2月は、1年で4番目に株主優待の権利確定をする企業が多く、144銘柄もの優待があります。中でも特に充実しているのが、外食や買い物をお得に楽しめる優待券や割引カードがもらえる銘柄です。もちろん、毎年変わる自社商品がうれしい優待や、使い勝手のいいQUOカードなどの優待も揃っています。
今回は、その中から多彩な外食店で使える優待券がもらえる「クリエイト・レストランツ・ホールディングス」や「コメダ珈琲店」で使える専用電子マネーが優待品の「コメダホールディングス」、買い物系ではビックカメラの商品券がもらえる「日本BS放送」や定番の「高島屋」、さらにお洒落なアクセサリー雑貨がもらえる「4℃ホールディングス」など、10銘柄をピックアップしてお届けします!
※日興フロッギーで購入して優待をもらう場合には、保有する株式が2月21日(金)までに単元株以上になるよう購入してください。
(注意)本記事は、一般口座、特定口座を前提に作成しております。NISA口座等は取り扱いが異なる場合があります。
老舗百貨店でのお買い物が10%OFF!【高島屋】
■権利月:2月/8月(年2回)
■最低投資金額:11万6500円(1/30終値1165円×100株)
■配当金額(会社予想):24円
■予想配当利回り:2.06%
誰もが知っている老舗百貨店の「 高島屋 」。創業はなんと江戸時代で、その後1919年に株式会社化され、現在は国内に19店舗、海外で4店舗を展開しています。昨年3月には、日本橋高島屋S.C.がグランドオープンし、館内には大阪の「高島屋史料館」の分館として「高島屋史料館TOKYO」も開設しました。2020年2月期はインバウンド売上の減速などから期初の予想を下方修正しましたが、修正後の会社計画でも増収増益を見込んでいます。
優待内容は、100株以上で対象商品の買物が10%割引になる株主優待カードです(一部、割引対象外の品目・ブランドがあります)。買い物限度額は100株以上500株未満の場合は30万円ですが、500株以上の場合は限度額がありません。
高島屋で高額商品を購入する機会が多い人なら、500株以上を検討してみる価値もあるかもしれませんね。国内の各店舗のほか、高島屋の通信販売やオンラインストアでの利用も可能です。また、優待カードの提示で、高島屋各店で開かれる有料文化催にも3名まで無料で入場できます。
飲みに行くのも楽しいし、家で産直品もうれしい!【大庄】
■権利月:2月/8月(年2回)
■最低投資金額:16万5100円(1/30終値1651円×100株)
■配当金額(会社予想):14円
■予想配当利回り:0.84%
「庄や」や「日本海庄や」「やるき茶屋」などのブランドで、関東圏を中心に全国で飲食店を運営している「 大庄 」。直営とFCを合わせた店舗数は、2019年8月末現在616店舗です。また、外食産業で培ったノウハウを活かして、卸売事業や不動産事業、運送事業なども手がけています。
現在、直営店では店舗政策の強化に取り組んでいて、不採算店の閉鎖などによる収益の改善を目指しています。なお、2020年8月期の会社計画は増収かつ微減益ですが、営業利益については2ケタの増益を見込んでいます。
優待内容は、100株以上で2500円分、500株以上で5000円分、1000株以上で1万円分の優待飲食券、または同等額の産地直送の特産品です。優待飲食券は直営店のみで利用可能。
産直品は、保有株数によってラインナップは異なりますが、たとえば100株なら新潟長岡産こしひかりに、永平寺ぜんざい詰め合わせ、本格漬魚セットなど15品の中から好みの商品を選ぶことができます。よく行くお店が近くにある人もそうではない人も、どちらも十分楽しめる優待ですね。
クリーニングに使う? それともQUOカード?【きょくとう】
■権利月:2月
■最低投資金額:6万100円(1/30終値601円×100株)
■配当金額(会社予想):11円
■予想配当利回り:1.83%
「 きょくとう 」は、福岡県で約55年前に設立されたクリーニングの専業企業です。現在は「青い鳥クリーニング」「クリーニングのペリカン倶楽部」などの店舗名で、九州をはじめ、中国地方や関西、関東に615店舗を展開しています(2019年11月30日現在)。
オゾンを使った「オゾン&アクア/ドライ」が主力商品で、また今期は新たに専用の機械で洗濯・乾燥する「スニーカークリーニング」も導入しています。2020年2月期第3四半期は減収減益ですが、通期の会社計画は増収増益を見込んでいます。
株主優待は、クリーニング無料券とQUOカードの選択制です。100株以上では1000円相当、500株以上で2000円相当、1000株以上で3000円相当、5000株以上で5000円相当となっていて、ハガキでどちらかを選ぶ方式です。
QUOカードは大手コンビニや一部のファミレスなど多くの店舗で使えるのが魅力で、無料券と額面は変わりません。まずは、近くに「きょくとう」グループのクリーニング店があるかどうかをチェックしてみては?
「シロノワール」で今日もコメ活!【コメダホールディングス】
■権利月:2月/8月(年2回)
■最低投資金額:21万7800円(1/30終値2178円×100株)
■配当金額(会社予想):51円
■予想配当利回り:2.34%
「 コメダホールディングス 」は、人気の喫茶店「コメダ珈琲店」で知られる「コメダ」の持株会社です。中京地区が地盤ですが、「コメダ珈琲店」については東日本にも積極的に出店を進めていて、2020年8月期中に国内47都道府県のすべてに出店を果たしました。
2019年11月30日現在、海外7店舗も含めた全業態の店舗数は直営・FC合わせて881店となっています。業績は2016年の上場以来、右肩上がりが続いていて、今期の会社計画も増収増益の見込み、また1円の増配も予定しています。
株主優待は、100株以上で国内の「コメダ珈琲店」と「おかげ庵」で利用できる1000円分の専用電子マネー「KOMECA」。電子マネーなので、最後の1円までムダなく利用できるのがメリットです。株主優待分を使い終わった後は、通常の「KOMECA」として追加のチャージも可能です。
なお、継続して株式を保有する場合、次回の優待分の電子マネーは、同じ「KOMECA」に自動的にチャージされます。使い切ったからと言って、「KOMECA」を捨てないように注意しましょう!
使いたいときに使える、期限ナシのビックカメラ商品券【日本BS放送】
■権利月:2月/8月(年2回)
■最低投資金額:11万8800円(1/30終値1188円×100株)
■配当金額(会社予想):20円
■予想配当利回り:1.68%
「 日本BS放送 」はBS11チャンネルで放送を行う放送局です。2007年12月にデジタルハイビジョン放送を開始し、現在は自社制作番組のほか韓流ドラマ、アニメなどさまざまな番組を放送しています。
親会社は6割以上の株式を保有するビックカメラで、株主優待がビックカメラの商品券なのも、それが理由と考えられます。前期は残念ながら微増収で減益という結果になりましたが、2020年8月期は自社制作番組の強化や人気のアニソン番組に力を入れることなどで、会社計画は増収かつ2ケタの増益を見込んでいます。
詳しい優待内容は、100株以上で1000円分のビックカメラ商品券です。さらに長期保有優遇制度もあり、1年以上の継続保有で8月末の株主にはさらに1000円分の商品券が追加されます。
ビックカメラのほか、コジマやソフマップでも利用が可能で、有効期限がないため欲しいものがあるときにいつでも使えるのがうれしいポイントです。ただし、ネット通販サイトでは利用できないので、その点はよく理解しておきましょう。
食事にも、ちょい飲みにも使えるお気軽中華【ハイデイ日高】
■権利月:2月/8月(年2回)
■最低投資金額:19万7400円(1/30終値1974円×100株)
■配当金額(会社予想):36円
■予想配当利回り:1.82%
埼玉県発祥で、現在は群馬県を除く関東各都県に中華メニューとおつまみが楽しめる「中華食堂日高屋」などを全438店舗(2019年11月末現在)展開する「 ハイデイ日高 」。将来的には、首都圏を中心とした600店舗体制が目標です。
2020年2月期は、天候不順による売り上げの伸び悩みや一部商品の価格引き下げの影響で、通期予想を下方修正。修正後の会社計画は微増収ながら2ケタの減益を見込んでいます。また現在、各種QR決済への対応などキャッシュレス化の取り組みも進めています。
株主優待は、①各店で使える株主優待券②おこめ券のいずれかを、100株以上で①1000円分②1キロ分、500株以上で①5000円分②3キロ分、1000株以上で①1万円分②5キロ分です。おこめ券は1キロ分(1枚)が440円なので、お得度は株主優待券のほうが高くなりますが、近くに店舗がない人にはおこめ券の選択肢があるのはうれしいですね。
また今回から、500株以上+3年以上の継続保有者を対象にした長期保有優遇制度もスタート。たとえば500株の場合は、2月末に株主優待券なら1000円分、おこめ券の場合は1キロ分が追加されます。
多彩なお店で使えるJCBギフト券優待【アレンザホールディングス】
■権利月:2月
■最低投資金額:9万8800円(1/30終値988円×100株)
■配当金額(会社予想):26円
■予想配当利回り:2.63%
昨年4月に「ダイユー・リックホールディングス」から社名を変更した「 アレンザホールディングス 」。傘下に、福島県が地盤の「ダイユーエイト」や岡山県が地盤の「タイム」、東海地方で店舗を展開する「ホームセンターバロー」など、複数のホームセンターやペットショップを抱える持株会社です。
店舗数は全国に257店(2019年11月30日現在)。2020年2月期は、PB商品を中心とした品揃えの強化や店舗コストの管理による収益率の向上などの課題に積極的に取り組んでいます。
社名を変更しても優待内容に変更はないのでご安心を。これまで通り、100株以上で1000円分、500株以上で3000円分、1000株以上で5000円分、3000株以上で1万円分のJCBギフト券がもらえます。
JCBギフト券は利用可能な店舗・施設が多いのが特徴で、その数なんと100万店以上。百貨店やスーパーのほか、レストランやホテル、旅行会社などさまざまな場所で使えるので、誰にとってもうれしい優待と言えそうです。
使える外食店が増加中! 2月末には株式分割も【クリエイト・レストランツ・ホールディングス】
■権利月:2月/8月(年2回)
■最低投資金額:22万5200円(1/30終値2252円×100株)
■配当金額(会社予想):12円
■予想配当利回り:0.53%
「デザート王国」「しゃぶ菜」「磯丸水産」「つけめんTETSU」「雛鮨」「鳥良」など、ショッピングセンターのフードコートから居酒屋、専門店まで多彩な業態の飲食店を展開している「 クリエイト・レストランツ・ホールディングス 」。
M&Aを活用した積極的な成長戦略を取っていることなどから店舗数は増加していて、2019年11月30日現在では1164店となっています。2020年2月期の会社計画は、減収減益となった前期の反動もあり増収、大幅な増益の見込です。
優待内容は、100株以上で3000円分、500株以上で6000円分、1500株以上で1万5000円分、4500株以上で3万円分の株主優待券です。しかも、200株以上を1年以上を継続保有した場合には、半年ごとに1500円分の優待券が追加される長期保有の特典もアリ!
2月末に1:2の株式分割を予定していて、8月実施の優待分からは株主優待を拡充することも発表済みです。利用できるお店が非常に多く、しかもどんどん増えているので、まずは企業のIRサイトの株主優待ページで「利用可能店舗一覧」をチェックすることをおすすめします。
3種の雑貨セットから欲しいものをチョイス!【トランザクション】
■権利月:2月/8月(年2回)
■最低投資金額:10万7700円(1/30終値1077円×100株)
■配当金額(会社予想):17円
■予想配当利回り:1.57%
「 トランザクション 」は、エコ雑貨やトラベル製品、ペットウェアなどさまざまな雑貨製品を扱う企業です。自社で企画から携わるオリジナル雑貨のほか、ノベルティやOEMなど依頼を受けてニーズに合った商品を作るカスタムメイド雑貨も手掛けています。
2020年8月期の会社計画は増収2ケタ増益の見込みで、1円の増配も予定するなど足元の業績は堅調です。ちなみに、上場以降増配が連続していて、2022年8月期までは配当性向33%を目安にしています。
株主優待は、3000円相当の自社商品セットを100株以上で1セット、500株以上で2セット、1000株以上で3セットです。自社商品は3種類あり、すでに今回の詳細な内容も発表済みです。
具体的には、「エコ」がテーマの「デニムエコバッグ&デニムポーチ」「ライフスタイル」を重視した「モレスキンハードカバーノートブック&ボールペン」「ウェルネス」をテーマにした「ポータブルスタンドファン」の3種類で、IR情報の「株主優待制度」のページでは画像付きで閲覧可能です。事前に優待品をじっくりチェックした上で、投資を検討できるのはありがたいですね。
キラキラにときめく4℃のジュエリーを優待で【4℃ホールディングス】
■権利月:2月
■最低投資金額:23万6300円(1/14終値2363円×100株)
■配当金額(会社予想):80円
■予想配当利回り:3.38%
「 4℃ホールディングス 」は、「4℃」や「Luria 4℃」などのジュエリーブランドを展開する「エフ・ディ・シィ・プロダクツ」や、アパレル事業の「アスティ」などを傘下に抱える持株会社です。
同社は、株主還元に力を入れていて、2020年2月期は9期連続の増配を予定しています。1月30日終値で計算すると予想配当利回りは3.38%あり、配当面での魅力も高いと言えるでしょう。なお、通期の会社計画は増収増益を見込んでいます。
優待内容は、株主優待券と自社商品のいずれかを、100株以上で2000円相当、500株以上で5000円相当、1000株以上で8000円相当、3000株以上で1万2000円相当、5000株以上で1万5000円相当です。優待券は、「4℃」などでの買い物に使えるほか、自社グループのオンラインショップでも利用できて便利!
また、アクセサリーやキーホルダーなど保有株数によって毎年変わる自社商品も人気で、たとえば前回は100株保有で「4℃」のジュエリーボックスが、500株では「Canal 4℃」のブレスレットがもらえました。優待券と自社商品、どちらも欲しくて迷いそうですね。
いかがでしたか? 外食や買い物がお得&楽しくなる優待銘柄が充実している2月。日ごろ利用しているお店が優待を実施していたら、株主優待を始める絶好の機会かもしれません。優待投資が未経験という方は、ぜひ一歩踏み出してみては?
また、優待の内容は代表的な事例をもとに記事を構成しております。詳しくはそれぞれの企業のHP等でご確認ください。