第2回 「失われた16年」を確定拠出年金で取り戻す!

38歳から作る、老後資産3000万円/ 日興フロッギー編集部五月女ケイ子

こんにちは、フロッギー編集部員のウミヤマです。今までゆるい投資しかしていなかった私ですが、葉山の老人ホームに入るために、60歳までに資産運用で3000万円を作ることにしました。豊かなセカンドライフを過ごすため、本気で取り組もうと思います。

そんなわけで、今回から少しずつ実践してみようと思います。
第1回 「それは、葉山の老人ホームからはじまった」を読む

まずは、16年放置した確定拠出年金の見直しから

60歳までに資産運用で3000万円を作らなければならないとしたら、何から始めるのがベストだと思いますか? 株式、NISA、iDeCo…なんだか、人によって回答が分かれそうですよね。色々と気になる選択肢はあるのですが、実は私には気がかりなお金があるのです。

なにかというと、入社以来ほったらかしている、企業型確定拠出年金です。積み立てだし、普通預金より増えればいいやと思って、ずっとほったらかしにしているのです。その期間は、なんと16年以上。資産運用を考えるなら、見直したほうが良いのでは? と今さらながら気になってきました。

重い腰をあげて、まずは企業型確定拠出年金の見直しにチャレンジしようと思います。企業型確定拠出年金をかんたんにお伝えすると、企業が掛金を拠出し、従業員が将来の年金を自分で運用する制度です。

ほかにも何かメリットがあるのかな? と思ってフロッギーを「確定拠出年金」で検索してみたところ、わかりやすい記事を発見しました。非課税の口座を優先的に使おう!によると、複数の商品を組み合わせて持ったり、資産配分の見直しもできる上、運用中の利益は非課税らしいです。非課税という言葉、私はとても好きです…!

企業型確定拠出年金の3つのメリット

・運用益が非課税
・いくつかの商品を組み合わせて保有できる
・定期的にリバランス(当初の資産配分に戻す作業)ができる

面倒くさがりな私は入社以来一度も売買せず、銘柄も変えずにほったらかし状態です。でも、ちゃんと相場を見て売買している後輩は、倍になってると言っていました。何事にもマメさって大切だな、とつくづく感じますが、失った16年は取り戻せないので現実を見ることにします。

はたして私の確定拠出年金はどうなってるんだろう? と不安になりつつも、数年ぶりに運用状況が分かるサイトにログインしてみました。

ほったらかしでも100万増えた!

直近の残高を確認してみると、448万円でした。このうち103万円は、運用で増えた分です。ずっとほったらかしていた割には、十分ではないでしょうか? 運用利回りは、当初から3.37%。「銀行預金よりも良ければいいや」と思っていた私からすると、上出来です!

とはいえ、60歳までに3000万円を達成するには、月7万円を5%で運用する必要があります。このままだと、金額的にも利回り的にも足りないんですよね…。月々運用する金額と、利回りを増やすことが必要そうですね。

入社17年目、初めて確定拠出年金を増額

そこで、まずは月々運用している金額を増やすことにしました。企業型確定拠出年金は、年に1回金額の見直しができるのです。私の勤めている企業では、拠出金を給与で受け取ることも選択できたので、今までは月に2万円運用し、1.7万円を給料に上乗せしてもらっていました。しかし、今後は3.7万円を運用し、給料に上乗せしてもらうのはやめることにします。

カエル先生の一言

時期や拠出額の上限は会社によって違うので、社内規定などで確認する必要があります。

運用する内容も見直していきます。今までは結構手堅い運用をしていたと思うので、もうちょっとリスクを取っていきたいな、と思います。だって、運用益がせっかく非課税なわけですし…!

運用している商品を確認したところ、世界の色々な資産に分散投資をしているバランスファンドで61%、積立傷害保険で39%運用していることがわかりました。積立傷害保険はほとんど増えておらず、バランスファンドによって増えたようです。月々1万円ちょっとのバランスファンドが頑張ったおかげで、100万円も増えたと思うと、バランスファンドに「ありがとう」とお礼を言いたくなります。

カエル先生の一言

確定拠出年金における「積立傷害保険」とは元本確保型の商品です。
銀行の定期預金と似ていて、満期に応じて一定の利率で利息をもらえます。
ケガによる死亡の場合には、一定の保障が付与されます。

逆にもったいなかったな、と思うのは、積立傷害保険です。安定型の積立傷害保険をやめて、もうちょっと値上がりしそうな投資信託に投資したいと思います。

年3%の利回りを年5%にするために

値上がりしそうな投資信託となると、やっぱり株式型かなあ、と思いつつ、フロッギーを「投資信託」で検索すると、良さそうな記事を発見しました。「投資の王道」をチェック! 投資信託の選び方によると、「低コスト」「投資対象が世界株式」「資産残高が100億円以上」のものを選択することが大切らしいです。

確定拠出年金で選択できる商品の中から、この3つの条件を満たすファンドを探してみたところ、※「インデックスファンド海外株式ヘッジなし(DC専用)」という商品が良さそうでした。運用資産は2022年6月末時点で1000億円以上ですし、運用コストである信託報酬も、年0.154%と低コストです。世界の株式に投資をするという条件も満たしています。

参考までに、今運用しているバランスファンド※「積立年金グローバル・ラップ・バランス(成長型)」も見てみると、運用資産が40億円よりも少なく、信託報酬も年1.43%と割高であることがわかりました。「インデックスファンド海外株式ヘッジなし(DC専用)」の約10倍ぐらい手数料が高いです。

さっきまでは「頑張って増やしてくれてありがとう」と思っていたのに、この事実を知ったとたん、お別れする決意ができました。変わり身の早さに自分でも若干引きましたが、女心とはそんなものなのです。頑張ってくれた16年間の運用に関しては、心からお礼を言いたいと思います。

カエル先生の一言

バランスファンドは様々な資産を組み合わせて運用しているため、インデックスファンドよりも運用コスト(信託報酬)が高くなる傾向があります。
一方で、株価が下落する局面では、世界の株式で運用するタイプのインデックスファンドよりも、資産を分散しているバランスファンドの方がダメージを受けにくいというメリットがあります。

今回の見直しをきっかけに、運用商品を「インデックスファンド海外株式ヘッジなし(DC専用)」に変更し、月2万円の運用を3.7万円に変更してみようと思います! 今までより運用成績が良くなるといいなと期待しています。

まとめ
・確定拠出年金の運用益は非課税
・バランスファンドを積み立てたら100万円増えた
・16年連れ添ったバランスファンドから、世界の株式に投資をするインデックスファンドへ乗り換えた
・これからの運用に期待大!
※「インデックスファンド海外株式ヘッジなし(DC専用)」「積立年金グローバル・ラップ・バランス(成長型)」は、すべての会社が採用しているわけではありません。
記事の内容は2022年8月現在の情報を記載しております。本コンテンツ作成後に変更されている場合がありますので、最新の情報については、皆様ご自身でのご確認をお願いいたします。また、代表的な事例をもとに記事を構成しております。詳しくはご自身でご確認ください。
投資信託の基準価額は、組入れられる有価証券の値動き、為替変動等により変動します。したがって、投資者の皆さまの投資元本は保証されているものではなく、投資元本を割り込むことがあります。投資信託ごとに手数料等及びリスク等は異なりますので、投資を検討される際は、目論見書またはお客様向け資料等をよくお読みください。