自社商品もカタログギフトも! 9月の優待14選【前編】

優待ライター厳選! 今月の株主優待/ 村里つむぎ日興フロッギー編集部

9月の株主優待は全部で約390銘柄! 自社商品の詰め合わせ、選べるカタログギフト、外食がお得になる優待券、使い勝手のよいQUOカードなど、バラエティに富んだ優待が多数そろっています。そこで、今回と次回の2回にわたって魅力あふれる9月の優待情報をたっぷりお届けします。

【前編】では、昨年優待を新設した「紀文食品」や、1万円相当のレトルト商品などがもらえる「ヒロセ通商」など見逃せない7銘柄をご紹介します。

※特別に記載がない場合、権利付最終日は9月27日(水)です。
※日興フロッギーで購入して優待をもらう場合には、保有する株式が9月25日(月)までに単元株以上になるよう購入してください。
※NISA口座は、同一年内に単元株数に達した場合のみ、単元株に振り替えられます。複数年にまたがった買付けで単元株数に達した場合は、振り替えは行われず、従って株主優待を受け取ることはできません。
※単元未満株の優待(端株優待)であっても、日興フロッギーでは単元株数以上保有していないと優待はもらえません。

練り物製品でおでんパーティしたくなる【紀文食品】

■銘柄名(コード):紀文食品(2933)
■優待権利月:9月
■最低投資金額:33万4500円(8/29終値1115円×300株)
■配当金額(会社予想):17円
■予想配当利回り:1.52%

はんぺんやかまぼこ、おでんに入れる具材などの水産練り製品でおなじみの「 紀文食品 」。同社は、主力製品のおでんに入れる具材が冬に、おせち関連商品が12月に売上が集中するという特徴があり、第3四半期に売上高・営業利益が偏る傾向があります。

2024年3月期第1四半期は、国内食品事業で水産練り製品が堅調に推移している一方で、海外食品事業については中国の消費低迷などで売上が減少。

前年同期比では増収でしたが、2億5300万円の純損失計上となりました。なお通期の会社予想は、増収かつ3ケタの増益を見込んでいます。

昨年から導入された株主優待は、300株以上で約3000円相当、1000株以上で約5000円相当の自社商品詰め合わせです。

たとえば、前回の300株保有の場合は、おでんの詰め合わせを中心に全10品がもらえました。また、1000株以上の場合は、通常の詰め合わせ商品のほか、かまぼこや伊達巻、黒豆といったおせち商品の詰め合わせも選択OK。

おせち商品を選んだ場合は12月の下旬に届く予定なので、もちろんお正月に間に合いますよ。優待獲得には最低300株が必要です。優待投資初心者の方など間違えないように注意してくださいね。

ダンボールいっぱいレトルト商品詰め合わせ【ヒロセ通商】

■銘柄名(コード):ヒロセ通商(7185)
■優待権利月:9月
■最低投資金額:30万6000円(8/29終値3060円×100株)
■配当金額(会社予想):未定
■予想配当利回り:ー

インターネットを介したFX(外国為替証拠金取引)の取引システム「LION FX」を提供している「 ヒロセ通商 」。取引機会が増加することを見込んで、2023年6月からチェココルナ/円、イスラエルシュケル/円、タイバーツ/円の通貨ペアを増やしていて、54種類の通貨ペアを取り扱っています。

その結果、2023年6月末時点の顧客口座数は59万1030口座になりました。また、2024年3月期第1四半期は、前年同期比で2ケタの増収増益を達成しました。

なお、同社は外国為替の為替変動率やマーケット環境に大きく左右されるとして、通期の業績予想を公表しておらず、配当予想についても未定としています。

優待内容は、100株以上で1万円相当、1000株以上で3万円相当の自社キャンペーン商品(FX利用顧客へのプレゼント商品など)の詰め合わせです。

特徴は毎回ボリューム満点なこと! たとえば、昨年の100株保有の場合は、即席袋麺12個、レトルトカレー6個、パックご飯13個、フリーズドライの丼14個、さらに計量カップとカレンダーの合計47点でした。

ご飯を作るのが面倒なとき、急にお腹が空いたとき、そしていざというときの備えなど、いろいろ助かりそうな優待ですね!

知育グッズにアート関連、食品まで【ベネッセHD】

■銘柄名(コード):ベネッセHD(9783)
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:18万5450円(8/29終値1854.5円×100株)
■配当金額(会社予想):60円
■予想配当利回り:3.23%

通信教育の「進研ゼミ」で知られる「 ベネッセHD 」。通信教育を核とする国内教育事業、「こどもちゃれんじ」や「たまごクラブ」などのKids&Family事業、有料老人ホームや配食サービスなどを手がける介護・保育事業の3事業を中心に展開しています。

2024年3月期第1四半期は、前年同期比で減収かつ純損失となりました。なお同社は、進研ゼミ教材の製造原価が増えることなどから、例年第1四半期の営業利益水準が低くなる傾向があり、純利益もその影響を受けています。第2四半期から利益が積み上がる構造で、通期の会社予想は増収増益を見込んでいます。

株主優待は、100株以上で一律、オリジナルの株主優待品カタログの中から1品を選択できます。

内容は毎回変わりますが、「ベネッセアートサイト直島」のアート関連グッズや子ども向けの学習関連グッズ、たまひよの内祝い商品など、ベネッセホールディングスならでのラインナップが魅力です。

前回3月分では、李禹煥(リウファン)美術館のトートバッグ&ピンバッジ、こどもちゃれんじのワーク3冊セット、ホテルオークラのコーヒーセットなど全22アイテムが用意されていました。

お好みのアイテムを年2回!【日本管財HD】

■銘柄名(コード):日本管財HD(9347)
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:26万7100円(8/29終値2671円×100株)
■配当金額(会社予想):54円
■予想配当利回り:2.02%

2023年4月に誕生したばかりの「 日本管財HD 」。「日本管財」をグループ会社とする持株会社で、「日本管財」の単独株式移転により設立されました。

ビルの管理業務や保安警備などを行う建物管理運営事業のほか、上下水道処理施設など公共施設管理を手がける環境施設管理事業、不動産ファンドの組成・資産運用を行う不動産ファンドマネジメント事業などを展開しています。

2024年3月期は設立初年のため、前期との比較はありません(※)が、通期の連結業績予想は売上高1186億円、純利益60億円を見込んでいます(会社予想)。

※日本管財株式会社の前期と比べると、上記の数値は1ケタの増収増益となります。

株主優待は、100株以上で一律2000円相当のカタログギフトです。

長期保有優遇制度もあり、3年以上継続保有すると金額が3000円相当に増額されます。また、保有期間は持株会社体制に変わる前の「日本管財」時代から継続されるとのこと。

カタログの詳細内容は明らかにされていませんが、日本管財時代と同じ内容であれば、食品を中心に、キッチン雑貨や日用雑貨などバラエティに富んだ50品以上の中から欲しい商品を選ぶことができます。

お財布に1枚、QUOカード!【アイナボHD】

■銘柄名(コード):アイナボHD(7539)
■優待権利月:9月
■最低投資金額:11万9200円(8/29終値1192円×100株)
■配当金額(会社予想):46円
■予想配当利回り:3.85%

建材と住設機器の施工・卸販売を手がける「 アイナボHD 」。傘下のグループ会社を通じて、販売・施工からリノベーションまで一気通貫のサービスを提供できるのが強みです。

2023年9月期の第3四半期までの累計期間は、戸建住宅事業、大型物件事業ともに堅調で前年同期比2ケタの増収となりましたが、利益面では販管費の増加に加えて、前年同期に特別利益があったため2ケタの減益となりました。

通期の会社予想は増収増益を見込んでいて、前期比2円の増配も予定しています。予想配当利回りは3.85%(8/29終値で計算)で、配当利回りに注目しても魅力の高い銘柄と言えそうです。

株主優待は、100株以上で一律1000円分のQUOカードです。大手コンビニ3社をはじめ、一部のファミリーレストランやドラッグストア、書店など全国約6万店で利用可能です。

コンパクトなカードサイズで有効期限もないので、いつでも使えるようにお財布に入れておくのがおすすめです。

9月の株主優待ではQUOカードを優待品にしている銘柄がたくさんありますが、100株以上で1000円分もらえるのはうれしいですね!

ステーキも、お寿司も、居酒屋も!【アトム】

■銘柄名(コード):アトム(7412)
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:9万1900円(8/29終値919円×100株)
■配当金額(会社予想):ー
■予想配当利回り:ー

「ステーキ宮」「カルビ大将」「にぎりの徳兵衛」などの外食チェーンを手がける「 アトム 」。直営店とFCを合わせた店舗数は全344店舗(2023年6月末時点)です。

株主優待は各店舗で使える株主優待ポイントで、アトムを含む「コロワイド」グループが運営する外食店、例えば「甘太郎」や「かっぱ寿司」などでも使えるのが大きな魅力です(一部除外ブランドあり)。

2024年3月期第1四半期は、値ごろ感があり利用しやすいメニュー展開による飲食機会の拡大や、配膳ロボット導入店舗の拡充などに取り組み、前年同期比で増収となったものの、純損失を計上しました。通期の会社予想については、2ケタの増収かつ黒字転換を見込んでいます。

詳しい優待内容は、100株以上で2000ポイント、500株以上で1万ポイント、1000株以上で2万ポイントの株主優待ポイントです。

株主優待カードに付与されたポイントは、1ポイント=1円分として、1円単位で支払いに利用可能。最後まで無駄なく使えるのがメリットです。また、株主優待ポイントを日本各地の特選品と引き換えることもできるので、近くにお店がないという人も安心ですね。

百貨店やスーパーで幅広く使えるギフト券【アサンテ】

■銘柄名(コード):アサンテ(6073)
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:16万4000円(8/29終値1640円×100株)
■配当金額(会社予想):62円
■予想配当利回り:3.78%

9月に会社設立50周年を迎える「 アサンテ 」。

木造家屋を対象とするシロアリ防除のほか、建物の湿気対策や地震対策などを手がけるハウスアメニティー事業と、ホテルや飲食店などを対象とした害虫・害獣対策などを行うトータルサニテーション事業の、主に2つの事業を展開しています。

2024年3月期第1四半期は、テレビCMや新聞折込などの積極的な広告宣伝・販促活動を行い、その結果、新規申込売上高は増えたものの、短期的な効果としては不十分だったとしています。

第1四半期は前年同期比で減収かつ2ケタ減益となりました。通期については増収増益を見込んでいます。また、予想配当利回りは3.78%(8/29終値で計算)で、株主優待に加えて配当でも注目したい銘柄と言えるでしょう。

株主優待は、100株以上で一律1000円分の三菱UFJニコスギフトカードです。

9月と3月の年2回優待なので、年間2000円分がもらえます。百貨店やスーパー、ショッピングセンター、ホテル、飲食店など、非常に幅広い店舗で利用できるのがうれしいポイントで、有効期限もありません。いつでも使えるようにお財布に入れておくとよさそうですね。

いかがでしたか? 約390銘柄がそろう9月はさながら優待秋祭り。これまで優待投資は未経験という人も、気になる銘柄が見つかったらぜひこの機会にチャレンジしてみては?

本サイトは、原則として原稿作成時点における情報に基づいて、一般口座、特定口座を前提に作成しております。NISA口座・ジュニアNISA口座は、同一年内に単元株数に達した場合のみ、単元株に振り替えられ、株主優待を受け取ることができます。複数年にまたがった買付けで単元株数に達した場合は、振り替えは行われず、従って株主優待を受け取ることはできません。記載された価格、数値等は、過去の実績値、概算値あるいは将来の予測値であり、実際とは異なる場合があります。配当、配当利回りについては税引き前の数値であり、最低投資金額は手数料等を考慮していません。投資に関する最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。
優待の内容は2023年8月29日現在の情報を記載しております。本コンテンツ作成後に変更されている場合がありますので、最新の情報については、皆様ご自身でのご確認をお願いいたします。また、優待の内容は代表的な事例をもとに記事を構成しております。詳しくはそれぞれの企業のHP等でご確認ください。
次回は9/4(月)配信予定です。