マンガ家・かっぴーが老後に必要な資金額にがく然! 「僕は本を何冊売ればいいの」

FROGGY LIVE – あなたのお金をカエル授業 –/ かっぴー

吉岡 SMBC日興証券の吉岡です。本日はよろしくお願いいたします。

かっぴー FROGGYで「金子金子の家計簿」を描いているかっぴーです。もともと去年までサラリーマンで、広告業界でデザイナーをやっていましたが、たまたま描いた落書きが話題になり、漫画家になりました。

大八木 私はSIXというクリエイティブエージェンシーをやっています。投資やお金のことを考えるのって難しいですよね。私自身そうですが、結婚するまでお金のことを一切考えず、仕事で面白いものをつくれば評価されると、信じて働いてきました。でもちょっと待てよと、すごい機会損失をしていたという気づきがあって、皆さんにもこうした気づきをどんどん持ってもらいたいと思っています。

吉岡 では、今月(2017年3月時点)FROGGYが600名以上の方々を対象に行いましたアンケート結果をご覧ください。

7割近くの方が自分の資産形成プランがない、お金に関することに自信がないという風にお答えいただいてます。

そして2人に1人は周りの人とお金の話をするのに抵抗があると。そして6割近くの方が、お金に関することは自分ひとりでなんとかすると答えています。
かっぴーさん、大八木さん、お金のことって話しづらいものですか。

かっぴー 僕は話す方です。みんなたぶん、お金の話って本当は好きじゃないですか。

大八木 そう、本当は好き。でも、「お金がない」とか「払えなかった」という話は笑い話だからできるけれども、「これで100万円儲かった」という話は皆さん、言わないと思うんですよね。

かっぴー ああ、儲かった話はね。

大八木 儲かった話をすると、はしたないとか、嫌なやつなんじゃないのみたいな感じに思われそうで、抵抗があるのかなと。

かっぴー 確かに。

吉岡 おふたりが話してくれたように、お金のことを話してもらうのは非常に難しいなあと日々実感しています。ちなみに「人生100年時代」という言葉を聞いたことはありますか?
アンケートでは、約3割が「聞いたことがある」とお答えですが、先進国の平均寿命が、19世紀から10年間あたり2~3年ずつ伸び続けています。今は平均寿命が80何歳ですが、「間もなく半分以上が100歳まで生きるのでは」と言う方もいらっしゃいます。

かっぴー すごいですね。

吉岡 では、老後に必要な資金はどうなるのか、見ていきましょう。

ご夫婦おふたり、60歳の旦那さまと55歳の奥さま、老後に必要な資金はどのくらいだと思いますか? 約1億円と、びっくりするような金額になっております。

大八木 あり得ないです。どうしたらいいんだろう。

かっぴー 無理、無理です。

大八木 私は単なるサラリーマンですし。かっぴーさんは、今自営業ですよね。

かっぴー これ僕、何冊本を売ればいいんだろう。

大八木 衝撃的な数字ですね。

吉岡 サラリーマンの場合は、厚生年金などがあるので、1億円を全て自分で用意する必要はないです。モデルケースで2500万円ぐらいかなと。ただ、ゆとりのある生活を送りたい場合は、月35万円ぐらい必要なので、2500万円では足りず、5000万円ぐらい必要と。また、かっぴーさんのような自営業者の方ですと、これに加えて4000万円が必要というデータが出ています。

かっぴー 結局1億に戻ってますからね。

吉岡 先ほどのアンケート結果にありましたが、老後にお金の不安があると答えた方が全体の7割でした。

人生100年時代を迎えるにあたりまして、本業の勤労所得だけではなく、投資収益や副業などからの所得も重視したいと考えている方が約7割となっています。

では、将来投資をやってみたい方がどのぐらいいるかと聞くと、未経験者は、わずか2割。証券会社としては驚きの数字が出ました。老後資金のことを皆さん気にしているのに、投資につながらないのかと。おふたかたは、投資って何だか怖いとか、自分には縁遠いというイメージをお持ちですか。

かっぴー 僕は自力で投資するのは無理だと思います。今日もここ来るとき電車2回乗り間違えてるぐらいなので、たぶん投資もたぶん乗り間違えるかなと。

大八木 私は、仕事で話を聞いたりアンケートを取ることが多いのですが、この1年で貯めたお金で実際に株を売買するようになりました。やってみて初めて分かったのですが、積み立てをコツコツと、相場の乱高下関係なくやっていたら、ある日気づいたらパカッと増えてるという話が「あ、みんなが言っていたことは本当だったんだ」と。
だから、1回得をするとか成功体験をすると、投資が面白くなって、企業について調べたり本を読んだりとか、さらに回路が開いてくのだと思います。

かっぴー 確かに、やらないとうまくならないですからね。

大八木 でも、年齢を重ねてしまったから今から始めるにはちょっと恥ずかしいとか、やっぱりなんだか踏み出しづらい、みたいなことってありますよね。

かっぴー うん。でも僕も31歳で漫画描き始めましたからね、大丈夫ですよ。

吉岡 普通のサラリーマンの方だと、定年が60歳で、そこから延長があり65歳まで働けます。私は今48歳ですが、まだ20年近くあるなあと。自営業者のかっぴーさんは、いつまででも働けると思いますが、どうイメージしていますか。

かっぴー 僕は、あと2年でリタイアしたいです。でも、なかなか本が売れないから、まだリタイアできない。

大八木 一気に売れたらね(笑)。私は、不労所得に憧れています。とか言ってますが以前は不労所得の不労を「フロー」と勘違いしていました。フラフラしてるうちにお金が貯まると思っていたんです。要するに「働かなくて済む」ってやつですよね。

かっぴー えー! 不労所得って何ですか。

大八木 投資で出てくる言葉ですよ。

吉岡 日本と米国を比較した面白いデータがあります。アメリカの場合は所得の25%、4分の1が財産所得、要は投資収益などが25%あります。

かっぴー すごいっすね。25%も!

吉岡 日本はどのぐらいかといいますと、25%には全然届かずにですね、わずか11%。ここの差が、大きく響いてくるのかもしれません。

かっぴー 意識が違うんでしょうね、たぶん。

大八木 うん、だから、教育が大切だなと。難しいものを難しい顔をした人が難しくやっている投資の世界を、もうちょっと柔らかく簡単にとっつきやすくできるといいかなと思って、FROGGYをやっています。
FROGGYのメンバーの話なのですが、開発担当者が10年前、iPhoneが発売されてすぐに「アップルすげえっ」って思い、アップルの株を買った。

かっぴー わあ、今すごいことになってますよね。

大八木 10年の間でめちゃくちゃ成長していて、資産がバーンとはねているわけですよ。

かっぴー へえー、すごい。

大八木 本を読んで思ったのですが、投資って本当に好きな会社や応援したい会社へお金を張るっていうことが、将来的なゲインというか、自分のプロフィットになるという話に非常に共感しましたし、投資のきっかけにもなるなと。

かっぴー うん、確かにね、応援したいから買うっていうのはすごくまっとうですよね。うちの親も、姉が就職した会社の株を頑張って買ってます。

大八木 その気持ち分かりますよね。

かっぴー うん、それに近いのが多分やりやすいですよね、最初は。

吉岡 そうですね。

大八木 だからそういうね、入り口はどこからでもいいですが、何かちょっと引っかかるなと思えるところから。例えば、FROGGYでかっぴーさんに描いてもらっている「金子金子の家計簿」。

かっぴー 金銭感覚が宇宙一厳しい女の子が主人公で出てくるお話しで、様々な職業の方の金銭感覚をダメ出ししていく漫画です。めっちゃ笑えるんでぜひ見てください。

大八木 要所要所で彼女がいいことを言うんですよね。例えば「その場限りの消費だけじゃなく、病気になったときにお金がなかったら、家族どうなんの」とか、「お金を儲けることが目的ではなくて、お金を貯めることで、不測の事態が起きたときに備えられる」とか、そういうことを面白く言ってくれていています。

吉岡 老後の資金のこと皆さん気にされていますが、アンケートを取ると、7割以上の方が投資をできない、始められないという。その原因として「資金がない」「お金がないから投資を始められない」を挙げた方が7割にのぼります。

かっぴー それ、でもすごく分かります。

吉岡 私どもがFROGGY LIVEを開催する思いを紹介させていただくと、先ほどもありましたが、お金のことを考える、お話しするというのはカッコ悪いかなと考える方が多いかと思います。でも、こういった世の中の風向きをケロッと変えていきたい。

かっぴー ケロッと。

吉岡 FROGGYっていうのもこちらの名前にかけておりますが、大切なお金に対して正しい知識で向き合える方をどんどん増やしていきたいというのが私どもの思いです。「たくさんお金がなくても、投資は始められる」といったお話しなど、楽しい5つのセッションをご用意させていただきました。ぜひお楽しみください。