約400銘柄からピックアップ! 9月の優待19選【前編】

優待ライター厳選! 今月の株主優待/ 日興フロッギー編集部吉本ユータヌキ

約400銘柄もの株主優待が揃う9月。自社商品詰め合わせはもちろん、最近人気のカタログギフト、お買い物に便利な株主優待券など、さまざまなタイプの優待が充実しています。そこで、今回と次回の2回にわたって、9月の優待を大紹介!

前編では、今回から優待を新設した「紀文食品」、カタログギフトで人気の「アドバンスクリエイト」など、見逃せない10銘柄を取り上げます。

※特別に記載がない場合、権利付最終日は9月28日(水)です。
※日興フロッギーで購入して優待をもらう場合には、保有する株式が9月26日(月)までに単元株以上になるよう購入してください。
※NISA口座は、同一年内に単元株数に達した場合のみ、単元株に振り替えられます。複数年にまたがった買付けで単元株数に達した場合は、振り替えは行われず、従って株主優待を受け取ることはできません。

ボウリングやカラオケをみんなで満喫!【ラウンドワン】

■銘柄名(コード):ラウンドワン(4680)
■権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:19万7600円(8/29終値1976円×100株)
■配当金額(会社予想):24円
■予想配当利回り:1.21%

ボウリングやアミューズメント、カラオケ、時間制スポーツ施設のスポッチャなどが楽しめる、屋内型の複合レジャー施設を運営する「 ラウンドワン 」。国内に99店舗、米国に47店舗、さらに中国に3店舗を展開しています(6月末時点)。

新規出店にも積極的で、現時点では国内に1店舗、米国に5店舗、中国に2店舗を計画中です。2023年3月期はコロナ禍での行動制限が緩和されたことなどから、通期の会社予想は2ケタの増収かつ3ケタの増益という大幅な増収増益を見込んでいます。

株主優待は、国内のラウンドワン各店で利用できる3種類のチケットです。具体的には、①会員入会券②500円割引券③初心者向け健康ボウリング教室・レッスン優待券です。

②は100株以上で5枚、500株以上で10枚、1000株以上では15枚がもらえます。500円割引券は、ラウンドワンで1000円以上の利用につき1人1日1枚を利用可能です。また、①と③は100株以上で一律1枚ずつですが、①の会員入会券は保有株数によって会員ランクが異なります。

なお、9月30日(金)を基準日として1:3の株式分割を予定していますが、今回の株主優待はこれまで通りで変わりません。

【新設】おでんや糖質ゼロ麺、おせち具材まで!【紀文食品】

■銘柄名(コード):紀文食品(2933)
■権利月:9月
■最低投資金額:29万9100円(8/29終値997円×300株)
■配当金額(会社予想):16円
■予想配当利回り:1.60%

はんぺんやおでん種などの水産練り製品、惣菜類などの食品製造販売と食品の仕入販売を手がける「 紀文食品 」。今回から株主優待制度を新設しました。

同社の場合、主力製品のおでん種や水産練り製品が冬に、またおせち関連商品は12月末に売上が集中するという特徴があります。2023年3月期はグループ全体での収益性向上などに努めていて、通期の会社予想は増収かつ2ケタの増益を見込んでいます。

気になる優待内容は、300株以上で3000円相当、1000株以上で5000円相当の自社商品詰め合わせです。例えば300株保有の場合は、各種おでんの詰め合わせや糖質ゼロ麺、糖質を抑えたデザートなど10点前後がもらえるようです。

また、1000株以上を保有している場合は、通常の詰め合わせ商品のほか、おせち商品の詰め合わせを選択することもできます。内容は、かまぼこに伊達巻、田作り、栗きんとん、黒豆といった定番の品々。今度のお正月は株主優待でおせちを楽しめちゃうかも!?

なお、優待獲得には最低300株が必要なので、特に優待投資初心者の方は間違えないように注意してくださいね。

かっぱ寿司はもちろん、コロワイド系でもOK【カッパ・クリエイト】

■銘柄名(コード):カッパ・クリエイト(7421)
■権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:14万1900円(8/29終値1419円×100株)
■配当金額(会社予想):ー
■予想配当利回り:ー

回転寿司店の「かっぱ寿司」を東北から九州まで308店舗(6月末時点)展開している、コロワイドグループの「 カッパ・クリエイト 」。回転寿司事業以外に、コンビニなどに寿司弁当や調理パンを提供するデリカ事業も手がけています。

2023年3月期は、アプリ会員向けの企画やツイッターキャンペーンなどの販売促進活動にも注力。今期の既存店売上高は、7月末時点まで前年同期を上回って推移しています。また、通期の会社予想は2ケタの増収増益を見込んでいます。

優待内容は、100株以上で3000ポイント、1000株以上で6000ポイント、2000株以上で1万2000ポイントの株主優待ポイントです(1ポイント=1円相当)。カード形式で提供されて、1ポイント単位で無駄なく利用できるのが便利。

「かっぱ寿司」が近くになくても心配は無用です。「甘太郎」や「北海道」「ステーキ宮」など、「コロワイド」と「アトム」のさまざまな店舗で利用できるほか、株主優待ポイントを日本各地の特産品と引き換えることも可能です。

子ども向けほか、アート関連も選べる【ベネッセHD】

■銘柄名(コード):ベネッセHD(9783)
■権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:21万7700円(8/29終値2177円×100株)
■配当金額(会社予想):60円
■予想配当利回り:2.75%

通信教育の「進研ゼミ」で知られる「 ベネッセHD 」。通信教育を核とする国内教育事業、「こどもチャレンジ」や「たまごクラブ」「ひよこクラブ」などのKids&Family事業、有料老人ホームや高齢者向け配食サービスなどを手がける介護・保育事業の3事業を中心に展開しています。

2023年3月期は、大学生向けのオンライン学習サービス「Udemy」が好調のほか、現在のところ「進研ゼミ」などは概ね計画通りに進捗しています。

優待内容は、100株以上で一律、オリジナルの株主優待品カタログの中から1品を選ぶことができます。カタログの掲載内容は毎回変わりますが、直島のアート関連グッズや子ども向けの学習関連グッズ、たまひよの内祝いグッズなど、ベネッセHDならではのラインナップが特徴です。

例えば、2022年3月分は、直島の美術館鑑賞引換券や、ベネッセハウスのバスタオル、チャレンジ小学国語辞典、文明堂たまひよカステラなど全26アイテムが用意されていました。

優待で肌も身体もピカピカに【新日本製薬】

■銘柄名(コード):新日本製薬(4931)
■権利月:9月
■最低投資金額:16万4400円(8/29終値1644円×100株)
■配当金額(会社予想):30円
■予想配当利回り:1.82%

新日本製薬 」は、オールインワン化粧品の「パーフェクトワン」シリーズで知られる会社。今年創立30周年を迎えました。他に、健康食品や医薬品なども手がけています。今年8月には、資本の効率性や財務状況などに注目して選定される「JPX日経中小型株指数」の銘柄に採用されました。

2022年9月期は、若年層向けスキンケアブランド「パーフェクトフォーカス」の認知度向上やシリーズのファンデーションの売上が好調で、第3四半期決算は前年同期(累計)比で増収かつ2ケタの増益を達成しています。

優待内容は、100株以上で4000円相当、300株以上で1万5000円相当の自社商品です。昨年の場合、100株保有ではパーフェクトワンモイスチャージェル、300株以上の場合は、100株の優待品に加えて、青汁や「パーフェクトワン」シリーズのシャンプー、さらに5000円分の自社商品買い物優待券がもらえました。

また、6ヵ月以上継続保有すると、100株では8500円相当に、300株なら3万円相当に内容が大きくグレードアップ! 手間なくスキンケアしたいという人にぴったりの優待ですね。

カタログギフトと福利厚生サービスの2本立て!【アドバンスクリエイト】

■銘柄名(コード):アドバンスクリエイト(8798)
■権利月:9月
■最低投資金額:10万7700円(8/29終値1077円×100株)
■配当金額(会社予想):32.5円
■予想配当利回り:3.01%

アドバンスクリエイト 」は、保険に関わるさまざまなサービスを提供する企業です。具体的には、生損保の代理店事業を核に、顧客管理システムの販売や保険選びサイト「保険市場」のメディア事業、再保険事業などを手がけています。

2022年9月期は、保険専業の広告代理店業務などが好調で、会社予想は2ケタの増収増益を見込んでいます。また、今年上場20周年を迎えたことから、今期は2.5円の記念配当も予定していて、実質的に増配となっています。

株主優待は、100株以上で2500円相当のカタログギフトと会員制の福利厚生サービス「保険市場 Club Off」の利用権の2本立て。

カタログギフトは、大手カタログギフト会社「ハーモニック」の「フリージア」。グルメにファッション雑貨、キッチンアイテムなど1000点以上の豊富な商品の中から、お好みのものを自由に選択できます。

また、「保険市場 Club Off」では指定の宿泊施設や映画館、レジャー施設などを割引価格で利用可能。使えば使うほどお得が実感できる優待と言えそうです。

予想配当利回り5%超。優待はQUOなどから選択【トーメンデバイス】

■銘柄名(コード):トーメンデバイス(2737)
■権利月:9月
■最低投資金額:55万1000円(8/29終値5510円×100株)
■配当金額(会社予想):300円
■予想配当利回り:5.44%

韓国サムスングループ製の半導体・電子部品の日本での販売を目的として1992年に設立された、豊田通商グループの半導体商社「 トーメンデバイス 」。

現在は、DRAMやFLASHメモリー、SSDなどのメモリー類をはじめ、システムLSIやディスプレイなどの販売を手がけています。同社の予想配当利回りは5.44%(8/29終値で計算)で、配当面での魅力も高い銘柄と言えるでしょう。

株主優待は、100株以上、200株以上、500株以上、5000株以上の4つの保有区分に分かれていて、それぞれ複数から選択できます。

例えば、100株の場合は健康オイル5本セット、QUOカードPay2000円分、日本赤十字社へ寄付の3種類200株以上では北海道オホーツク地域特産品、創味食品調味料セット、QUOカードPay3000円分、寄付の4種類です。

ちなみに、QUOカードPayはスマホで使える金券ですが、QUOカードとは利用可能な店舗が異なります。

また、今回から200株以上を3年以上保有の場合は、区分ごとにQUOカードまたはQUOカードPayが追加でもらえます。必要投資金額が高めなので、キンカブを利用して少しずつ保有株数を増やしていくのもおすすめです。

全国で使える、最大50%OFFの優待券【ヤマダHD】

■銘柄名(コード):ヤマダHD(9831)
■権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:4万7700円(8/29終値477円×100株)
■配当金額(会社予想):ー
■予想配当利回り:ー

ヤマダHD 」は、傘下に「ヤマダデンキ」をはじめ、家電量販店や住宅関連、金融関連などさまざまな企業を抱える持株会社です。グループ全体の店舗数は、国内外の直営・FCを合わせてなんと1万2121店舗(6月末時点)。

現在2025年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定中で、売場面積の拡大やEコマース事業の拡大などを通じて、家電事業の拡大を図っていくとしています。

2023年3月期の会社予想は、増収増益の見込みです。なお配当については、例年3月決算の時期に発表されるため現時点では未定となっています。

株主優待は、500円分の株主優待券を、100株以上で1枚(3月)・2枚(9月)、500株以上で4枚(3月)・6枚(9月)、1000株以上で10枚、1万株以上で50枚もらえます。

優待券は割引タイプで、税込1000円の購入ごとに1枚を使用可能です。ヤマダデンキの各業態のほか、ベスト電器、マツヤデンキ、さらに大塚家具の家電売場などでも利用できます。店舗数が多いので、全国どこでも使えるのはメリットですね。

空の旅を優待割引運賃で【ANAホールディングス】

■銘柄名(コード):ANAホールディングス(9202)
■権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:26万2550円(8/29終値2625.5円×100株)
■配当金額(会社予想):0円
■予想配当利回り:0.00%

国内最大の航空会社「全日本空輸」やLCCの「Peach Aviation」など航空事業を中心に、幅広い事業を展開する「 ANAホールディングス 」。コロナ禍での行動制限の影響などから、過去2年間は赤字決算となっていましたが、2023年3月期の会社予想は3期ぶりの黒字化を見込んでいます。

第1四半期については10四半期ぶりに黒字に転換。国内線・国際線ともに旅客需要は回復していて、貨物需要についても好調に推移しています。なお、現時点では今期の配当は無配の予定です。

株主優待は、コードシェア便を含むANA国内全路線の片道1区間を株主優待割引運賃で利用できる「株主優待番号案内書」。100株以上で1枚、200株以上で2枚、300株以上で3枚など、保有株数に応じて増加し、10万株以上では254枚+800株ごとに1枚追加されます。

また、100株以上でANAグループのホテルや売店、ツアーで割引などが受けられる優待クーポン券も1冊もらえます。混雑状況によっては販売座席数が制限される場合もありますが、お盆や年末などの繁忙期も利用可能です。国内線をよく利用する人はチェックしてみては。

本好き必見! 図書カードがもらえます【秀英予備校】

■銘柄名(コード):秀英予備校(4678)
■権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:4万3700円(8/29終値437円×100株)
■配当金額(会社予想):10円
■予想配当利回り:2.28%

静岡県が地盤で、主に小中学生と高校生に向けた学習塾を展開している「 秀英予備校 」。社名にもなっている集団授業の「秀英予備校」のほか、映像授業も取り入れた「秀英iD予備校」、個別指導の「秀英PAS」などのブランドがあります。また連結子会社の「東日本学院」では、福島県で学習塾・予備校を運営しています。

新型コロナウイルスによる影響がいまだに残る中、現在は自宅で受けられるオンライン授業や受験指導の導入などにも注力中です。なお2023年3月期の会社予想は、増収かつ3ケタの増益を見込んでいます。

株主優待は、100株以上で一律、500円分の図書カードです。9月と3月に1枚ずつもらえるので、年間では1000円分になります。

図書カードで買えるのは、原則として本や雑誌のみですが、文房具などを扱っている書店の場合は、文房具購入に使える場合もあります。また、現在の図書カード(図書カードNEXT)は、ネットを通じて残高照会ができるほか、一部の書店サイトからの書籍購入も可能で、書店ではもちろん自宅にいても便利に使えますよ!

いかがでしたか? さまざまなジャンルのバラエティに富んだ優待に出合える9月の株主優待。優待投資が大好きな人はもちろん、これまで未経験という方も、この機会に自分にぴったりの銘柄を探して、優待投資デビューを目指してみては?

本サイトは、原則として原稿作成時点における情報に基づいて、一般口座、特定口座を前提に作成しております。NISA口座・ジュニアNISA口座は、同一年内に単元株数に達した場合のみ、単元株に振り替えられ、株主優待を受け取ることができます。複数年にまたがった買付けで単元株数に達した場合は、振り替えは行われず、従って株主優待を受け取ることはできません。記載された価格、数値等は、過去の実績値、概算値あるいは将来の予測値であり、実際とは異なる場合があります。配当、配当利回りについては税引き前の数値であり、最低投資金額は手数料等を考慮していません。投資に関する最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。
優待の内容は2022年8月29日現在の情報を記載しております。本コンテンツ作成後に変更されている場合がありますので、最新の情報については、皆様ご自身でのご確認をお願いいたします。また、優待の内容は代表的な事例をもとに記事を構成しております。詳しくはそれぞれの企業のHP等でご確認ください。
次回は9/2(金)配信予定です。