脱・初心者を目指し、時には攻めの投資をやってみたい人のためのグローバル投資の本。ハイリターンを狙えるオプション取引から厳選銘柄まで手取り足取り。インフレに負けない資産運用の礎を作ります。
おすすめ銘柄あり! グローバル投資でインフレに負けない
「インデックスファンドは楽だけど面白みに欠ける」「日本株は上がりそうもないし、米国株は今さら感がある」、そう思う人なら実りある読書になりそう。
著者が薦めるのは欧州やインド、台湾などへの株式投資ですが、保守投資でも年率10〜12%、積極投資なら年率10〜20%。こう聞けば、ニヤニヤしそうになりますが、方法論はいたって真っ当。
長期分散投資を狙い、中国株は「カントリーリスクが高いから買わない」など、危機回避の方法も具体的です。
本書では投資効率を高めるワザとして「オプション取引」を推しています。簡単に言うと「株価が下がったら暴落前の株価で買い取る」「その代わりにオプション料をもらう」という仕組み。やるのとやらないのとでは、20年後の資産が倍近く変わる可能性もあるのだとか。
「暴落したら大損じゃないの!」という声も聞こえてきそうですが、①レバレッジは絶対に効かせない②「買ってもいいかな」と思える株でやる③最初は1銘柄から始めるーーなど外せないルールもしっかりと。とりあえず、お試しで始めてみようかなぁと思えるほどの魅力を感じました。
なお、「グローバル最強銘柄10選」を目当てに購入する人もいることでしょうが、こちらも読み応えあり。
ご存知LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンから資源メジャーのリオ・ティント、航空機のエアバスまで1章割いて解説します。このほか1989年と2022年の世界の時価総額ランキングなどのデータも見ていて楽しい。
資料は充実、損したくない人に向けた提案も多く、著者のサービス精神の旺盛さが伺える構成になっています。