日本人のためのお金の増やし方大全

今日からお金賢者になれる「1分書評」/ 日興フロッギー編集部

今の日本で「資産をいかに増やしていくか?」ーーマネー指南で有名な著者が「一生お金に困らない複数収入源」の構築法をがっつりと教えます。「読む」というより「使う」ための本です。

副業時代の熱血バイブル! 複数の収入源で「お金の不安」を吹き飛ばす

本書は約20年にわたるロングセラー『ロバート・アレンの実践億万長者入門』の完全日本版です。

今回、新たに著者自らが日本の社会システムを取材、その熱量というのか「教えたがり欲」の結果というのか、全編通して薄いページは見当たりません。「お金にまつわる箴言(しんげん:格言や教訓)」がページ欄外に記載されていたりと、とにかく「濃い」の一言です。

著者はこう問いかけます。あなたの収入は「それきり型か?」「一生型か?」

サラリーマンのほとんどは月々の労働に対し、一度の給与が支払われる「それきり型」。その上、給料も上がらない時代ときては、副業の文字がよぎるのも当然です。

本書のテーマは副業ですが、目的としているのはお小遣い程度の稼ぎではありません。「あなたがそこにいようがいまいが、一生の間、繰り返し入ってくる収入源」を構築すること。それも一つではなく複数で。

紹介される6つの収入源は、不動産や株式投資、ITビジネスなど既視感のある並びではあります。けれど、類書と一線を画すのは、各ビジネスを始めるために必要な段取りなどの情報が圧倒的に細かいこと。1つのビジネスにつき、本一冊書けそうなくらいの情報量なのです。

不動産ビジネスであれば、都市部の平均価格帯推移のデータはもちろん、裁判所に送るというDMの書式サンプル(抵当流れの物件をいち早く知るために必要!)まで掲載する。不動産入門といった本を別途買わなくても、初心者が知るべきポイントが詰め込まれているわけです。

数あるマネー本の中でもギラギラ感、ガツガツさが際立つので好き嫌いは分かれるかもしれません。けれど、本気で「お金を稼ぎたい!」方が教科書のように繰り返し読み、この通りに実践すれば資産は増えそう。それを信じられるほどにパワーのある本です。