トヨタ自動車を毎日100円つみたてしていたら85万円

あの日、あの時から、100円毎日つみたてしていたら/ 日興フロッギー編集部チチチ

トヨタ自動車が初代プリウスを発売したのが1997年12月10日。その日から毎日100円ずつつみたて投資をしていたら、いまの評価額は85万円になっています(2020年6月30日終値ベース)。

最高で98万円に!

国内時価総額トップの 「 トヨタ自動車 」。世界でも共通語として認識される「カイゼン」などを通じて、世界中の人に愛されるクルマを作り続けています。そのトヨタ自動車を、ハイブリッドカー「プリウス」が発売されてから毎日100円つみたて投資をしていたら、最高で98万円に達していました。

21世紀のクルマ「プリウス」の誕生

プリウスは近年のトヨタの代名詞ともいえるエコカーです。「21世紀に間に合いました。」というキャッチコピーで、新しいクルマ作りの先駆けとも言える存在になりました。ただ、株価を見るとトヨタといえども順風満帆ではない様子がうかがえます。

①エコカー戦国時代とリーマン・ショック

1997年12月に発売開始となった初代プリウス。走行性能を変えずに、約2倍の低燃費とCO2排出量半減などを実現しました。2000年から輸出を開始し、環境に敏感なアメリカ市場ではハリウッドのセレブたちが率先して愛用したことが話題となり、プリウス旋風が巻き起こるなど社会現象を起こしました。

その後、他社も相次いでハイブリッドカーを発売。EUなどを中心に環境規制が強まる中、排ガス浄化性能が高いクリーンディーゼルなど、競うように各社はエコカーを発表しました。

そんな中、2008年9月にリーマン・ショックが発生。米国で自動車ローン審査が厳しくなったことなども響き、自動車各社は大きく業績が悪化しました。トヨタ自動車も2008年度は4610億円の営業赤字となり、過去最悪な状況に追い込まれました。

②災害からの復活とアベノミクス

2011年には東日本大震災と4ヵ月も続いたタイの洪水によって、業績が悪化。11月には業績見通しを「未定」にするなど、再び業績に暗雲が立ち込めました。

しかし、それまで懸念だった「円高」が2012年末から始まったアベノミクス相場によって大きく改善しました。2013年度には節目であるグループ世界販売台数が1000万台を突破。2018年度には売上高30兆円を突破するなど、業績は好調に推移しました。

これまで様々な苦境を乗り越えてきたトヨタ自動車。足元ではコロナウイルスの感染拡大から、クルマのニーズが縮小しつつありますが、再び乗り越えることができるのではないでしょうか。これからの同社の活躍に期待したいですね。

「投資の定石! ドルコスト平均法で株を買う方法」を読む

本記事は、つみたて投資を解説するものであり、素材として取り上げた企業への投資を推奨するものではありません。原則として原稿作成時点における情報に基づいて作成しております。また、記載された価格、数値等は、過去の実績値、概算値あるいは将来の予測値であり、実際とは異なる場合があります。投資に関する最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。