2022年のIPOどうだった? 上昇率トップはサークレイス

IPOって儲かるのか会議/ 日興フロッギー編集部

ロシアによるウクライナ侵攻や、それに伴うインフレの深刻化など企業を取り巻く環境が激変した2022年の株式マーケット。そんな中、新規上場(IPO)マーケットにも、投資家の先行き不安が色濃く反映されました。2022年のIPO銘柄を初値上昇率や企業の特徴などとともに振り返ります。

2022年は91社が上場見込み

2022年に新規上場した銘柄は65社でした(11月末時点。プロ市場、REIT、インフラファンドなどは除く。以下同様)。12月の上場予定分も含めると、2022年は合計91社が上場見込みです。昨年よりは減少しますが、2020年並みのIPOマーケットだったことがわかります。

初値上昇率は2015年以降で最低水準

一方で、すでに上場している分だけを見ると、初値の平均上昇率は48%と、ここ8年間では最も低い水準となりました。初値勝率は80%と比較的高い水準だったものの、ウクライナ情勢やインフレの深刻化、米金利の大幅な引き上げなど、日本株の先行き懸念材料が相次いだことが背景にあったようです。

初値2倍以上の比率は2011年以来の低水準

同様に、公募価格に対して初値が2倍以上になった会社の比率は18.5%と2011年以来の水準に落ち込みました。世界的な景気の先行き不透明感などから、積極的にIPO投資を手がける投資家が少なく、企業業績への不安が大きかったことが伺えます。

初値上昇率トップは「サークレイス」

2022年のIPOで初値上昇率が一番大きかったのは、+222%の「 サークレイス 」です(11月末までに上場&初値がついた銘柄ベース)。同社は米国のクラウドサービス「セールスフォース」や同社サービス「Circlace®プラットフォーム」等をつかったコンサルティングを展開しています。

「Circlace®プラットフォーム」は社内外のタスクやプロジェクト管理・コミュニケーションツールを兼ね備えた、統合型デジタルコミュニケーション・プラットフォームです。社内外の情報共有を円滑にし、情報の蓄積とコミュニケーションの一元化に貢献しています。2023年3月期第2四半期は売上高12.8億円と前年同期比22.2%の増収。さらなる業績拡大に期待がかかります。

2位に入ったのは、VTuber(アバターをつかって活動するYouTuber)などをマネジメントする「 ANYCOLOR 」です。 VTuber/ バーチャルライバープロジェクト「にじさんじプロジェクト」をはじめとし、海外VTuber事業や新規事業を行っているエンタメ系スタートアップです。動画配信マーケットの拡大などを追い風に、事業拡大を図っています。

3位にランクインしたのは、AI画像診断サービスを手がける「 トリプルアイズ 」です。独自開発のAIプラットフォームにより、顔認証決済サービスや検温機型顔認証勤怠サービスなどを展開しています。2022年8月期は売上高24.2億円(前年同期比+14.2%)、営業利益1.3億円(同+120.2%)でした。カメラ技術の発達やビッグデータの重要性が高まる昨今、AIによる画像診断サービスは潜在ニーズがありそうな分野ですね。今後の発展に注目が集まります。

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インフレピークアウトでIPO活発化も間近か

歴史的な出来事が多発した2022年。ただ、足元ではすでにインフレのピークは越えたとの見方もあり、景気減速が軽いものとなれば、再びIPO市場は活性化しそうです。日興イージートレードでは気軽にIPO投資に参加することができますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

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