四季報・夏号で「見出し語」をチェックしよう!

カエル先生の株式相場プレイバック/ 日興フロッギー編集部平松 慶

マーケットの「温度感」がわかる連載「カエル先生のマーケットハイライト」。今回は発売されたばかりの四季報・夏号でチェックしておきたい2つのキーワードについて解説します!

カエル先生の一言

6月の日本株市場はワクチン接種の進展を好感する動きがあったものの、再びの米国利上げ時期をめぐる思惑から、大きく下落する場面もありました。足元では新型コロナウイルスの感染再拡大も懸念されています。そんななかコロナ後の相場を考える際には、6月に発売されたばかりの四季報・夏号をつかった銘柄探しをしてみてはいかがでしょうか。

6月はリバウンド懸念で上値重い展開

6月30日の日経平均株価は2万8791円となり、前月末比69円安でした。
国内ではワクチンの接種が高齢者以外にも広まり始めました。ただ、緊急事態宣言解除後に多くの場所で人出が増加したことや、デルタ株の感染確認などから、一時は買われた「コロナ後」を見据えた銘柄も、やや売りに押されやすい相場が続きました。また、米国では再び早期利上げ観測が浮上したことで、一時的に株が大きく売られる局面もありました。

医療ひっ迫防げれば相場に光も

7月は、デルタ株を中心に再び感染が拡大する恐れがあります。また、緊急事態宣言などがまたも発出されれば、外食産業や小売業などは大きな痛手を被ることになるでしょう。

ただ、ワクチン接種が高齢者を中心に進んでいることで、重症化する患者数を抑えられるとの見方もあります。医療のひっ迫さえ回避することができれば、株式市場でも再び「コロナ後」の銘柄が注目されるかもしれません。

四季報のキーワードから銘柄と出会う

一方、アフターコロナを考えるうえで参考にしたいのが、6月18日に発売された「会社四季報 夏号」です。最新の企業情報や、四季報編集部独自の業績予想がなどが詰まっています。

そんな四季報の中でも注目したいのが、記者による取材コメント。特に業績コメントの冒頭にある「見出し語」だけ見れば、ざっくりとした企業の状態を知ることができます。

2つのキーワードに着目

そこで今回は、2つの「見出し語」に着目しました。

1つ目は【底入れ】です。コロナ禍の中でも、コストを削減したり、新たなニーズ発掘などに成功した企業は、すでに業績が底打ちしつつある企業があります。もちろん今後も業績が伸び続けるかどうかはわかりませんが、このタイミングで底打ち感が出ている企業は、伸びしろもまだまだ大きい可能性があります。

2つ目は【大幅増額】です。このワードが見出しにあるということは、四季報前号時点と比べて、記者の予想・見方が大きく改善したことを示します。かつて想定していた業績よりも良くなる兆候をとらえていることを示すものなので、ぜひチャートなどとともにチェックしておきたいところです。

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