金利がもらえて、満期まで持っていれば元本(債券を購入したお金)が返ってくる債券。ただ、イマイチよくわからなかったり、必要投資金額が高いなどの理由で投資したことのない方も多いのでは。そこで今回は「国内債券」について、メリット・デメリットなどを詳しく解説します!
「債券」とは
そもそも「債券」とは、国、地方公共団体、会社などが資金調達のために発行する有価証券の一種です。一般的には3年、5年、10年など満期が決まっていて、その間に決められた金利(利息)が発行体から投資家に支払われます。
国内で円建てで発行される債券は「国内債券」と呼ばれます。円建てのため、為替リスクもなく、投資初心者にとっては、投資のしやすい資産の1つです。
また、国内債券は発行体によって国債、政府関係機関債、地方債、社債などの種類があります。どの発行体であっても、発行する時期や、満期までの期間などによって、もらえる金利の高さが異なります。条件などをよく確認してから購入するようにしましょう。
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国内債券のメリット4つ
②もらえる利子が預貯金よりも高い傾向にある
③購入手数料がかからない
④資産の管理が楽
1つ目のメリットは、満期までの収益額が確定することです。
国内債券は株式と異なり、あらかじめ満期と利率が確定しているものがほとんどです。そのため、投資を検討する時点で、満期までに、あらかじめもらえる金利収入などが確定します。計画的に資産を確保したい人や、資金の使い道、時期が決まっている人にとっては嬉しいメリットですよね。
2つ目はもらえる利子が、預貯金よりも高い傾向にあることです。
満期にもらえる利子の額は、発行体や満期までの期間、発行時点の金利情勢などにより異なります。そして一般的に債券の利率は預貯金などに比べて高い傾向があります。ただ、元本が保証されているわけではないため、この点には注意が必要です。
3つ目は、購入手数料がかからない点です。
株式や投資信託では、購入時に手数料がかかる場合があります。しかし、債券は購入手数料がかかりません。100万円分の債券を購入する際は、必要なのは100万円だけです。コストを抑えた資産運用ができる点は嬉しいですよね。
4つ目は資産の管理が楽だということです。
満期まで持つことを前提にすれば、収益額が確定することはもちろん、株式などと異なり値上がり・値下がりを気にせずにすみます。つまり、売りどきを考えずにすむのです。満期のタイミングだけ覚えていれば、あとは放ったらかしで良いという点は、忙しい方にとって意外にも大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
国内債券のデメリット4つ
②途中売却時は損失が発生する可能性がある
③購入できる種類や機会が少ない
④最低購入額が100万円以上のものが多い
一方で国内債券にもデメリットがあります。
1つ目は元本や利息が支払われないリスクがある点です。
いわゆる「信用リスク」と呼ばれるものです。発行体の財務状況が悪化などした場合に、元本が返ってこない、あるいは返還額が大きく目減りするといったリスクがあります。もちろん格付けなどを確認すればある程度リスクを回避することはできますが、万が一のケースも想定しておくことが必要です。
2つ目は途中で売却する場合、損失が発生する可能性があるという点です。
株式と異なり、債券には自由に売買できる市場が一般的には存在しません。流動性が低いため売りたい時に買い手がいなかったり、金融市場の情勢などによって元本を下回る価格でしか売却できない可能性があります。そのため、購入を検討する際には満期まで保有することを前提としておくと良いでしょう。
3つ目は購入できる種類や機会が少ないことです。
発行体が債券を通じて資金調達することを決めてはじめて、投資家はその債券を購入できるようになります。また、証券会社によっても取り扱う債券の種類は異なり、投資家にとって選択肢が多いとは言えません。債券に興味がわいた方は、口座をお持ちの証券会社が扱う債券について、まめにチェックしてみると良いかもしれませんね。
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4つ目は最低購入額が100万円以上のものが多いことです。
個人向け国債のように1万円から買えるものもありますが、種類によっては最低購入単位が100万円以上する債券もあります。株式や投資信託の場合、フロッギーのように100円から株式を購入できるケースもあります。しかし債券はそこまで気軽に買えるものではありません。
国内債券に投資する3ステップ
step.2 買いたい債券の「条件」を考えよう
step.3 いま募集中の債券を確認して選んでみよう
step.1 資産の中で当分使わない資金を確認しよう
まずは自分が持っている資産の中で、当分使わない資金を確認しましょう。たとえば3年ぐらい使う予定がない資金や、「とりあえず」や「念のため」で普段使いとは別の口座に預けっぱなしになっている資金などがないか、チェックしてみましょう。
step.2 買いたい債券の「条件」を考えよう
投資できる資金を確認できたら、次は自分が投資しても良いと考える債券の「条件」を挙げてみましょう。条件とは、例えば以下のようなものです。ざっくりでも良いので、「こんな債券があれば買ってもいいかな」というイメージを持っておくと、いざ該当する債券が発行されたときに、購入するかどうかの判断を下しやすくなります。
step.3 いま募集中の債券を確認して選んでみよう
ご自身の余裕資金と求める条件が把握できたら、次は実際にいま募集中の債券のラインナップを確認してみましょう! 債券は申し込みできる期間が決まっています。その期間内に申し込みをする必要があるので、自分が買いたい債券を見つけたら、リーフレットや目論見書などを確認しつつ、購入期限までに資金を用意するようにしましょう。
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満期まで持てば収益額が確定できて、もらえる金利は預貯金よりも高い傾向がある国内債券。どうせ放ったらかしにするお金ならば、少しでも利子の高いのものに一部を移しておくのも手かもしれませんね。「債券はまだ保有したことがない」という方は、ぜひ今後の資産運用の選択肢の1つに加えてみてください。