相場に影響を与えそうなイベントを、事前に把握しておくことは投資のキホンでもあります。2021年の注目スケジュールをチェックして、明日からの投資アイデアに活用してみましょう!
2021年の4大注目スケジュール
国内外の経済活動は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、依然として停滞を余儀なくされています。そんな中、投資テーマを考える上で、2021年にチェックしておきたいイベントは以下の4つです。
注目② USJニンテンドーワールドOPEN
注目③ ワクチン接種がいよいよスタート
注目④ デジタル庁設置
注目① バイデン新大統領の誕生
2021年に日本企業の事業環境を最も大きく変える要因となりそうなのが、第46代米国大統領バイデン氏の就任です。
バイデン氏が掲げる主な政策を見ると、環境に配慮したインフラ設備への投資に4年間で2兆ドルを投じるなど、環境やインフラに重点を置いたものが目立ちます。また、現役のトランプ大統領とは異なり、報復的な対中関税には否定的な立場をとっています。
グローバルに展開する日本企業にとって、こうした米国の政策転換は重要なターニングポイントとなります。環境分野を手掛ける企業としては、エネルギー効率を高めるエアコンなどを手掛ける「 ダイキン工業 」や、電気自動車などに欠かせないモーターを手掛ける「 日本電産 」、燃料電池車「ミライ」を発売した「 トヨタ自動車 」等が挙げられます。
また、米中の貿易摩擦が緩和されることで恩恵を受けそうな企業としては、売上高に占める中国の割合が23%と高い、臨床検査機器を手掛ける「 シスメックス 」や、工場の自動化(FA)に欠かせないロボットなどを製造する「 ファナック 」などが挙げられます。
注目② USJニンテンドーワールドOPEN
2月4日(木)、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンに「スーパー・ニンテンドー・ワールド」がオープンします。これは世界初となる、任天堂の世界観をテーマとする施設です。
新型コロナウイルスの流行が落ち着けば、「Go To トラベル」などを活用して大阪に遊びに行く人が増えるかもしれません。
関連銘柄としては、USJ内のレストランなどに食品を提供する「セントラルキッチン」を手掛ける「 櫻島埠頭 」や、「ホテル ユニバーサル ポート ヴィータ」を展開する「 オリックス 」、最寄り駅であるユニバーサルシティ駅を運営する「 JR西日本 」などが挙げられます。
注目③ ワクチン接種がいよいよスタート
すでに英国や米国などで接種が始まった新型コロナウイルスのワクチン。日本国内では、早ければ2021年3月にも接種が開始される可能性があるとのことです。
ワクチン接種がスタートすれば、ワクチンの冷凍保存に必要なドライアイスの需要が増えることが想定されます。「 エア・ウォーター 」はドライアイスの製造シェアトップ。同社はワクチン針も手掛けており、足元でニーズが増加しつつあるとのこと。
また、医療機器メーカー大手の「 テルモ 」にも追い風が吹くかもしれません。ワクチン接種が広がれば、医療現場の逼迫解消が見込まれます。それにより、これまで延期されていた緊急性の低い手術などを再開することにつながり、手術用機器の需要が回復すると考えられます。同社は心疾患治療などで使われるカテーテル機器のトップシェアメーカー。ワクチン接種が広まり、早く必要な人に、必要な施術が行われるようになると良いですね。
注目④ デジタル庁設置
9月1日(水)に設置することが決まったデジタル庁。行政のデジタル化は菅政権のもとで大きく進められる政策の1つであると考えられます。
行政のデジタル化に関連する企業としては、自治体向け業務システムを提供し、住民記録や国民年金などを支援する電算や、役所の書類や業務をオンライン化・効率化するサービス「kintone」を手掛ける「 サイボウズ 」、マイナンバーカード施策の支援などを行う「 ITbookホールディングス 」などが挙げられます。
ざっくりとでも良いので、2021年の1年で重要になると考える節目やニュースをメモしておきましょう。そうすれば、日々目にするたくさんのニュースの中から、大きく業績を左右しそうな自分にとって重要なニュースに着目することができるようになります。