お餅にワイン、惣菜サラダ! 10月の優待10選

優待ライター厳選! 今月の株主優待/ 日興フロッギー編集部吉本ユータヌキ

10月に株主優待を実施するのは全30銘柄。数こそ少なめですが、自社関連商品がもらえる銘柄に、外食・買い物がお得になる優待券の銘柄などバランスよく揃っています。しかも、今回からの優待新設銘柄も! その中から、家系ラーメン「町田商店」やネット通販で利用可能な電子チケットがもらえる「ギフトHD」、お餅&パックご飯でおなじみの「サトウ食品」など選りすぐりの10銘柄をご紹介します。

※特別に記載がない場合、権利付最終日は10月27日(木)です。
※日興フロッギーで購入して優待をもらう場合には、保有する株式が10月25日(火)までに単元株以上になるよう購入してください。
※NISA口座は、同一年内に単元株数に達した場合のみ、単元株に振り替えられます。複数年にまたがった買付けで単元株数に達した場合は、振り替えは行われず、従って株主優待を受け取ることはできません。
※単元未満株の優待(端株優待)であっても、日興フロッギーでは単元株数以上保有していないと優待はもらえません。

お正月にうれしいお餅の優待!【サトウ食品】

■銘柄名(コード):サトウ食品(2923)
■権利月:10月
■最低投資金額:51万8000円(9/28終値5180円×100株)
■配当金額(会社予想):50円
■予想配当利回り:0.96%

「サトウのごはん」と「サトウの切り餅」でおなじみの「 サトウ食品 」。包装米飯(パックご飯)と包装餅製品の国内トップメーカーです。

ライフスタイルの変化に加えてコロナ禍もあり、パックご飯市場は拡大を続けていて、2023年4月期の第1四半期の包装米飯製品は、第1四半期としては過去最高の売上高を達成。また、包装餅製品についても、値上げラッシュの中で価格を据え置いた結果、第1四半期は前年同期比で増収を達成しました。この結果、営業・経常利益に関しても前年同期比で大幅の増益を実現しています。

株主優待は、100株以上で1000円相当、500株以上で2000円相当、1000株以上で3000円相当、3000株以上で5000円相当、5000株以上で7000円相当の自社商品です。

内容はパックご飯や個別包装された切り餅で、昨年の100株保有の場合は、「サトウのごはん」2種類(合計4パック)、「サトウの切り餅 乳酸菌プラス」「サトウの切り餅いっぽん」、さらに鏡餅の合計7点でした。年内に届くので、お正月のお餅の準備は優待でばっちりですね!

デパ地下人気の「RF1」で使えるおそうざい券【ロック・フィールド】

■銘柄名(コード):ロック・フィールド(2910)
■権利月:4月/10月(年2回)
■最低投資金額:14万6100円(9/28終値1461円×100株)
■配当金額(会社予想):22円
■予想配当利回り:1.50%

人気惣菜店の「RF1」をはじめ、「グリーングルメ」や「神戸コロッケ」などのお惣菜ブランドで知られる「 ロック・フィールド 」。今年6月に創業50周年を迎えました。7月末時点の店舗数は全国に313店です。

現在は、2025年4月期を最終年度とする中期経営計画のもと、商品力・技術力の進化や新たな顧客接点の拡充などの戦略を推し進めていく予定です。なお、2023年4月期の会社予想は増収増益を見込んでいます。

優待内容は、「RF1」など自社ブランド各店舗で利用できるおそうざい券です。10月は100株以上で一律1000円分、また4月は200株以上で1000円分、500株以上で3000円分、1000株以上で1万円分、3000株以上で1万5000円分、5000株以上で3万円分がもらえます。

さらに長期保有優遇制度もあり、4月に200株以上を5年以上継続保有していた場合は、おそうざい券が1000円分追加されます。また、100株以上でファクトリーやオフィスの見学会への招待(抽選)もあって、こちらも毎回人気です。

【新設】ヘアケア製品8000円相当(100株)【AB & Company】

■銘柄名(コード):AB & Company(9251)
■権利月:10月
■最低投資金額:10万2600円(9/28終値1026円×100株)
■配当金額(会社予想):28.07円
■予想配当利回り:2.73%

昨年11月に東証マザーズ市場(当時)に上場した「 AB & Company 」。今回から新たに株主優待を導入しました。

ヘアサロンからスタートし、現在は直営店舗の運営を行う「直営美容室運営事業」を中心に、フランチャイズ店舗の運営をサポートする「フランチャイズ事業」、美容室などの店舗デザインから設計・施工までを手がける「インテリアデザイン事業」の3事業を展開しています。

8月末時点の店舗数は直営・FC合わせて754店舗ですが、2023年10月期末までには950店程度を目指すとしています。また、今期から配当を開始する予定です。

気になる優待内容は、自社オンラインストアで利用できる優待券を、100株で8000円分、500株以上で2万4000円分です。オンラインストアで取り扱っているのは、ヘアサロンから生まれたという「numberA.」ブランドの高品質なヘアケア製品。

シャンプーやトリートメントといった単品商品のほか、スターターセットやギフトセットなどもあり、自分へのご褒美にまた家族・友人へのプレゼントにもよさそうですね。

ビスケットやナッツなど、ドッサリおやつ【正栄食品工業】

■銘柄名(コード):正栄食品工業(8079)
■権利月:4月/10月(年2回)
■最低投資金額:41万7000円(9/28終値4170円×100株)
■配当金額(会社予想):48円
■予想配当利回り:1.15%

世界33ヵ国から農産物や加工食品を輸入している、食品商社の「 正栄食品工業 」。国内外の10ヵ所に生産拠点を持つ食品メーカーとしての顔もあり、農産物などを製菓や製パンの材料や最終製品へと加工、販売しています。

2022年10月期第3四半期は、日本でのドライフルーツや製菓材料の販売が好調に推移。一方、利益面については為替差益を得る部分はあったものの、原材料費高騰や新工場建設に関わる減価償却費の増加といった影響を受けています。

株主優待は、100株以上で一律自社商品の詰め合わせで、毎回バラエティに富んだ内容が特徴です。

たとえば前回4月の場合は「なめらかチョコのクッキー」に「ロカボブランとカカオと素材クッキー」などのクッキー・ビスケット類、「理想のミックスナッツ」や「食塩不使用 ローストクルミ」などのナッツ類。さらに、アーモンドミルク飲料の「濃いアーモンドミルク」シリーズなど、全部で15品とボリュームたっぷりでした。内容はその都度変わるので、何が届くかお楽しみに!

年末年始の乾杯は優待ワインで♪【巴工業】

■銘柄名(コード):巴工業(6309)
■権利月:10月
■最低投資金額:24万9200円(9/28終値2492円×100株)
■配当金額(会社予想):53円
■予想配当利回り:2.12%

約80年前に、遠心分離機メーカーとしてスタートした「 巴工業 」。現在は、遠心分離機を中心とした各種分離機の製造・販売を手がける「機械製造販売事業」と、合成樹脂や電子材料などの輸入販売を行う「化学工業製品販売事業」の2つの事業を展開しています。遠心分離機のシェアは国内ではトップクラス、世界でもトップ10圏内に入るほど。

2022年10月期は、化学工業製品の販売が各分野で好調として売上高、利益共に期初の会社予想を上方修正。通期業績は2ケタの増益を見込んでいて、前期比3円の増配も予定しています。

株主優待は、100株以上で一律、自社関連会社が取り扱っているワイン1本がもらえます。銘柄は年によって異なりますが例年赤ワインで、昨年2021年はフランス・ボルドー地方のブドウから作られた「ビュー・シャトー・デ・モワン・サンテミリオン・グランクリュ2016年」でした。

12月下旬に届く予定となっているので、クリスマスや年越しは株主優待のワインで乾杯できそうですね。

【拡充】通販でも家系ラーメン!【ギフトHD】

■銘柄名(コード):ギフトHD(9279)
■権利月:4月/10月(年2回)
■最低投資金額:35万2000円(9/28終値3520円×100株)
■配当金額(会社予想):25円
■予想配当利回り:0.71%

横浜家系ラーメンの「町田商店」が主力業態で、他に「ラーメン豚山」「釜焚きとんこつがっとん」といったラーメン店を展開している「 ギフトHD 」。今回から株主優待の拡充を発表しています。

7月末時点の店舗数は、直営と業務委託店の合計で国内外に168店舗。また、直営店で培ったノウハウを基にラーメン店のプロデュース事業も手がけています。なお、2022年10月期第3四半期は店舗数の拡大などにより売上が増加。通期の会社予想では2ケタの増収増益を見込んでいて、前期比5円増の増配も予定しています。

今回からの詳しい優待内容は、自社グループ店舗で利用できる電子チケットを、100株以上で2枚、200株以上で3枚、300株以上で4枚、500株以上で5枚です。

チケットは「ラーメン豚山オンラインショップ」でも利用できるようになったので、「町田商店」などが近くにないという人でも大丈夫! ラーメンやサイドメニューなどが購入できます。また、今回から1年以上の継続保有で、電子チケットが4月と10月に各1枚追加されるようになったのもうれしいですね!

日常使い&備蓄に大活躍のピュアウォーター【トーエル】

■銘柄名(コード):トーエル(3361)
■権利月:4月/10月(年2回)
■最低投資金額:36万9500円(9/28終値739円×500株)
■配当金額(会社予想):20円
■予想配当利回り:2.70%

神奈川県を中心に首都圏が地盤の「 トーエル 」は、生活に密着したライフラインサービスを提供する企業です。主に、LPガスを販売するエネルギー事業と、日本の北アルプスとハワイに水源を確保して国内外に高品質の飲料水を販売するウォーター事業という主に2つの事業を展開しています。

また、LPガスとウォーターに「TOELLでんき」「TOELL光LINE」をセットにした「TOELLライフラインパッケージ」の提案による顧客開拓にも注力中です。

2023年4月期通期の会社予想は、2つの事業共に堅調の見通しで、増収かつ2ケタの増益を見込んでいます。

株主優待は、500株以上で1500円相当、1000株以上で3000円相当の自社取扱商品です。内容は毎回多少変わりますがメインはペットボトル入りのピュアウォーターで、前回4月の場合は500株以上がピュアウォーター320ml×10本とオリジナルマイクロファイバータオル、1000株以上はピュアウォーター320ml×24本でした。

備蓄にもありがたい優待ですね。なお、株主優待の獲得には500株以上が必要です。特に、優待初心者の方は間違えないように気を付けましょう。

マステや自社製品などからお好きなものを【萩原工業】

■銘柄名(コード):萩原工業(7856)
■権利月:10月
■最低投資金額:10万4700円(9/28終値1047円×100株)
■配当金額(会社予想):36円
■予想配当利回り:3.43%

お花見や運動会などに欠かせない、レジャーシートやブルーシートのトップメーカーとして知られる「 萩原工業 」。ブルーシートにも使われる「フラットヤーン」を用いた製品などを手がけるほか、レジロール紙や光学フィルムを切断する機械をはじめとする産業機械も多数開発しています。

2022年10月期は、主力の合成樹脂加工製品事業でパラグアイでの製造拠点を新設する一方、中国のシート製造子会社の解散を決定するなど、国内外の生産体制の再編を進めています。

株主優待は、100株以上で1000円相当、1000株以上で3000円相当のカタログギフトです。選択肢は各3〜4点と少なめですが、すでに今回の優待内容を発表済みなので、事前にチェックできるのはありがたいですね。

今回の100株優待は、本社がある岡山県にある大原美術館のオンラインツアー、岡山県の特産品マスキングテープ(10巻セット)、自社商品の「和みシート」2畳(さくらいろ)、1000円分のQUOカードの4種類。

さらに、3年以上の継続保有なら優待金額が各2倍に! 100株の場合は、長期保有でフルーツゼリー詰め合わせや北海道産ゆめぴりかなどが選べるようになります。

スマホグッズを買い替えるなら!【Hamee】

■銘柄名(コード):Hamee(3134)
■権利月:4月/10月(年2回)
■最低投資金額:8万3300円(9/16終値833円×100株)
■配当金額(会社予想):22.5円
■予想配当利回り:2.70%

モバイルアクセサリーの企画・販売が中心の「 Hamee 」(読み方は「ハミー」)。モバイルアクセサリーの他、ゲーミングアクササリーやコスメティクスを扱うコマース事業と、ネット通販事業者向けのサポートやシステム開発を手がけるプラットフォーム事業が2本柱です。

現在、2025年4月期を最終年度とする中期経営計画ではコマース事業では国内市場依存からの脱却、またプラットフォーム事業では小規模事業者向けのサービス強化による契約者数の大幅拡大などに力を入れています。

優待内容は、100株以上で1500円分のクーポンです。公式通販サイト「Hamee本店」で買物に使うか、またはネットショップ運営者向けの一元管理システム「ネクストエンジン」で利用することができます。

ネットショップを運営している人以外は、買物クーポンとしての利用になります。「Hamee本店」はスマホケースや充電器、ストラップ、イヤホンなど、モバイルアクセサリーに特化した通販サイトで、品揃えは国内最大級とのこと。グッズの買い替え、買い足しを検討している人なら見逃せないかも!

コンビニなどで便利なQUOカード【ケア21】

■銘柄名(コード):ケア21(2373)
■権利月:10月
■最低投資金額:7万7800円(9/28終値778円×100株)
■配当金額(会社予想):17円
■予想配当利回り:2.18%

訪問介護や訪問看護、居宅介護支援、有料老人ホームの運営など、介護・看護に関わる事業を幅広く展開している「 ケア21 」。

総合福祉企業として、他にも障害者の通所支援サービスや認可保育園の運営、配食サービスなどさまざまな事業を手がけています。また、介護職員の処遇改善にも取り組んでいて、独自の人事制度「誰伸び人事制度」を設けると共に、定年制度撤廃やパート人材の有期雇用契約から無期雇用契約への変更なども進めています。

2022年10月期は、売上高は増収を継続するものの、感染対策経費や人員確保の費用の増大で利益については減益の見込みです。ただ、配当に関しては前期比2円の増配を予定しています(株式分割考慮済)。

株主優待は、100株以上で一律1000円分のQUOカードです。大手コンビニ3社をはじめ、一部のドラッグストアや書店、ファミレス、ホームセンターなど使えるお店は全国に約6万店も! 1円単位で使えるので、ちょっとした買い物なら小銭要らず。有効期限もなくカード形式でかさばらないので、お財布に入れておけばとても便利ですよ。

いかがでしたか? 自社商品に選べるギフト、買い物や外食に使える優待券、さらに今回からの新設銘柄まで揃った10月の株主優待。興味はあるのにこれまで始める機会がなかったという人も、気になる銘柄を見つけてぜひ優待投資にチャレンジしてみては?

本サイトは、原則として原稿作成時点における情報に基づいて、一般口座、特定口座を前提に作成しております。NISA口座・ジュニアNISA口座は、同一年内に単元株数に達した場合のみ、単元株に振り替えられ、株主優待を受け取ることができます。複数年にまたがった買付けで単元株数に達した場合は、振り替えは行われず、従って株主優待を受け取ることはできません。記載された価格、数値等は、過去の実績値、概算値あるいは将来の予測値であり、実際とは異なる場合があります。配当、配当利回りについては税引き前の数値であり、最低投資金額は手数料等を考慮していません。投資に関する最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。
優待の内容は2022年9月28日現在の情報を記載しております。本コンテンツ作成後に変更されている場合がありますので、最新の情報については、皆様ご自身でのご確認をお願いいたします。また、優待の内容は代表的な事例をもとに記事を構成しております。詳しくはそれぞれの企業のHP等でご確認ください。
次回は11/1(火)配信予定です。