に数回になり……今は年1回の有馬記念だけになりました。なぜかというと、株のほうが確実にリターンを得られるし、どう考えても合理的だとやっと気がついたからです。

10年を費やし発見!株は競馬より時給がイイ

競馬は、シンプルに言えば、1万円突っ込んで10万円を取りにいくゲームです。一方の株は、100万円使って10万円を取りにいく。つまり、同じ「10万円」を稼ぐといっても、競馬は10倍、株は0.1倍の倍率になります。最初に資金を準備するのが大変なだけで、始めちゃえばぜったいに株のほうがやりやすい。これはけっして僕の主観なんかじゃなく、数字が示している事実です。儲けの期待値が違うんですよ。

しかも、競馬は運の要素が強い。実力のある馬でも、当日のちょっとしたことで結果が変わってしまうとか、予測しづらいことが多すぎます。

投資にも、デリバティブのような複雑なもの、運の要素が強いものもありますが、僕は一切やりません。それは「どっちがいい・悪い」という問題ではなく、僕のスタイルです。僕は基本的に「バリュー投資派」で、なんらかの要因で「割安」になっている株を見つけ出し、買う。その企業が成長すると株価も上がっていくので、買い増して「割高」になったところで売る。そういうスタイルでこれまで利益を上げて、4億円以上の資産を築いてきました。

株価の下落には、必ず理由があります。うかつな設備投資をしたとか、経営能力の低い社長に交代したとか、なにかしら理由があり、それを探ることで株が思ったように上がらなくてもその失敗を次に活かせます。だから土日に何をしようか? と考えたときに、確実にその効果が出る株の勉強をするほうが、合理的なわけです。費やす時間に対するリターンを考えると、株は競馬よりもはるかに時給が高い! もっといえば、職業として一番「時給が高い」のではないか、とすら思っています。

これ、僕が10年間を費やしてたどりついた、ひとつの結論です。

勉強を頑張るかぎり、株は僕を見捨てない

株式投資って、売買だけが楽しいわけじゃありません。『会社四季報』で気になる会社を見つけたら、PER(株価収益率/現状の株価が割高か割安かを判断する目安)を見つつ、その会社のホームページなんかを研究する。いまはどういう状況にあるのか、今後どんな展開が考えられるか……。そういうストーリーを妄想しているときが、一番楽しい。しかも、考える時間はタダですから。

結局、投資を長く続けてこられたのは、楽しいからだと思います。もちろん、うまくいかないときのストレスはありますが、結果が出ればそれも吹き飛びます。勉強すれば、結果が返ってくる。頑張っているかぎり、株は僕を見捨てない――。そう信じられるのが、株式投資の醍醐味でしょう。

株、いいと思いませんか?