24年ぶりの円買い介入! 円安は止まるのか

日興フロッギーNEWS/ 日興フロッギー編集部

9月22日に日本銀行と財務省は円買いの「為替介入」を実施しました。これを受けて為替相場では円高が加速。一時ドル円は140円台をつけました。

カエル先生の一言

為替介入とは、日本銀行と政府(財務省)が協力して、円相場の安定を実現するために行う政策のことを言います。資金は財務省所管の外国為替資金特別会計(外為特会)の資金を使います。「ドル売り・円買い介入」を行う場合には、外為特会の保有するドル資金を売却して、円を買い入れることになります。日本が単独で行う場合は「単独介入」、欧米など、各国と合意のうえ、一緒に行う場合を「協調介入」と呼びます。

レートチェック不発で「介入決断」へ

9月14日には、日銀が市場関係者に為替水準をヒアリングする「レートチェック」をおこなっていました。日銀関係者ももちろん日々為替は見ていますが、このレートチェックを行うことで、マーケットをけん制する効果がある程度見込まれます。

しかし、足元では世界的なインフレの強まりによって、欧米を中心に中央銀行が金融引き締めの政策スタンスを強化していました。その影響で、金融緩和策を続ける日銀との差が大きくなり、円を売って外貨を売る動きが強まっていました。レートチェックはほぼ「焼け石に水」状態となり、円安進行が続いたため、「介入実行」に踏み切ったものと考えられます。

24年ぶりの円買い介入

政府・日銀がドル売り・円買い介入を実施するのは1998年6月以来、24年ぶり。インフレの沈静化が見えず、国内外の金融政策のギャップが埋まらないなか、今回の介入がどの程度、為替に影響を与えるのか、市場の注目が集まります。