【ツクルバ/解説編】不動産DXが熱い! 成長市場で存在感を示す!

御社の決算、教えてください!/ 妄想する決算

音声プラットフォームVoicyの決算10分解説で人気の「妄想する決算」さん。毎日決算書を読んできた鋭い視点で気になる企業と対談します。2社目の訪問は、中古・リノベーション住宅の流通プラットフォーム「cowcamo」を展開する「ツクルバ」です。決算がまるっとわかる動画をチェックしましょう!

まずはツクルバの決算をチェック!

私は「妄想する決算」という名前で、普段はnoteや音声配信のVoicyなどで決算についての情報を発信しています。

今回は、株式会社ツクルバさんについて自分の妄想している部分を、同社財務・IR室長の松田健吾さんに直接ぶつけさせてもらおうと思います。私は今タイにおりますので、オンラインで対談させていただきます。

中古・リノベーション住宅の流通プラットフォーム「cowcamo(カウカモ)」

ツクルバさんは「cowcamo」という中古リノベーション住宅に特化したマーケットプレイス型のプラットフォーム運営をメインとしています。既存の住宅サイトでは築年数や間取りの情報が重要視されますが、cowcamoは物件のストーリーを活かした記事を紹介し、「見るだけで楽しい」という価値を提供することでも成長してきたサービスではないかと思います。

マーケットプレイス:電子市場のこと。売り手と買い手が自由に参加できるインターネット上の市場取引

今、日本の市場は、築古の物件が増加しています。首都圏における築25年以上のマンションは、2005年時点で全体の22%でしたが、2025年には全体の50%を占める見通しのため、築古のリノベーション市場は伸びていく可能性が高いと思います。

同社は、不動産の流動性を上げるためのサービスとして「ウルカモ」というサービスも始めています。これは売却検討者が手軽に情報を投稿して、買いたい人のマッチングを促すサービスです。不動産の流動性や長期的な成長のために必要なサービスだと思いますので、サービスが現状どうなっているのかについて、ぜひ聞いてみたいです。

2023年7月期第1四半期決算資料

ツクルバ決算資料より

それでは、業績について見ていきましょう。

2023年7月期の第1四半期売上高は31%増えて7.4億円、営業利益は1.4億円ほど赤字幅縮小して1億円の赤字。経常利益も1.4億円ほど赤字幅縮小して1億円の赤字、純利益は1.4億円ほど赤字幅縮小して1.1億円の赤字となっています。2022年の2月からコストマネジメントの強化を通じて、利益水準の改善が確認できます。

ツクルバ決算資料より

実際、販管費は大きく減少していて、前年同期の利益に対する販管費率は170%でしたが、直近では118%まで減少しています。さらに今期通期は109%まで減少する見通しです。

営業人員に関しては、「自社エージェント」と呼ばれる営業人員は、ここ数期減少トレンドです。

ツクルバ決算資料より

今期(2023年7月期の第1四半期)は前年同期比プラス4%となっています。下期にかけてコスト改善を進めながら、営業人員の強化をどのように行うか、聞いてみたいと思います。

次に、ツクルバの業績を伸ばしていくためには、GMVを伸ばすか、テイクレートを伸ばすかどちらかが必要になります。

GMV:Gross Merchandise Valueの略。そのプラットフォームで消費者が購入した商品の売上の合計額、流通取引総額のこと
テイクレート:マーケットプレス型プラットフォームにおける受託販売手数料・取引手数料の割合のこと

ツクルバ決算資料より

今期、売上が伸びた要因はGMVの増加で、前年同期比77%増となっています。一方、テイクレートは4.6%から4.2%まで0.4%減少しています。今回、通期のテイクレート見通しについて10%ほど向上・改善を同社は見込んでいました。このため、テイクレートの見通しを「前期比と同水準」と下方修正しています。下方修正の要因についても、聞いてみたいと思います。

妄想する決算 ここが気になるツクルバ!
・「cowcamo」とは
①リノベーション住宅に特化したマーケットプレイス型プラットフォーム
②物件のストーリーを活かした記事を紹介することで成長してきたサービス
・築古のリノベーション市場は伸びていく可能性
①首都圏の築25年以上の物件は2025年に全体の50%になる見通し
②リノベーションに対する関心が高まる
・対談で聞きたいこと
①成長のための営業人員強化とコストコントロールをどのように行うのか
②テイクレートの見通しを下方修正した要因

この後、妄想する決算氏がツクルバ松田IR室長へ突撃インタビュー!

アナログといわれていた不動産業界のDXに変化が! 成長する市場で存在感を示すツクルバのビジネスモデルと戦略を掘り下げます。

~続きは動画(5:22)をご覧ください~

松田健吾さんプロフィール
経営統括本部 財務・IR室 室長
京都大学経済学部卒業。SAPジャパン株式会社、野村證券株式会社を経て2021年11月ツクルバに参画。野村證券在籍時は一貫して投資銀行部門に所属。上場企業の法人営業担当を主に担当し、資金調達、M&Aアドバイザリー、上場・市場変更コンサル、株式報酬制度導入支援等の幅広いサポートを10年以上行う。趣味は学生時代からやっているバスケとダイエットをきっかけにはまったランニング(フルマラソンベスト2時間49分)。
ツクルバ
次回は1/31(火)配信予定です。