9月13日のNY株式市場で、NYダウは1276ドル安(3.9%安)と急落しました。
予想外のCPI上振れで「1%利上げ」も視野か
主な要因は、13日に発表された米国の8月分CPI(消費者物価指数)の伸びが事前予想を上回ったことがあげられます。足元ではガソリン価格の下落などにより、CPIの伸びは前月よりも鈍化することが見込まれていました。しかし家賃や医療サービスなどの価格が伸び、高いインフレ率が継続していることが確認されました。
さらに、こうした状況を受け、9月20~21日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)において、1%幅の利上げ可能性も浮上したことが、投資家心理を悪化させた模様です。
・8月CPIが市場予想を上回る結果となったこと
・9月20~21日のFOMCで1%利上げも視野に入ってこと
投資家心理悪化も、危機にはあらず
投資家の心理を表すとされるVIX指数も27.27と7月12日以来の水準にまで上昇。ただ、一般的に警戒ゾーンと言われている30%超にはなっておらず、パニック的な売りというよりは、この1週間で上昇した分が下がった(元に戻った)という感覚に近いかもしれません。
VIX指数とは、Volatility Indexの略で、投資家の恐怖心理を表すと言われる指数です。
シカゴオプション取引所がS&P500種指数のオプション取引の値動きをもとに算出・公表している指数です。一般的に、数値が高いほど、投資家が先行きに対して不安を感じているとされ、30%を超えると警戒ゾーンと言われています。
目先は9月FOMCに注目
目先はまず来週のFOMCに注目が集まります。市場では0.75%の利上げが予想されていますが、一部では1%幅の利上げの声もあります。また、今後の利上げペースを占う上では、先日のジャクソンホール会議での発言に続き、パウエルFRB議長の発言などにも注目です。
現金比率を高めつつ、インバウンド関連に着目
日本でも景気敏感株などに売りが集まるものと予想されますが、インバウンド関連などは、もともとなかった需要が回復する見込みの上に、円安基調は変わらないため、選好されやすいと思われます。現金比率を高めつつ、国内観光業に関する銘柄などに今は着目してみても良いかもしれませんね。
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