15銘柄を比較! 配当利回り、PBR、増益率ランキング

ここが狙い目! 日興ストラテジー・セレクション/ 日興フロッギー編集部岡田 丈

今の社会動向や投資環境をもとにホットな銘柄を選定している「日興ストラテジー・セレクション」。5月号では、銘柄の新規の選定、除外はありませんでした。そこで、今回の「ここが狙い目! 日興ストラテジー・セレクション」は、「日興ストラテジー・セレクション」が選定した15銘柄を「配当利回り」「PBR」「増益率」の3つの観点で比較したランキングを発表します!

早速、ランキングをチェックして、これからの銘柄選びの参考にしてみましょう。

配当利回りNo.1は、インドに強みを持つ「スズキ」

予想配当利回り=1株あたり配当金(予想)÷株価

投資家の中でも人気の「高配当利回り銘柄」。日興ストラテジーセレクションの中で、予想配当利回り(東洋経済予想)が最も高かったのは、インドの乗用車市場で圧倒的なシェアを誇る「 スズキ 」でした。国連人口基金によると、インドは2023年半ばに中国を抜いて人口最多の国になる見通しです。

2023年3月期第3四半期(10−12月)決算では、半導体不足の影響により、四輪事業で通期の販売、生産台数計画が下方修正されました。一方で、インド四輪車販売台数見通しは前年比21%増で据え置かれており、インドの成長ストーリーは不変と言えるでしょう

2023年3月期の連結業績は2ケタの増収増益を予想しており、足元の業績も好調です。今後も日本・欧州・インドを核にしてカーボンニュートラル社会の実現と新興国の成長に貢献し、2030年度には売上高7兆円を目指す成長戦略を描いています

日本にとどまらず、新興国でも活躍を続ける同社を、今後も応援したいですね。

低PBR No.1は、防衛産業の筆頭格「三菱重工業」

PBR=株価÷1株当たり純資産

PBRとは、株価が1株当たり純資産の何倍まで買われているかを見るものです。一般的に、1倍以下かつ低い方が割安と判断されます。なお、これまで「PBR=1倍」が株価の底値のひとつの目安(株価と資産価値が同じ)とされてきました。しかし近年は長い間1倍を下回ったままの銘柄も多くなり、必ずしもPBRの1倍割れだけを底値の判断基準とすることは難しくなっています。

日興ストラテジーセレクションの中でPBRが一番低いのは、日本最大の総合重機メーカーである、「 三菱重工業 」でした。プラント、原発、ガスタービン、航空・宇宙、インフラ など、同社が手がける事業は多岐にわたります。戦闘機や潜水艦などを製造していることから、防衛関連企業としても挙げられます。

2022年12月に策定された「防衛力整備計画」によると、射程圏外の離れた位置から対処を行える「スタンド・オフ防衛能力」に関する費用として、政府は約5兆円を想定しています。最近では、4月11日に、防衛省が潜水艦から発射できる長射程ミサイルの開発などを同社に発注したと発表しました

今後ますます重要視される「防衛」に関わる企業として、同社の動向に引き続き注目していきたいですね。

増益率No.1は、創立50周年で社名を変更した「ニデック」

予想営業増益率No.1は、4月1日に「日本電産」から社名を変更した「 ニデック 」でした! 精密小型から超大型までの幅広いラインナップを誇るモータ事業を中心に、「回るもの、動くもの」に特化したモータの応用製品やソリューションを手がけています。

世界的にEVの普及が見込まれる中、同社のE-Axle(イーアクスル。EV用駆動モータシステム)がエンジンの代わりとして期待されています。足元ではモータを内製する自動車メーカーからもE-Axleの受注が増えており、今後はさらに加速する見通しです。

自動車販売会社の業界団体が発表した2022年度のEV国内販売台数(軽自動車含む)は7万7238台と前年度の3.1倍に増加し、過去最高を記録しました。なお、 政府による電動車の購入補助金は4月以降も支給されます。今後もEV普及はさらなる進展が期待され、E-Axleに強みを持つ同社の業績に寄与することでしょう。

今回は、日興ストラテジーセレクションを様々なランキング形式でご紹介しました。なんと、三菱重工業とニデックはすべてのランキングでベスト5にランクイン! スズキと共立メンテナンスも、2つのランキングでランクインしました。この中から、ぜひ自分のスタイルや好みにあった銘柄を探して、投資を検討してみてはいかがでしょうか。