年に一度の優待の祭典! よりどりみどりの優待20選【前編】

優待ライター厳選! 今月の株主優待/ 日興フロッギー編集部吉本ユータヌキ

1年でもっとも多くの株主優待が楽しめる3月。その数はなんと789銘柄です。自社商品の詰め合わせに、欲しいものが選べるカタログギフト、外食や買い物がお得になる優待券など、豊富に揃った銘柄を「前編」「後編」の2回に分けてご紹介します。

「前編」ではカタログギフトで人気の「KDDI」、飛行機がお得に乗れる「ANAホールディングス」など、魅力的な10銘柄の情報をお届けします。

※特別に記載がない場合、権利付最終日は3月29日(水)です。
※日興フロッギーで購入して優待をもらう場合には、保有する株式が3月27日(月)までに単元株以上になるよう購入してください。
※NISA口座は、同一年内に単元株数に達した場合のみ、単元株に振り替えられます。複数年にまたがった買付けで単元株数に達した場合は、振り替えは行われず、従って株主優待を受け取ることはできません。
※単元未満株の優待(端株優待)であっても、日興フロッギーでは単元株数以上保有していないと優待はもらえません。

【優待拡充】ボウリングにカラオケ、遊びたい人に!【ラウンドワン】

■銘柄名(コード):ラウンドワン(4680)
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:5万1200円(2/27終値512円×100株)
■配当金額(会社予想):8円(株式分割考慮済)
■予想配当利回り:1.56%

ボウリングやカラオケ、時間制スポーツ施設のスポッチャなどが楽しめる、屋内型の複合レジャー施設を運営する「 ラウンドワン 」。国内のほか、米国と中国でも事業を展開していて、1月末時点の店舗数は国内98店舗、海外52店舗の計150店舗です。

2023年3月期の第3四半期までの累計期間は、一部店舗の改装や人気バーチャルYouTuberおよびアーティストとのコラボキャンペーンなどの取り組みの結果、前年同期比で2ケタの増収かつ3ケタの大幅な増益を達成しました。

また、昨年10月の1:3の株式分割を受けて株主優待内容を一部変更し、これまでより少ない投資額で優待獲得ができるようになりました。

今回からの内容は、①クラブ会員入会券②500円割引券③健康ボウリング教室・レッスン優待券を、100株以上で②2枚③1枚、300株以上で①1枚②5枚③1枚、1500株以上で①1枚②10枚③1枚、3000株以上で①1枚②15枚③1枚、6000株以上で①1枚②20枚③1枚です。

500円割引券は、国内のラウンドワン施設で1000円以上の利用で一人1日1枚のみ利用可能です。複数で行けばそれぞれ1枚ずつ使用できます。また、クラブ会員入会券をもらうには300株以上が対象で、会員ランクが保有区分ごとに異なります。

家の空気をキレイにする詰め合わせ【エステー】

■銘柄名(コード):エステー(4951)
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:15万5400円(2/27終値1554円×100株)
■配当金額(会社予想):40円
■予想配当利回り:2.57%

「空気の力で、もっと楽しく暮らしやすく」を掲げる「 エステー 」。消臭芳香剤の「消臭力」、防虫剤の「ムシューダ」など、空気に関わるニッチな分野で高いマーケットシェアを占める「グローバル・ニッチ・No.1」企業を目指しています。

2023年3月期の第3四半期までの累計期間は、防虫剤や消臭芳香剤の売上が減少したものの、「オンパックス」ブランドで知られるカイロの売上などが伸び、トータルでは前年同期比で1.1%増収という結果になりました。通期については、増収かつ2ケタの増益を見込んでいて、前期比2円(中間配当および期末配当で1円ずつ)の増配も予定しています(会社予想)。

株主優待は、3月と9月で必要な株式数が変わり、3月は100株以上で1000円相当、1000株以上で3000円相当の自社製品詰め合わせ9月は1000株以上で3000円相当の自社製品詰め合わせがもらえます。

たとえば、昨年3月の100株保有時の場合は「消臭力トイレ用」「ムシューダPremium Aromaクローゼット用」「備長炭ドライペットクリア」「ファミリー ニトリルゴム 極うす手 M」の4品でした。

清潔&快適な暮らしに役立つ品ばかりですね。さまざまな製品を試せるチャンスとも言えそうです。

百貨店やスーパーなどで使えるギフト券【アサンテ】

■銘柄名(コード):アサンテ(6073)
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:16万8200円(2/27終値1682円×100株)
■配当金額(会社予想):62円
■予想配当利回り:3.68%

木造家屋を対象にしたシロアリ防除の事業で知られる「 アサンテ 」。シロアリ防除のほか、建物の湿気対策や地震対策、リフォームなどを手がけるハウスアメニティー事業と、主にホテルや飲食店などの法人所有物件を対象としたトコジラミやゴキブリ、ネズミなどの害虫・害獣対策などを行うトータルサニテーション事業という主に2つの事業を展開しています。

2023年3月期は、2022年4月に高知県に四万十営業所を、10月に岡山県に岡山営業所を開設するなど、西日本での営業エリアの拡大に取り組んでいます。通期の会社予想は増収かつ2ケタの増益の見込みです。

予想配当利回りは3.68%(2/27終値で計算)で、株主優待に加えて利回り面でも注目度の高い銘柄と言えるでしょう。

株主優待は、100株以上で一律1000円分の三菱UFJニコスギフトカードです。9月と3月の年2回優待なので、年間2000円分がもらえます。

百貨店やスーパー、ショッピングセンター、ホテル、飲食店など、非常に幅広い店舗で利用できるのがメリット。有効期限はありませんが、いつでも使えるようにお財布に入れておくのがおすすめです。

100株で3000円相当のカタログギフト【KDDI】

■銘柄名(コード):KDDI(9433)
■優待権利月:3月
■最低投資金額:40万1100円(2/27終値4011円×100株)
■配当金額(会社予想):135円
■予想配当利回り:3.36%

「au」ブランドの通信事業などで知られる「 KDDI 」。個人向け通信サービスを中心としたパーソナルセグメントと、国内外の法人向けのネットワーク・クラウドサービスなどを手がけるビジネスセグメントの2つの分野で事業を展開しています。

これまで20期連続で増配していて、2023年3月期も前期比10円の増配を予定(会社予想)。株主優待に加えて、配当面でも株主還元に積極的な会社と言えるでしょう。

優待内容は、100株以上で3000円相当、1000株以上で5000円相当のカタログギフト。自社の総合通販サイト「au PAYマーケット」から厳選した全国のグルメや、自社グループのサービスクーポンなどから好きな品を選択可能です。

たとえば昨年の100株保有の場合、グルメ商品はお惣菜や米、麺類、スイーツなどバラエティに富んだ50アイテム。また自社グループの体験型商品として、「キッザニア東京/甲子園」のギフト券やホテル・旅館予約サイトの「Reluxクーポン券」などが用意されていました。

さらに、長期保有優遇制度もあり、5年以上の継続保有で100株以上は5000円相当、1000株以上は1万円相当に優待内容がグレードアップします。

料理好き、お酒好きにも【宝ホールディングス】

■銘柄名(コード):宝ホールディングス(2531)
■優待権利月:3月
■最低投資金額:10万8800円(2/27終値1088円×100株)
■配当金額(会社予想):34円
■予想配当利回り:3.12%

傘下に、焼酎や清酒などを扱う「宝酒造」、遺伝子医療などのバイオ技術開発を手がける「タカラバイオ」などを抱える、純粋持株会社の「 宝ホールディングス 」。海外でも事業を展開していて、グループ売上高のうち約3割は海外事業によるものです。

2023年3月期の第3四半期までの累計期間は、「宝酒造」「宝酒造インターナショナルグループ」「タカラバイオグループ」の各セグメントが前年同期比で増収となったことなどから、前年同期比で2ケタの増収増益を達成しています。

優待内容は、100株以上で1000円相当、1000株以上で3000円相当の自社グループ商品です。いずれも、酒類詰め合わせと調味料詰め合わせの2種類から選ぶことができます(20歳未満の場合は調味料詰め合わせ)。

たとえば昨年の100株保有の場合は、酒類詰め合わせがスパークリング清酒、焼酎、タカラcanチューハイの3品、調味料はタカラ本みりん2種と料理のための清酒のこちらも計3品でした。2種類であっても、「選べる」のはうれしいですね。なお、1000株保有の場合は、酒類が7品、調味料は8品でした。

1年保有でカタログギフトが1.5倍に!【NECキャピタルソリューション】

■銘柄名(コード):NECキャピタルソリューション(8793)
■優待権利月:3月
■最低投資金額:26万9100円(2/27終値2691円×100株)
■配当金額(会社予想):110円
■予想配当利回り:4.08%

1978年にNECの販売金融機能を担う会社としてスタートした「 NECキャピタルソリューション 」。現在はリース事業を中心に、ベンチャー企業向け投資などを手がけるインベストメント事業、金銭の貸付などを行うファイナンス事業などを展開しています。

2023年3月期の第3四半期までの累計期間は、ファイナンス事業とイベントメント事業の売上高が大幅に伸長したことなどから、前年同期比で増収増益を達成。

通期の会社予想も増収増益を見込んでいて、配当については前期比36円の増配を予定しています。予想配当利回りは4.08%(2/27終値で計算)で、利回り面でも注目したい銘柄となっています。

株主優待は、100株以上で2000円相当、500株以上で1万円相当のオンラインカタログギフト。食品のほか、日用品やファッションアイテム、書籍などバラエティに富んだアイテムが豊富に揃っているのが魅力です。

さらに長期保有優遇制度もあり、1年以上の継続保有で100株の場合は3000円相当、500株なら1万5000円相当にグレードアップします。

お魚パワーを食卓へ!【ニッスイ】

■銘柄名(コード):ニッスイ(1332)
■優待権利月:3月
■最低投資金額:27万5000円(2/27終値550円×500株)
■配当金額(会社予想):16円
■予想配当利回り:2.90%

長らく「日本水産」として知られてきた「 ニッスイ 」。2022年12月に正式な社名を「ニッスイ」に変更しました。漁業・養殖生産から加工・販売までを手がける水産事業と、冷凍食品や缶詰、フィッシュソーセージなどを生産・販売する食品事業、青魚に多く含まれる「EPA」関連の商品開発を行うファインケミカル事業などを展開しています。

2023年3月期の第3四半期までの累計期間は、水産事業・食品事業共に販売が堅調で前年同期比で2ケタの増収を実現。純利益も2ケタの増益となっています。また、通期の会社予想会社計画は増収かつ2ケタの増益の見込み、前期比2円(中間配当)の増配を予定しています。

株主優待は、500株以上で3000円相当、1000株以上で5000円相当の自社商品の詰め合わせです。

優待内容は毎年変わりますが、昨年の500株保有の場合は、さばの缶詰が3缶、瓶詰の「焼さけあらほぐし」、レトルト食品の「ごはんにかけるルーロー飯」、ヨーグルト風味のDHAドリンク「みんなのみかたDHA」など全10品でした。今年は何がもらえるのか、楽しみですね。

なお、株主優待の獲得には最低500株が必要です。特に、初心者の方は間違えないように注意しましょう。

シャインマスカットなど旬の果物をチョイス【エスリード】

■銘柄名(コード):エスリード(8877)
■優待権利月:3月
■最低投資金額:21万3200円(2/27終値2132円×100株)
■配当金額(会社予想):80円
■予想配当利回り:3.75%

2022年に創業30周年を迎えた不動産会社の「 エスリード 」。社名は「REAL ESTATE(不動産)」と「LEAD(リード)」を組み合わせたもので、日本の不動産業をリードしたいという熱い思いが込められています。現在の事業の中核はマンションの分譲で、「エスリード」シリーズのマンションを創業以来4万7000戸も開発しています。

2023年3月期の第3四半期までの累計期間は、主力のマンション分譲事業及びマンション周辺事業がいずれも堅調に推移した結果、2ケタの増収、3ケタの増益を達成。通期の会社予想は2ケタの増収、1ケタの増益を見込んでいます。

株主優待は、100株以上で一律3000円相当のカタログギフトです。内容は旬の食材や全国各地の特産品などで、フルーツが充実しているのが特徴です。

内容は変わる可能性がありますが、前回の例では、山形県産の白桃、福岡産のシャインマスカット、奈良・和歌山県産の刀根柿など、全42品中12品がフルーツでした。

もちろん、おかず類やお米、麺類、スイーツなどもあります。商品によってはお届け月が決まっているものもあり、何月にどれをもらおうかをあれこれ迷うのも楽しそうですね。

国内旅行で帰省で、空をおトクに飛べる【ANAホールディングス】

■銘柄名(コード):ANAホールディングス(9202)
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:27万8100円(2/27終値2781.0円×100株)
■配当金額(会社予想):0円
■予想配当利回り:0.00%

ANAホールディングス 」は、傘下に航空事業の「全日本空輸」やLCCの「Peach Aviation」をはじめ、航空関連、空港地上支援、商社など幅広い事業会社を抱える持株会社です。

2023年3月期は、ウィズコロナが進む中、全国旅行支援や日本の水際対策の緩和によって国内線・国際線の旅客事業数が堅調に推移し、通期の会社予想を二度にわたって上方修正しました。通期では2ケタの増収かつ黒字転換を見込んでいます(前期は1436億円の赤字)。なお、現時点では今期の配当は無配の予定です(会社予想)。

株主優待は、コードシェア便を含むANA国内全路線の片道1区間を株主優待割引運賃、または小児株主優待割引運賃で利用できる「株主優待番号ご案内書」です。

100株以上で1枚、200株以上で2枚、300株以上で3枚など、保有株数に応じて増加し、10万株以上では254枚+800株ごとに1枚追加されます。

他に、100株以上でANAグループのホテルや売店、ツアーで割引などが受けられる優待クーポン券が入った冊子も1冊もらえます。混雑状況によっては販売座席数が制限される場合もありますが、ゴールデンウィークや年末年始などの繁忙期も利用可能です。国内線をよく利用する人なら見逃せない優待ですね。

実店舗&公式ネット通販で使えるギフトカード【エディオン】

■銘柄名(コード):エディオン(2730)
■優待権利月:3月
■最低投資金額:13万1500円(2/27終値1315円×100株)
■配当金額(会社予想):44円
■予想配当利回り:3.34%

中部地方以西を中心に、全国に店舗を展開する家電量販店の「 エディオン 」。直営とFCを合わせた店舗数は1210店舗です(2023年1月末時点)。

2023年3月期の第3四半期までの累計期間は、前年同期比で増収を達成。主要製品の中では、エアコンやリフォームなどの売上が好調で、リフォームについては今後も継続して取り組みを強化するとしています。なお、通期の会社予想は増収増益を見込んでいます。

優待内容は、100株以上で3000円分、500株以上で1万円分、1000株以上で1万5000円分、2000株以上で2万円分、5000株以上で2万5000円分、1万株以上で5万円分のギフトカードです。

エディオンと「100満ボルト」の実店舗で利用できるほか、公式ネット通販の「エディオンネットショップ」でも利用可能です。通販でも使えるので、お店が近くにないという人も安心です。カードにチャージされた金額から商品代金が引かれていくタイプなので、残高がなくなるまで何度でも使えるのもありがたいですね。

長期保有優遇制度もあり、1年以上の継続保有で100株以上は1000円分、1000株以上は2000円分のギフトカードが追加でもらえます。

いかがでしたか? 1年でいちばん多くの優待が揃う3月は、誰もが欲しい銘柄を見つけられるはず! 優待投資が気になっているのにこれまで未経験だったという人も、ぜひこの機会にスタートしてみては?

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優待の内容は2023年2月27日現在の情報を記載しております。本コンテンツ作成後に変更されている場合がありますので、最新の情報については、皆様ご自身でのご確認をお願いいたします。また、優待の内容は代表的な事例をもとに記事を構成しております。詳しくはそれぞれの企業のHP等でご確認ください。
次回は3/2(木)配信予定です。