10月21日(木)の衆院議員の任期満了に向け、衆議院の解散・総選挙の時期がいつになるのか、さまざまな思惑が錯綜しています。そこで今回は、選挙のたびに注目される、選挙をサポートする企業について見ていきます。
都議選とダブル選挙の可能性も?
9月末に菅首相(自民党総裁)の任期が、そして10月21日(木)には衆院議員の任期が満了となります。菅首相としては、任期満了前に解散総選挙を行って勝利を収め、国民の信頼を得たうえで、総裁選に臨みたいところ。新型コロナが収束に向かっていたならば、日米首脳会談後の4月解散が有力と言われていました。しかし、変異株の流行で早期解散は難しい状況が続いています。
さらに、7月23日(金)~8月8日(日)は東京五輪、8月24日(火)~9月5日(日)は東京パラリンピックが予定されています。夏場の解散総選挙が難しいとなると、10月の任期満了が迫るタイミング、もしくは7月4日(日)の東京都議選との「ダブル選挙」の可能性もあるかもしれません。
内閣支持率は新規感染者数とほぼ逆相関に
内閣支持率は、新型コロナの新規感染者数とほぼ逆相関の関係になっています。足元では感染再拡大の傾向にありますが、ワクチン接種が順調に進み、感染ペースが再び落ち着けば、支持率の回復とともに解散・総選挙を実施しやすい環境が整いそうです。
「出口調査」に「必勝だるま」も! 幅広く選挙をサポート
選挙をテーマとする投資については、衆議院・参議院選挙のたびに、毎回ほぼ同じテーマと銘柄が短期で物色される傾向にあります。
コールセンター業界トップの「 ベルシステム24HD 」は、世論調査や選挙の出口調査などを手がけています。「 フルキャストHD 」などの人材サービス関連企業も、選挙スタッフ需要に対応。
また、「 グローリー 」と「 ムサシ 」は、投票用紙分類機などの選挙機器を製造し、作業人員の削減と開票時間の短縮に役立っています。レンタル業界の大手である「 西尾レントオール 」では、選挙事務所用の備品、必勝だるま、メガホンなど、レンタル用品を豊富に取り揃えています。
選挙関連銘柄は売買タイミングに注意
ただし、前回の衆院選挙が実施された2017年を見ると、投開票当日(10月22日)の1ヵ月前にはすでに株価がピークアウトしたケースもありました。売買のタイミングには注意が必要ですが、選挙を支える銘柄に注目してはいかがでしょうか。