3月は年に1度の「優待祭り」! わくわくが止まらない優待10選【後編】

優待ライター厳選! 今月の株主優待/ 日興フロッギー編集部吉本ユータヌキ

1年で最も多い、800銘柄もの株主優待が揃う3月。優待の定番である自社製品の詰め合わせをはじめ、人気のカタログギフトや外食・買い物に使える優待券、QUOカードや図書カードといった金券類など、バラエティに富んだ優待が充実しています。3月の株主優待を紹介する【後編】の今回は、日本各地のグルメ商品が選べる「KDDI」や国内航空券が株主優待割引運賃になる「ANAホールディングス」、多彩な外食店で利用できる優待カードが便利な「カッパ・クリエイト」、3000円分の図書カードがもらえて長期保有特典もある「興銀リース」、さらに今回から株主優待券の優待を導入した「ワールド」など、人気&注目の10銘柄の情報をお届けします。
3月は年に1度の「優待祭り」! わくわくが止まらない優待10選【前編】を読む

※特別に記載がない場合、権利付最終日は3月26日(火)です。
※FROGGYを使って優待をもらう場合には、保有する株式が3月20日(水)までに単元株数以上になるよう購入してください。

「もらって嬉しい株主優待。知っておくべき基本のキ」を読む

ミスドやモス、そしてお掃除にも♪【ダスキン】

■銘柄名(コード):ダスキン(東1:4665)
■権利月:3月、9月
■最低投資金額:27万6200円(2/28終値:2762円×100株)
■配当金額(会社予想):50円
■予想配当利回り:1.81%

清掃用品のレンタルを核に、家庭や職場を快適にするためのさまざまな訪問販売サービスを提供している「 ダスキン 」。また、「ミスタードーナツ」などの外食事業も展開しています。現在は、2021年3月期を最終年度とする「中期経営方針2018」を進行中で、業績の回復と企業体質の強化に取り組み、2018年3月期の売上高1610億円⇒1690億円、営業利益75億円⇒82億円という数値目標の実現を目指しています。なお、2019年3月期の会社計画は増収増益の見込みです。

株主優待は、500円分の株主優待券を100株以上で2枚、300株以上で4枚。長期保有による特典もあり、3年以上の継続保有でそれぞれ優待券が1枚追加されます。株主優待券は、ダスキンのレンタルをはじめ、プロのお掃除サービスや家事代行、イベント用品や介護用品のレンタルなど多彩なサービスで使えるのが魅力。もちろん、「ミスタードーナツ」などの自社の外食業態でも利用OKで、さらに資本・業務提携の関係にある「モスバーガー」各店舗でも使うことができます(一部店舗を除く)。

きのこ好きなら見逃せない!【ホクト】

■銘柄名(コード):ホクト(東1:1379)
■権利月:3月
■最低投資金額:19万8300円(2/28終値:1983円×100株)
■配当金額(会社予想):60円
■予想配当利回り:3.03%

包装資材の販売からスタートし、今やきのこの総合メーカーとなった「 ホクト 」。ブナシメジ、エリンギ、マイタケが中心ですが、近年はシイタケ栽培にも取り組んでいます。また、米国や台湾などに現地法人を設立、海外展開にも注力中です。2019年3月期は、豪雨や猛暑といった天候不順で野菜類が高値になった影響できのこ類の需要が増加し、上期の業績が計画を上回りました。その結果を受けて通期の会社計画を増額修正、期初の減益予想から一転して増収増益を見込んでいます。

株主優待は、100株以上で自社商品の詰め合わせです。前回は、アガリクスドリンクなどの健康食品・サプリメントを詰め合わせた「健康セット」、レトルトカレーや炊き込みご飯の素などの「レトルトセット」、そしてきのこ数種類とレトルトカレーなどの「きのこ・レトルトセット」の3種類から好きなものを選択できました。アガリクスドリンクにも、カレーや炊き込みご飯の素にもきのこが使用されているので、当然ながら「きのこ好き」の人にイチオシの優待です。

1万円相当のコンタクトのケア用品も選べる【シード】

■銘柄名(コード):シード(東1:7743)
■権利月:3月
■最低投資金額:13万1500円(2/28終値:1315円×100株)
■配当金額(会社予想):12円
■予想配当利回り:0.91%

シード 」は、1日使い捨てタイプを主力とするコンタクトレンズの製造販売大手。国内のみならず、アジアやヨーロッパを中心に海外24ヵ国でも展開中です。現在、2021年3月期を最終年度とする中期経営計画を進めていて、2018年3月期に対して売上高+38.4%、営業利益+66.2%という経営目標を掲げています。2019年3月期の会社計画は増収増益の見込みです。昨年7月に1:3の株式分割を実施しましたが、株主優待は内容を据え置いたため、これまでより優待を取得しやすくなりました。

詳しい内容は、100株以上で①1万円相当の自社コンタクトレンズケア用品セット(4種類から1つを選択)、②株主優待券、③優待ポイントのいずれかを選択。優待ポイントの場合は、100株以上で1000ポイント、1000株以上で3000ポイント、3000株以上で4000ポイントと、保有株数でポイントが変わり、さらに3年以上の継続保有でそれぞれ2000ポイントが追加されます。優待ポイントは地方名産品や寄付などと交換可能です(1ポイント=1円相当)。

47都道府県のグルメから選べる【KDDI】

■銘柄名(コード):KDDI(東1:9433)
■権利月:3月
■最低投資金額:26万8850円(2/28終値:2688.5円×100株)
■配当金額(会社予想):100円
■予想配当利回り:3.72%

「au」ブランドの通信事業などで、総合通信大手の一角を占める「 KDDI 」。最近では金融事業にも注力していて、昨年10月からは個人向け確定拠出年金サービス「auのiDeCo」をスタート。4月には、金融持株会社「auフィナンシャルホールディングス」の設立も予定しています。2019年3月期通期の会社計画は増収増益の見込みで、足元の業績は堅調です。また、2002年度以来、16期連続で増配(分割考慮済み)していて、今期も10円の増配を予定。予想配当利回りは3.72%(2/28終値で計算)と高い水準になっています。

株主優待は、100株以上で3000円相当、1000株以上で5000円相当の「au WALLET Market商品カタログギフト」です。長期保有優遇制度もあり、5年以上の継続保有で100株では5000円相当、1000株以上なら1万円相当に優待商品がグレードアップします。いずれの区分にも、各都道府県から選ばれた47のグルメ商品が用意されていて、どれを選ぶか迷うこと間違いなし! 前回のラインナップについては、公式サイトの「株主優待制度」のページから確認も可能です。

百貨店がセレクトしたギフトを選択【エフ・ジェー・ネクスト】

■銘柄名(コード):エフ・ジェー・ネクスト(東1:8935)
■権利月:3月
■最低投資金額:9万1600円(2/28終値:916円×100株)
■配当金額(会社予想):32円
■予想配当利回り:3.49%

都心エリアを中心にした資産運用向けマンション「ガーラマンションシリーズ」で知られる「 エフ・ジェー・ネクスト 」。不動産の企画開発や売買、仲介事業なども手がけています。2019年3月期は、マンション販売が計画を上回るなど好調で、第2四半期業績は期初計画を上方修正。通期予想については据え置いていますが、増収増益の見込みです。また、増配を予定していて、配当利回りは3.49%(2/28終値で計算)と利回り面でも魅力的な水準です。

優待内容は、100株以上で1500円相当のカタログギフト。百貨店がセレクトした複数の商品から好みのモノを選択できます。前回、前々回は7品と選択肢は多くありませんが、食品に加えて毎回生活雑貨も用意されていて、9万円台の投資でも選ぶ楽しさを味わえます。長期保有優遇制度もあり、1000株以上を3年以上継続保有した場合は、セレクトギフトの内容が5000円相当にグレードアップ。ほかに追加で、自社グループで経営する伊豆の温泉旅館の優待利用券が、1000株以上で1万円分、5000株以上で3万円分、1万株以上で6万円分もらえます。

格安スマホがさらに安くなるなど、選べる5コース【TOKAIホールディングス】

■銘柄名(コード):TOKAIホールディングス(東1:3167)
■権利月:3月、9月
■最低投資金額:9万2600円(2/28終値:926円×100株)
■配当金額(会社予想):28円
■予想配当利回り:3.02%

LPガスの供給や水の宅配事業を手がける「TOKAI」や「東海ガス」「TOKAIケーブルネットワーク」など、さまざまな企業を傘下に抱える「 TOKAIホールディングス 」。2019年3月期第3四半期は、LPガス、CATV、宅配飲料水の各顧客がそれぞれ増加したことなどにより、第3四半期の売上高としては過去最高を更新。通期業績についても、会社計画では過去最高益を更新する見込みとなっています。また、株主にとっては配当利回りが3.02%(2/28終値で計算)と利回り面でも魅力的な銘柄です。

株主優待は、①自社グループ飲料水、②QUOカード、③自社グループレストラン食事券、④TLCポイント(1ポイント=1円)、⑤格安スマホサービスLIBMOの割引サービス、の5コースから好きなものを選択できます。100株以上では①2050円相当、②500円分、③1000円分、④1000ポイント、⑤350円割引×6ヵ月間。300株以上で①4100円相当、②1500円分、③3000円分、④2000ポイント、⑤850円割引×6ヵ月間。5000株以上で①8200円相当、②2500円分、③5000円分、④4000ポイント、⑤1880円割引×6ヵ月間。さらに、100株以上で自社結婚式場での婚礼10%割引券と自社レストランの20%割引券ももらえます。金額的にお得度が高いのは、格安スマホの割引、飲料水の順番ですが、10万円以下の投資額で年間1000円分のQUOカードがもらえるのも十分お得なので、自分が欲しいものを選ぶことをおすすめします。

繁忙期の空の旅も、優待価格で!【ANAホールディングス】

■銘柄名(コード):ANAホールディングス(東1:9202)
■権利月:3月、9月
■最低投資金額:41万3200円(2/28終値:4132円×100株)
■配当金額(会社予想):70円
■予想配当利回り:1.69%

国内最大の航空会社「全日本空輸」やLCCの「バニラ・エア」「Peach Aviation」などを傘下に抱える「 ANAホールディングス 」。国内の航空運賃が割引料金になることから、3月と9月の株主優待の定番銘柄の一つとして人気です。2019年3月期は、旺盛な訪日需要を取り込んで国際線が旅客・貨物ともに好調に推移する一方、燃料費の増加などの影響で、第3四半期は増収減益でした。通期の会社計画は増収営業増益、最終利益は減益の見込みですが、配当については10円の増配を予定しています。

詳しい優待内容は、コードシェア便を含むANA国内全路線の片道1区間を株主優待割引運賃で利用できる「株主番号案内書」を、100株以上で1枚、200株以上で2枚、300株以上で3枚など。保有株数に応じて枚数が増加し、10万株以上では254枚+800株ごとに1枚追加される仕組みです。また、100株以上でANAグループのホテルや売店、ツアーで割引などが受けられる優待クーポン券も1冊もらえます。混雑状況によっては販売座席数が制限されることもありますが、お盆や年末などの繁忙期でも利用は可能なので、国内線をよく利用するという人ならチェックしておきたい優待です。

注目の新設優待。仕事着やオシャレ着に【ワールド】

■銘柄名(コード):ワールド(東1:3612)
■権利月:3月、9月
■最低投資金額:20万200円(2/28終値:2002円×100株)
■配当金額(会社予想):50円
■予想配当利回り:2.5%

ワールド 」は、アンタイトルやタケオキクチ、インデックスなど多彩なブランドを展開している総合アパレル大手。2019年1月末時点では、全国に2374店舗があります(FC・海外除く)。また、M&Aなどを行う投資事業やデジタル事業など、ブランド事業以外にも力を入れています。2005年に「企業価値の最大化を図るため」としてMBO(経営陣による株式の買い取り)を行い上場廃止となりましたが、昨年9月に改めて東証1部に上場しました。また、昨年11月には新たに株主優待の導入も発表しました。2019年3月期の会社計画は、増収増益を見込んでいます。

株主優待は、100株以上で1500円分、300株以上で5000円分の株主優待券です。直営店舗のほか、公式オンライン通販でも利用できるので、目当てのお店が近くになくても心配は要りません。2019年9月末からは6ヵ月間の継続保有が株主優待をもらうための条件になりますが、初回の今回に限り保有期間の制限がありません。これから購入を検討しても十分間に合います(ただし、高値づかみにならないように!)。

コロワイド系の多彩な外食店で使える!【カッパ・クリエイト】

■銘柄名(コード):カッパ・クリエイト(東1:7421)
■権利月:3月、9月
■最低投資金額:14万5800円(2/28終値:1458円×100株)
■配当金額(会社予想):ー
■予想配当利回り:ー

回転寿司店「かっぱ寿司」を、東北から九州まで332店舗(2018年12月末時点)展開している「 カッパ・クリエイト 」。回転寿司事業の他、コンビニなどに寿司弁当や調理パンを提供するデリカ事業も手がけています。2014年12月に、コロワイドの連結子会社となりグループ入りしています。2019年3月期の会社計画は、最終利益は減益予想ですが、増収営業増益を見込んでいます。なお、前期は5円の復配を果たしましたが、今期の配当は現状未定です。

優待内容は、100株以上で3000ポイント、1000株以上で6000ポイント、2000株以上で1万2000ポイントの株主優待ポイント(1ポイント=1円相当)。カード形式で提供され、1ポイント単位で無駄なく利用できます。「かっぱ寿司」が近くにない! という人もご安心を。「甘太郎」や「北海道」「ステーキ宮」など「コロワイド」と「アトム」のさまざまな店舗で利用できるほか、株主優待ポイントを日本各地の特産品と引き換えることも可能です。

「読書が趣味」なら、見逃し厳禁!【興銀リース】

■銘柄名(コード):興銀リース(東1:8425)
■権利月:3月
■最低投資金額:27万4300円(2/28終値:2743円×100株)
■配当金額(会社予想):76円
■予想配当利回り:2.77

興銀リース 」は、旧・日本興業銀行(現・みずほ銀行)系の総合金融グループです。現在は、設備投資に対するリース・割賦やファイナンスが中核ですが、今後は「医療・ヘルスケア」「環境・エネルギー」など5分野に新たに注力していくことを表明しています。2019年3月期は利益が順調に伸びているとして、利益に関しては期初予想を増額修正。通期の会社計画は、減収増益を見込んでいます。また、株主にとってはありがたい増配も予定されていて、なんと17期連続の増配となる見込みです。

株主優待は、100株以上で3000円分の図書カードです。3000円分あれば、単行本や雑誌、コミックスなどいろいろ買え、使い出はたっぷり。さらに長期保有優遇制度もあり、1年以上継続保有すればもらえる図書カードは約1.3倍の4000円分にアップします。「読書が趣味」という人なら見逃せない優待と言えるかもしれませんね。

いかがでしたか? 前・後編の2回にわたって、多彩な3月の優待の中からとっておきの全20銘柄をご紹介しました。気になる銘柄が見つかったら、この機会にぜひ「FROGGY」で優待投資を始めてみてください。

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優待の内容は2019年2月28日現在の情報を記載しております。本コンテンツ作成後に変更されている場合がありますので、最新の情報については、皆様ご自身でのご確認をお願いいたします。
また、優待の内容は代表的な事例をもとに記事を構成しております。詳しくはそれぞれの企業のHP等でご確認ください。