インフラ整備で最高益! ショーボンドHD

ここが狙い目! 日興ストラテジー・セレクション/ 日興フロッギー編集部岡田 丈

今の社会動向や投資環境をもとに旬な銘柄を毎月選定している「日興ストラテジー・セレクション」。11月号では橋や道路などの補修工事を手がける「ショーボンドHD」が新規に選定されました! ショーボンドHDの投資ポイントをチェックして、これからの銘柄選びの参考にしてはいかがでしょうか。

社会インフラの整備で人々の安全を守る「ショーボンドHD」

近年、気候変動の影響により世界中で短時間強雨や、大雨の強度・頻度の増加による洪水といった気象現象によって生じる災害のニュースを見聞きする機会が増えています。自然災害の多い日本では、他人事ではないと心配する方も多いのではないでしょうか。

2021年度に入り、政府は国民の生命・財産を守り、社会経済システム機能を維持するための「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」を進めています。

なかでも急がれているのが、河川管理施設・道路・港湾・鉄道・空港の老朽化対策です。この分野での活躍に期待がかかるのが、今回仲間入りした「 ショーボンドHD 」です。

橋梁の補修工事で業界トップの実績を誇る総合メンテナンス企業

ショーボンドHDは、橋梁をはじめとするインフラ構造物の補修・補強を専門とする総合メンテナンス企業です。

補修工事を行う「ショーボンド建設」と、樹脂材料の製造販売を行う「ショーボンドマテリアル」を中核企業とし、設計・施工を主軸に、材料・工法の研究開発および製造、販売と、幅広く社会インフラのメンテナンスをサポートしています。

同社が手がける社会インフラメンテナンスは日本全国におよび、構造物の種類も橋梁、トンネル、高速道路、城郭、役所・病院の建築物など多岐にわたります。

現在の社名ともなっている「ショーボンド」は、実は当時の社名「昭和工業株式会社」と「接着剤(ボンド)」が由来です。

1958年の創業まもなくに開発した土木建築用接着剤「ショーボンド」は、東京大学生産技術研究所などから良好な評価を受け、建設現場で広く導入されるようになりました。

また1964年の新潟地震の際には、昭和大橋の復旧工事を担当し、落橋時に発生した無数のひび割れにエポキシ樹脂系接着剤を用いる「ひび割れ注入」を施して注目を集めました(復旧後の載荷試験、健全度調査により、50年を経過してもなお、強度が十分に保たれていることが判明しています)。

これにより構造物補修の地位を固め、今では橋梁の補修工事において業界首位の実績を誇っています

再整備ニーズの高まりでビジネスチャンスが拡大

日本では、1950年代半ばからの高度経済成長期以降に、道路や橋梁など社会インフラの拡大が集中的に進みましたが、近年、これらインフラ基盤の老朽化が社会問題となっています。

2021年8月に国土交通省が公表した「橋梁等の2020年度(令和2年度)点検結果をとりまとめ」によると、老朽化で鉄筋が露出するなどとして、橋2万3815ヵ所、トンネル1135ヵ所は緊急か早期に修繕が必要と判定されています。

地球温暖化が原因とみられる異常気象による豪雨など、自然災害リスクの高まりもあり、一刻も早い適切な対応・再整備が求められています。

他にも、NEXCO東日本・中日本・西日本等の高速道路会社は、2030年度にかけて4兆〜5兆円規模の「大規模更新・修繕事業(リニューアルプロジェクト)」に取り組んでいます。

政府による15兆円規模の防災・減災、国土強靭化対策と合わせ、同社に吹く追い風は加速度的に強くなっています。

2022年6月期も連続最高益更新の見込み

メンテナンス市場拡大の波に乗り、業績も好調です。2021年6月期は、受注獲得に注力している高速道路会社からの大型工事が大きく貢献し、工事売上高は801億円(前期比18.5%増)で増収、営業利益は157億円(同21.7%増)と過去最高益を記録しました。

同社受注高の約50%は高速道路会社からです。大型プロジェクトがまだ長く続くことを考えると、同社への発注も長期的に継続されることが期待できます。市場予想では、2022年6月期にさらなる最高益の更新が見込まれています。

一方で、メンテナンス市場の拡大により、ゼネコンをはじめとした参入業者の増加や受注競争が厳しくなることが想定されます。

同社は、今年8月に発表した2024年6月期までの中期経営計画のなかで、更なる成長加速のステージに向けた体制づくりへの取り組みを盛り込みました。

インフラメンテナンス業界強者の地位を維持するべく、創業以来培った高い開発力や施工力のさらなる強化に取り組んでいます。

最終年度の営業利益目標を175億円とし、3年間で10%以上の持続的成長を目指す同社。政策主導の内需関連銘柄として、安定的な株価と業績の成長に期待したいですね。

急拡大するインフラ整備市場で中心的な存在に

橋梁をはじめ、インフラ構造物の補修・補強を専門とするショーボンドHD。建設会社でありながら「造らず、維持する」同社は、日本各地のインフラメンテナンスで高度な開発力と施工力を発揮し、高い評価を受けています。

社会インフラの老朽化や自然災害リスク増加という強い追い風を受け、橋梁補修工事のトップ企業として活躍し続ける同社を長く応援していきたいですね。