第4回 好きな言葉は非課税ですーNISA始めますー

38歳から作る、老後資産3000万円/ 日興フロッギー編集部五月女ケイ子

こんにちは、フロッギー編集部員のウミヤマです。老後を葉山の老人ホームで過ごすため、60歳までに3000万円を作ることにチャレンジ中の39歳です(最近、歳を重ねました)。

前回までに、毎月5万円の積み立てをする仕組みを作りました! しかし、これでもまだ足りません。60歳までに3000万円を作るには、月7万円を年5%の利回りで21年間運用する必要があるのです。残すところ、あと月2万円……今回は、この2万円を積み立てる仕組みを作りたいと思います!

第3回 「私が『iDeCoじゃないほう』を選んだワケ」を読む

60歳まで待たずに、お金を増やしたい

企業型確定拠出年金(以下、企業型DC)を見直し、マッチング拠出にもチャレンジした私。自分で言うのもなんですが、連載を通してだいぶマネーリテラシーが高まった気がしています……! 調べたことを文章にすることで、世の中のお金の仕組みに詳しくなりました。また、知っているだけではなく、実践すると知識が身につくとよく言われますが、まさにそうだな、と実感しています。

話が脱線したので元に戻します。あと月に2万円の運用をするのであれば、できれば60歳まで待たずに、運用したお金を利用できるようなものがいいなと思います。企業型DCやマッチング拠出は良い制度ですが、60歳まで引き出せないのがちょっとネックなんですよね……。できれば、どうしても現金が必要な時、すぐに換金できるような運用をしたいです。

積み立てをしつつ、いつでも換金できると言えば、一般NISAやつみたてNISAの出番ではないでしょうか。どちらも運用益は非課税! 「好きな言葉は非課税」という私にピッタリです。

一般NISAとつみたてNISA、ズボラな人に向いてるのは?

一般NISAとつみたてNISA、どっちかやるなら、つみたてNISAがいいかなあと思います。なぜかというと、つみたてNISAだと2042年まで積み立てできるからです。今の一般NISAは、2023年末で終わってしまう予定です。くどいようですが、60歳までに3000万円を作るには、月7万円を積み立てし、21年間運用する必要があります。

今のルールだと、最後の1年は「つみたてNISA口座」ではなく「特定口座」で運用することになっちゃうかもしれません。それでも、20年間ほったらかしで運用できるので、とってもありがたいのです! なんといっても16年以上も企業型DCを放置した私なので、性格的に20年間ほったらかせる「つみたてNISA」の方が絶対向いてると思います。

私は仮面投資女子の連載が好きでよく読んでいるのですが、私以上にズボラ度が高そうなチーフもつみたてNISAを始めていたんですよね! だから、性格的にズボラっぽい人は、期間が長いつみたてNISAが向いてるんじゃないかなあと思ったわけです(チーフ、ごめんなさい)。

突然のチーフ登場(イラスト:黒猫 まな子)

2028年まで使える新NISAって何?

そんな訳で、つみたてNISAを開設しようとした私は、あることに気付きます。すっかり忘れていましたが、今年になってからETFを一般NISAで売買したため、少なくとも今年中は一般NISAからつみたてNISAに変更できないのです。うーん、ショック。取引なんてめったにしないのに、ツイてないです。そもそも、一般NISAって2023年末で終わった後は、どうなるんでしたっけ……?

そこで、フロッギー内で「NISA」と検索し、一般NISAについての情報を収集することにしました。すると、公認会計士・税理士の山田真哉さんのNISAとiDeCo 7年間やった驚きの結果【前編】という、良さそうな記事を発見。山田さんの記事を読むと、一般NISAを使っている人は、2024年になると自動的に新NISAに移るとのこと

新NISAは2階建てになっており、1階部分がつみたて部分、2階部分が一般運用部分です。1階部分はつみたて枠が年間20万円までで、商品はつみたてNISAと同様の投資信託から選ぶ必要があります

金融庁が改正要望! NISA制度はどうなる?

とはいえ、最近NISA制度に関して、内容を改めるという話が出ていたような気がします。どんな話だったかな? と思って、ニュースなどを調べてみたところ、金融庁が2022年8月31日に「令和5年度税制改正要望」を公表していることが分かりました。この資料を見てみると、一般NISAやつみたてNISAは、次のように内容を改めることを求められています。

金融庁が要望するNISAの主な改正内容
・制度の恒久化
・非課税で保有できる期間を無期限化
・年間投資枠を拡大する

今の時点では何とも言えないですが、私のように投資額を増やしたい人にとっては、メリットが大きい内容であることが分かりました! 新NISAについても、2024年以降の投資枠が拡大し、2028年以降も投資できるようになると、ありがたいですね……!

一般NISAで月2万円の積み立て運用をスタート!

考えた結果、今年と来年は、今から投資できる一般NISAで月に2万円ずつ積み立てていくことにしました。さすがに来年の後半には新NISAがどうなるか分かると思うので、制度がしっかり固まってから、2024年以降の運用をどうするか決めていきます。新NISAがどんな制度になるのか、しっかり注目していきたいと思います……!

念のため、2024年以降新NISAを使うことになっても投資商品を変えなくてもいいように、新NISAの1階部分でも運用できる投資信託から銘柄を選ぼうと思います。そこで、つみたてNISAの人気ランキングを調べて人気の銘柄で運用しよう、と思いつきました。

【つみたてNISA】みんなが買っている人気の投資信託は? SMBC日興証券の買付金額ランキングを大公開!の記事(当社が運営するサイト「とうしんLab.」に遷移します)によると、昨年最も人気だったのは、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」というファンドでした。このファンドは、S&P500指数に連動することを目指して運用されているインデックスファンドです。信託報酬が年率0.0968%以内と低コストで、とってもいいですね……!

それに、米国株は長い期間のチャートだとずっと右肩上がり。直近は下がっているけれど、2008年にリーマン・ショックで大きく下がった後でも見事に回復し、長期投資に向いているイメージがあるんですよね。企業型DCを16年放置した実績を持ち、ほったらかし力には定評がある(?)私にも向いていそうです。ということで、このファンドで運用することを決めました!

ズボラ女子におすすめの「投信つみたてプラン」

積み立てるファンドは決まったものの、毎月手作業で買い付けるのも面倒です。そこで、オンライン(日興イージートレード)で設定できる、投信つみたてプランというものを使って、投資信託を積み立てることにしました。投資信託を積み立てるなら「つみたてNISA」の方が一般的ですが、私のように「一般NISAだけど、投信を積み立てたい」という人でも、投信つみたてプランを利用すれば、毎月決まった金額を積み立てることができます

「投信つみたてプラン」を利用すると、月に1回、MRFもしくは金融機関から自動的に引き落としされます。私はMRFにまとまったお金を置いておき、自動的に引き落としされるように設定しました。
給料から引き落としをしたい! という人であれば、給料口座から銀行引き落としにしても良さそうですね。

カエル先生の一言

MRF(マネー・リザーブ・ファンド)とは、安全性の高い公社債などで運用される投資信託のことです。証券口座へ入金したお金や株などを売却したお金は、自動的にMRFで運用されます。また、金融商品を購入する場合はMRFが売却されて、購入代金にあてられます。

月7万円積み立て運用する設定は、これにて完了です! NISAで運用する部分は制度に応じて見直していく必要はありますが、今の段階での仕組み作りは終わりです。これで、21年間5%以上の利回りで運用できれば、60歳までに3000万円を達成できる見込みです。やったー!

ひとまず積み立て運用の仕組みが整ったので、お祝いに葉山のカフェへ行ってきました!

店内から海が見えるカフェ

今回で終わり? と思われた人もいるかもしれませんが、もうちょっと続きます……! 老後が気になる私は、運用だけではなく、医療保険などの必要性も考えていこうと思います。

まとめ
・ズボラな人には、一般NISAよりつみたてNISAがいいかも?
・2024年からは新NISAが始まる
・新NISAの内容はまだ未確定
・一般NISAを使うと、その年はつみたてNISAに変更できない
・米国株に連動するインデックスファンドを、月2万円で積み立てスタート!
次回は10/19(水)配信予定です。