音声プラットフォームvoicyの決算10分解説で人気の「妄想する決算」さん。毎日決算書を読んできた鋭い視点で気になる企業と対談します。4社目の訪問は、毎年1億冊以上が売れ、国内で使ったことがある人の割合が9割と言われる『キャンパスノート』等を展開する事務用品大手のコクヨです。決算がまるっとわかる動画をチェックしましょう!
まずはコクヨの決算をチェック!
私は妄想する決算という名前で普段はnoteや音声配信のVoicyなどで決算についての情報を発信しています。
今回はコクヨ株式会社さんについて理財本部IR室長の三浦慎一郎さんにお聞きします。
コクヨは、「キャンパスノート」などの文房具の会社として知られている企業ですが、様々な事業を展開しています。
2022年12月期の売上構成※を見てみると、オフィス家具の製造などを行うファニチャー事業が41%、オフィス用品などの販売を行っているビジネスサプライ流通が29%、文具の製造などを行うステーショナリー事業が23.8%と、文具以外の事業規模が大きいことがわかります。
続いて業績について確認してみましょう。2022年12月期の通期の売上高は2.8%増の3,009億円、営業利益は2.9%減の193億円、当期純利益は34.1%増の183億円となっています。売上高は増える一方、営業利益は減益、当期純利益は大幅増益になっています。
増収となった要因としては、海外の影響が大きくなっています。日本事業の売上高は4億円減少していますが、海外事業は86億円増加となっており、海外事業の影響で増収になっていて、事業としては増収減益という状況です。
各事業について詳しく見ていきますと、ファニチャー事業では減収減益となっています。景気後退等の経済環境の変化に伴ってリニューアル案件が伸びなかったと説明しています。
また、コクヨは2022年12月期会社予想の売上高を下回った理由として、国内のファニチャー事業の影響が大きいと説明しています。今後、日本経済のリセッション(ピークの『山』から最悪期の『谷』に向かって景気が下降している状況のこと)が懸念されるなか、経済環境の変化による日本企業のオフィスのリニューアル需要に変化はあるのか、さらに詳しくお聞きしたいと思います。
ファニチャー事業の売上高は、日本が28億円減、海外は7億円増と為替の影響を除いても海外の販売が伸びています。2024年までの会社の目標としても、国内の市場は収益性改善を進める一方、中国を中心とした事業拡大を展開する計画です。海外事業における事業戦略や成長イメージについてもぜひお伺いしたいと思っています。
次に、ステーショナリー事業の日本の売上高は12億円減少していますが、こちらも海外の売上高は為替の影響を除いても25億円のプラスと好調で、日本の減少を海外が補っている状況が確認できます。コクヨの文具がなぜ海外で受け入れられているのか、今後も海外での事業拡大や投資を進めていくのかについてもお伺いしたいと思っています。
コクヨは2024年までの目標として、国内の収益性改善・グローバル戦略の促進・売り上げ成長率8.7%/年を掲げております。海外におけるファニチャー事業とステーショナリー事業の事業拡大戦略や成長イメージに注目です。
・目指せ! 世界一の文具メーカーコクヨ
①キャンパスノートなどの文房具の会社として知られている企業
②2022年12月売上高構成は文具以外の事業規模が大きい
③オフィス家具の製造などを行うファニチャー事業が41%、オフィス用品などの販売を行っているビジネスサプライ流通が29%、文具の製造などを行うステーショナリー事業が23.8%
①海外の増収の影響が大きい
②国内の景気悪化懸念に伴うリニューアル需要の伸び悩みにより営業減益
③『ぺんてる』株式を売却したことによる売却益が一時的に発生
①経済環境の変化による日本企業のオフィスのリニューアル需要に変化
②海外におけるファニチャー・ステーショナリー事業における事業戦略や成長イメージ
この後、妄想する決算氏がコクヨの三浦室長へ突撃インタビュー!
世界一の文具メーカーを目指すコクヨがなぜ海外で受け入れられているのか、また成長が期待される海外展開や事業戦略について徹底取材!
~続きは動画(4:42-)をご覧ください~
理財本部IR室長
同志社大学文学部卒業、同志社大学院ビジネススクール修了。J-REITや機械部品商社等を経て2017年8月コクヨに入社。キャリアにおいては、ほぼ一貫してIRを中心に、経営企画や財務企画、株式法務を担当。その経験を活かし、現在は同志社大学院ビジネススクール嘱託講師の他に障がい者施設NPO役員を務める。趣味は、ピアノと筋トレ、ランニング。コロナ禍でおうち時間が増えたことでピアノ熱が盛り上がり中。