醤油や豆乳飲料などでおなじみの「キッコーマン」。そのキッコーマンを”いつでも新鮮卓上ボトル”シリーズが発売した2011年8月10日から、毎日100円ずつつみたて投資をしていたら、いまの評価額は67万円になっています(2021年7月30日始値ベース)。
最高で75万円
1961年に発売されて以降、多くの人に愛されている「 キッコーマン 」の「しょうゆ卓上びん」。ただ、開封してから時間が経つと、どうしても風味が失われやすいものでした。
それを解決したのが2011年に登場した「いつでも新鮮卓上ボトル」です。二重構造ボトルで空気に触れる面積を少なくしたことで、90日間新鮮な状態が保たれるとのこと。その2011年8月10日から、キッコーマンを毎日100円つみたてていたら、最高で75万円に達していました。
つみたて評価額は最高で338%に!
また、つみたて額に対する評価額の倍率をみると、最高で338%に達していました。
同社の成長の源泉はこうした製品改良だけにとどまりません。国内の市場がやや頭打ち傾向となる中、いち早く海外への進出を加速させています。
1957年にサンフランシスコに販売会社を設立したのをきっかけに海外進出を加速。その頃から、しょうゆの単品売りではなく、「しょうゆは肉に合う(デリシャス・オン・ミート)」というメッセージを明確に打ち出し、レシピとともに消費者に伝えたことが普及につながりました。その後も、肉とよく合う「テリヤキソース」の開発や、経営の現地化などを進めたことが、キッコーマンの海外売上を押し上げてきました。
2013年度ごろからは、国内の売上を海外部門が追い抜き、いまでは約6割を海外の売上が占めています。
「国内の深堀と海外の拡大」のバランス
海外に進出している企業は多くありますが、マーケットが縮小しがちな国内においても常に改良やマーケットの深堀を実践する企業は、業績が安定して伸びる可能性を秘めています。国内と海外、バランスよく成長戦略を推進する企業は、つみたての候補になるかもしれませんね。