あけましておめでとうございます! 今年も「楽しく学び、実践する」投資体験をみなさまにお届けして参ります。引き続き日興フロッギーをよろしくお願いいたします。
さて、2023年は卯年です。ウサギの跳ねる特徴から、卯年は景気が上向きに跳ねる、回復すると言われ、株式市場にとっては縁起の良い年として知られています。そこで今回は、卯年の特徴にちなみ、2023年に好業績が予想される企業をご紹介します。好調な業績で、株価がピョンと跳ね上がるかも……!?
民間企業で唯一の音楽著作権エージェント「NexTone」
「 NexTone 」は、作詞家や作曲家、音楽出版社などの音楽著作権の管理サービスを手がける、民間企業で唯一の音楽著作権エージェントです。同社創業の背景は、2000年に著作権法が改正されて、音楽著作権管理業が民間に開放されたことに端を発します。これを受け2016年に著作権管理会社2社が合併し、同社が発足しました。同社は、これまでJASRAC(一般社団法人日本音楽著作権協会)がほぼ独占していた、日本の音楽著作権管理業界における新たな対抗軸として、存在感を高めています。
業績面は好調です。音楽配信・動画配信サービス市場の伸長や管理楽曲数の順調な増加により、2023年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比で20.2%の増収、8.1%の営業増益となりました。東洋経済予想によると、2024年3月期の売上高は前年比25.5%増、営業利益は同62.9%増と高成長が見込まれています。多様な音楽シーンを支える同社に注目が集まりそうです。
超高齢化社会を支える「サンウェルズ」
国民の4人に1人が後期高齢者という、超高齢化社会を迎えようとしている日本。この超高齢化社会をより良いものにするため、「 サンウェルズ 」は「介護サービスに進化と変化を」というミッションを掲げ、パーキンソン病専門の有料老人ホーム(PDハウス)など、様々な介護事業の運営をしています。
また同社は、専門分野のトップドクターや異業種企業と連携。3次元遠隔診療システムの実証実験やVR(仮想現実)を活用したリハビリ機器の効果検証など、最先端の研究にも取り組んでいます。今後は全国的に施設を開設し、そこで得られたビッグデータ(膨大なデジタルデータ)を活用することで、さらに質の高いサービスを作り上げる計画を進めています。
2023年3月期は、競合他社の存在が少なく、入居ニーズが見込まれるPDハウスの出店を加速させることで、売上高は前年比54.3%増、営業利益は同169.4%増と大幅な増収増益を見込んでいます(会社予想)。また、2024年3月期の売上高は前年比44.6%増、営業利益は同121.2%増と好業績が続く見込みです(東洋経済予想)。
近視、ドライアイ、老眼に革新的なイノベーションを! 「坪田ラボ」
「 坪田ラボ 」は、近視の治療機器や点眼薬を開発する慶應義塾大学医学部発ベンチャー。医療機器などにかかる特許権や研究結果をもとに大手製薬会社とパートナー契約を結び、契約一時金、マイルストーン収入(開発の進捗に応じて支払われるお金)、事業化後のロイヤルティ、コンサルティング収入で成長を図るビジネスを展開しています。
同社は、世界中で急増している近視に対するイノベーションに注力し、太陽光に含まれる紫色の光「バイオレットライト」が近視進行を予防することを世界で初めて発見。米企業とバイオレット光照射デバイスのライセンス契約を締結し、実用化に向けた開発を進めています。また、2020年〜2022年3月期にかけて営業黒字を達成。一般的なベンチャー企業と異なり、黒字基調であることも同社の特徴の1つと言えるでしょう。会社側は2023年3月期に増収増益を予想しています。東洋経済予想では、2024年3月期の売上高は前年比25%増、営業利益は同57.7%増と2ケタの増収増益が見込まれています。同社のさらなる成長に注目していきたいですね。
クラウドやITの技術で「楽」に仕事の効率をUP「ラクス」
少子化が進み、労働人口が減少する日本では、限られた人材で生産性を高めることも重要です。そこで、「 ラクス 」はクラウドやITの技術で仕事の効率を上げ、社会課題の一助になることを目指しています。
たとえば、同社は交通費、出張旅費、交際費精算など経費に関わる全ての処理をまとめて効率化できるクラウド型の経費精算システム「楽楽精算」を展開。紙・Excelでの業務に比べて作業時間を約80%削減できるとして、1万社以上の企業が導入しています。
中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)では、売上高の年平均成長率を26%~30%、最終年は純利益100億円以上を目標に掲げています。そのため、積極的な成長投資で2023年3月期の連結売上高は前年比32.3%増、営業利益は同−9.8%と増収減益の見込みです(会社予想)。ただ、2024年3月期以降は増益に転換する方針で、2024年3月期の売上高は前年比24.5%増、営業利益は同62.5%増を見込んでいます(東洋経済予想)。
今期は経常利益の黒字転換を見込む「JR東海」
1987年の国鉄民営化により発足した「 JR東海 」は、東海道新幹線と在来線12路線を保有し、流通や不動産事業も手がけています。同社はコロナ禍でレジャーや出張などの需要が激減したことで、厳しい経営環境が続いていました。しかしウィズコロナに向けた経済再開の動きで徐々に需要が回復したことや、安全・安定輸送に支障がない範囲でコスト削減を推進したことで、2022年3月期(連結)は営業利益が黒字転換。2023年3月期は経常利益も黒字転換を見込んでいます(会社予想)。東洋経済予想では、2024年3月期の売上高が前年比12.3%増、営業利益は同29.4%増を見込んでいます。
また同社は、2023年秋頃に新幹線と、ホテルや旅先での交通手段、観光プランなどの旅行全体をシームレスに予約・決済できる「EX-MaaS(仮称)」を開始する予定です。より便利な旅行や出張の提供に向けて最新技術の活用を進める同社に、これからも注目していきたいですね。
いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した企業以外にも、好業績が予想される企業はまだまだあります。今年も日興フロッギーでは、様々な企業をご紹介していきますので、ぜひ投資の参考にしてみてください!