第4話 桐谷さん、自惚れる「私って株の天才かも!」

人生変えたきゃ投資人生/ 桐谷 広人川口真目

第3話「桐谷さん、若い女性に会いたくて株を始める」を読む

値下がりは千載一遇のチャンス!?

4、5年で1億円くらい儲かりました。そして、「株は将棋よりもよっぽどいいぞ、本格的にやったら数10億円と儲かる」「私は天才だ」なんて調子にのって始めたのが「信用取引」です。

信用取引は自分の株券や現金を担保にして借金しながら株を売買する取引です。一般的な現物株の投資と違うのは、信用取引は気球で山を登るようなものなんですね。

天気がいい日には、自分の足でえっちらおっちら登る人を見下ろしながら頂上へひとっ飛びです。ところが、ひとたび嵐になるとコントロールが利きません。放っておけば海やジャングルへ墜落してしまいますから、大切な荷物を投げ捨てて命からがら退却することになります。

私が信用取引を始めたのも嵐が吹く直前でした。私が信用取引を始めたとたん、日経平均が下がりだしたんです。

ただ、私はそのとき、それが嵐だと気づきませんでした。「安く買えるチャンスだ」「千載一遇のチャンスだ」と思ってどんどん買い増していました。

次回は7/20(木)配信予定です。