株主優待の人気ジャンルの一つが「カタログギフト」。数多くの選択肢の中から、自分がいちばんほしいと思ったアイテムを自由に選べるのが魅力です。また、選んだものが届くのはもちろんのこと、カタログを眺めている間の楽しさも格別ですね。今回は、カタログギフトがもらえる優待銘柄の中から、日本全国47都道府県のグルメが揃う「KDDI」、雑貨からグルメまでバラエティに富んだ商品が満載の「イオンモール」や「Genky DrugStores」、旬のフルーツが選べる「エスリード」、世界各地の名産品を取り揃えた「ローランド ディー.ジー.」など、見逃せない10銘柄をピックアップしてご紹介します。
カタログギフト優待のチェックポイントはココ!
1.どんな商品がもらえるのかをチェック!
グルメ商品だけのもの、ファッション雑貨や日用品などが中心のものなど、銘柄によってさまざま。公式サイトの情報などを事前にしっかりチェックしましょう。
2.取扱いアイテム数をチェック!
2000点を超える商品を扱っている場合もあれば、厳選した数アイテムのみを扱っているカタログギフトもあります。「想像と違った!」とならないように、こちらも事前にわかる範囲で確認しましょう。
3.業績や優待実績もチェック!
カタログギフトは自社商品や優待券などの優待と異なり、自社の企業活動の宣伝には直接はつながりません。そのため、業績が悪化した場合には改悪や廃止が検討される可能性もあるので、なるべく業績のよい銘柄を選びましょう。
全国47都道府県のグルメ商品をどうぞ【KDDI】
■権利月:3月
■最低投資金額:32万6500円(1/17終値3265円×100株)
■配当金額(会社予想):110円
■予想配当利回り:3.36%
大手通信会社の一角として誰もが知っている「 KDDI 」。株主優待として「Wowma! 商品カタログギフト」を進呈するKDDIは、グルメカタログギフトの定番銘柄として高い人気を誇っています。2020年3月期の会社計画はわずかながら増収増益を見込んでいて、営業利益に関しては19期連続の増益となる見込みです。また株主還元に力を入れていて、今期は18期連続の増配を予定しています。3.36%(1月17日終値で計算)という配当利回りも魅力の一つと言えそうです。
詳しい優待内容は、100株以上で3000円相当、1000株以上で5000円相当のグルメカタログギフトです。KDDIが運営する通販サイト「au Wowma!」から全国47都道府県のグルメ商品をピックアップしています。前回の優待品については、企業サイトの「株主優待制度」のページで、文字情報のみですが確認することができます。
長期保有優遇制度もあり、5年以上の継続保有で100株なら5000円相当、1000株以上では1万円相当に優待内容が増額されるのもうれしいですね。
年2回、こだわりグルメをチョイス!【カネ美食品】
■権利月:2月/8月
■最低投資金額:31万5000円(1/17終値3150円×100株)
■配当金額(会社予想):60円
■予想配当利回り:1.90%
「Kanemi」や「寿司御殿」などのブランドで、中部地方を中心に関東から関西の大手スーパーや百貨店、駅ビルなどにテナント出店をしている「 カネ美食品 」。2019年8月末時点の店舗数は、中部地方を中心に278店を数えます。また、コンビニ向けの弁当やおにぎり、パスタなどの製造・出荷を手がける外販事業も展開しています。2020年2月期は、創業50周年にあたることから記念セールなどを積極的に行い、販売の強化に努めています。
株主優待は、100株以上で3000円相当、300株以上で5000円相当、1000株以上で1万円相当の「セレクトグルメ配達便」です。選択肢は区分ごとに8種類と少なめですが、3000円相当を年2回もらえるのはうれしいですね! ちなみに2019年8月の100株保有時の選択肢は、氷温熟成煮魚焼き魚ギフトセット、豚角煮セット、横浜中華街江戸清 中華まん詰合せ、和牛ビーフコロッケ&和牛ミンチカツなどでした。前回の優待品は、企業サイトの株主優待ページで確認可能です。
旬のフルーツ好きの方、要チェックです【エスリード】
■権利月:3月
■最低投資金額:20万1100円(1/17終値2011円×100株)
■配当金額(会社予想):40円
■予想配当利回り:1.98%
不動産(エステート)をリードする企業を目指したいという思いが社名になった「 エスリード 」。マンションの企画開発が主力事業で、さらに直近はマンションの賃貸仲介事業や民泊事業にも着手しています。2020年3月期は、第2四半期の業績が期初予想を大幅に上回って着地。通期の会社計画については据え置きましたが増収増益の見込みで、さらに5円の増配も予定しています。
株主優待は、100株以上で3000円相当のカタログギフトです。内容は食品のみですが、ハム・ソーセージ詰め合わせや総菜類、米、フルーツ、スイーツなど選択肢はバラエティ豊か。特に旬のフルーツが充実していて、昨年は桃、リンゴ、梨、プラム、みかんなどが選べました。
また、このカタログギフトでユニークなのが、お届け月ごとに商品が紹介されていること。昨年の場合は、8〜12月に届く商品がそれぞれ6点、お届け月が指定されていない商品が12点の、合計42点が用意されていました。
2000点超から選り取りみどりがうれしい【イオンモール】
■権利月:2月
■最低投資金額:19万5500円(1/17終値1955円×100株)
■配当金額(会社予想):40円
■予想配当利回り:2.04%
イオンの子会社として、地域のショッピングモール開発を手がける「 イオンモール 」。国内だけではなく、中国各地域やベトナム、インドネシアなどアセアン各国でもイオンモールの開発に積極的に取り組んでいて、2020年2月期は海外事業が好調です。会社計画は増収微増益の見込みで、4期連続の増配も予定しています。
カタログギフトの優待は、100株以上で3000円相当、500株以上で5000円相当、1000株以上で1万円相当がもらえます。大手カタログギフト会社のカタログで、前回はブランド雑貨からグルメ、体験型ギフトまで、なんと2000点を大きく超える選択肢が用意されていました。また、カタログギフトと同額のイオンギフトカードや温室効果ガスの削減につながる「カーボンオフセットサービス」の購入を選ぶことも可能です。
さらに、1000株以上を3年以上保有した場合は、1000株で2000円分など保有株数に応じたイオンギフトカードを追加でもらうことができます。
大手カタログギフト社の冊子がもらえる【パレモ・ホールディングス】
■権利月:2月20日
■最低投資金額:9万4500円(1/17終値315円×300株)
■配当金額(会社予想):12円
■予想配当利回り:3.80%
「 パレモ・ホールディングス 」は、傘下に婦人向け衣料やバラエティ雑貨を扱う「パレモ」などの事業会社を抱える持株会社です。レディスアパレルの「suzutan(スズタン)」や300円均一ショップの「イルーシー300」などさまざまなブランドを展開していて、店舗数は直営・FC合計で501店(2019年11月20日時点)です。2020年2月期の会社計画は増収増益の見込みで、増配も予定。予想配当利回りが3.80%(1月17日終値で計算)とかなり高めなこともポイントです。
優待内容は、300株以上で1000円分のQUOカード、1000株以上で3000円相当のカタログギフトです。カタログギフトをもらう場合の必要投資金額は約31万円とやや高めなので、まずはQUOカードを狙うところから始めてもよいかもしれませんね。
カタログギフトは、大手カタログギフト会社のものでファッション雑貨や日用雑貨、グルメ商品、本やDVDなどまで幅広い商品が揃っています。なお、権利確定日は2月20日で、今年の権利付最終日は2月18日です。購入前には、必要な単元数と権利付最終日をしっかり確認しましょう!
百貨店セレクトの逸品をオンラインで!【NECキャピタルソリューション】
■権利月:3月
■最低投資金額:25万8300円(1/17終値2583円×100株)
■配当金額(会社予想):60円
■予想配当利回り:2.32%
NECのIT機器を中心としたリース事業からスタートした「 NECキャピタルソリューション 」。現在はリース事業のほか、ファイナンス事業や子会社の「リサ・パートナーズ」を通じたファンド事業など、金融関連のサービスを幅広く展開しています。2020年3月期はいずれの事業も堅調に推移していて、通期の会社計画は増収増益の見込みです。また、配当については3期連続の増配を予定しています。
株主優待は、100株以上で2000円相当、500株以上で1万円相当のカタログギフトです。オンラインカタログギフトですが、手続きをすれば紙のカタログを請求することも可能です。ファッション雑貨、キッチン雑貨、食品など、百貨店がセレクトした豊富なアイテムの中から選択可能です。
また、うれしいのが長期保有優遇制度があること。1年間保有し続けると、100株以上、500株以上でそれぞれ選べる優待品の金額が1.5倍相当にアップします。継続保有で優待のグレードアップを狙うのもよさそうですね。
年に2回、多彩な自社オリジナルセレクト品をお届け【日本管財】
■権利月:3月/9月
■最低投資金額:19万6000円(1/17終値1960円×100株)
■配当金額(会社予想):50円
■予想配当利回り:2.55%
「 日本管財 」は、ビルやマンション、上下水道処理施設といった公共施設など、さまざまな建物・施設の管理業務や清掃・保安業務を行う独立系の総合管理会社です。独立系ゆえに、異業種の企業などとも協力体制を組みやすいのが強みです。また、不動産ファンドの組成・運用なども手がけています。2020年3月期は、いずれの事業も堅調に推移していて、通期の会社計画は増収増益を見込んでいます。
株主優待は、100株以上で2000円相当のカタログギフトです。自社のオリジナルセレクトが特徴で、アイテム数は50点ほどとそれほど多くはありません。しかし、グルメ商品を中心にキッチン雑貨や日用雑貨、文具、洗剤などまで揃っているので、欲しいモノがきっと見つかるはず。中でも力を入れているのはグルメ商品で、北から南まで津々浦々からこだわりの品々を選んでいるとのこと。
年2回もらえることに加えて長期保有優遇制度もあり、3年以上の継続保有で、優待品が3000円相当にグレードアップします。
2300点超掲載のカタログギフトほか、自社商品も選択可【Genky DrugStores】
■権利月:6/20、12/20
■最低投資金額:22万7800円(1/17終値2278円×100株)
■配当金額(会社予想):25円
■予想配当利回り:1.09%
1988年に福井県で創業したドラッグストアチェーンの「 Genky DrugStores 」。地域シェアを高めるため出店エリアを限定しているのが特徴で、2020年1月14日時点では福井、岐阜、愛知、石川の4県で274店舗を展開しています。ドラッグストアの中では食品の取扱比率が高く、近年は青果や精肉といった生鮮食品の品揃えアップに力を入れています。なお、2020年6月期の会社計画は増収増益の見込みです。
優待内容は、100株以上で①6000円相当の自社グループサプリメント、②6000円相当の自社グループ化粧品セット、③3000円相当のカタログギフト、④福井県産コシヒカリ5キロのいずれか一つ。自社商品を選んだほうがお得度は高くなりますが、欲しいものを自由に選びたいならやっぱりカタログギフト! カタログギフト専門店が提供しているもので、ファッション雑貨からキッチンアイテム、美容雑貨、グルメ商品など2300点以上が掲載されています。
さらに、2年以上の継続保有で、ゲンキー各店で使える買物商品券2000円分も追加でもらえますよ。
フルーツゼリーにレトルトカレー、ジュースも気になる【TAKARA & COMPANY】
■権利月:5月
■最低投資金額:17万1200円(1/17終値1712円×100株)
■配当金額(会社予想):54円
■予想配当利回り:3.15%
2019年12月1日付けで、社名を「宝印刷」から変更すると共に、持株会社として新たなスタートを切った「 TAKARA & COMPANY 」。長年、ディスクロージャー(企業の情報開示)やIR関連の書類作成、IPO支援などに携わり、開示書類作成支援のツールなども手掛けてきました。現在は、事業会社として誕生した新「宝印刷」が、ディスクロージャー及びIR関連事業を引き継いでいます。2020年5月期の会社計画は増収増益の見込みで、4円の増配も予定しています。
株主優待は、100株以上で1500円相当、2000株以上で3000円相当の「選べるギフト」。長期保有優遇制度もあり、3年以上の継続保有で、それぞれ500円相当が追加されます。カタログギフトの選択肢は、各区分で社会貢献活動団体への寄付を含めて8つずつで食品類が中心。
数は少なめですが、たとえば前回の100株保有の場合はジュースのセット、レトルトのカレー、夕張メロンのゼリーなど少数精鋭の気になる商品揃いでした。ちなみに、前回のすべての優待品は、自社サイトの「配当金・配当政策/株主優待」ページで画像付きで見ることができます。
世界各地から選ばれた名産品がお手元に!【ローランド ディー.ジー.】
■権利月:12月
■最低投資金額:21万100円(1/17終値2101円×100株)
■配当金額(会社予想):50円
■予想配当利回り:2.37%
業務用プリンターやカッティング・マシン、工作機器といったコンピュータ周辺機器の製造・販売を手がける「 ローランド ディー.ジー. 」。欧米など海外での売上高比率が高いのも特徴です。なお、社名に「ローランド」とありますが、現在は電子楽器の「ローランド」の子会社ではありません。2019年12月期の会社計画は、プリンターの販売低調や研究開発費の増加、成長分野への投資などにより、残念ながら減収かつ2ケタの減益を見込んでいます。
優待内容は、100株以上で3000円相当のカタログギフトです。と言っても、一般的なカタログギフトとはひと味違っていて、自社で選んだ「世界各地の名産品」を取り揃えているのが大きな魅力です。例年、商品名の横に国旗が描かれてあるので、どこの国の商品なのかわかって、カタログを眺めているだけでも楽しめますよ。内容は毎回異なりますが、ファッション雑貨やキッチンウェアのほか、ワインや肉類、スイーツなどのワンランク上のグルメ商品も豊富です。
いかがでしたか? 一口にカタログギフト優待と言っても、選べる商品の内容や品数はさまざま。優待投資は未経験という方も、この機会にお気に入りの銘柄を見つけて選ぶ楽しさを存分に満喫してみては?
また、優待の内容は代表的な事例をもとに記事を構成しております。詳しくはそれぞれの企業のHP等でご確認ください。