12月の株主優待は全部で約170銘柄で、1年の中では3番目に多い月。さまざまな優待品がもらえる銘柄が豊富に揃っています。今回はそんな中から、ビールや清涼飲料などが選べる「キリンHD」、生活用品の詰め合わせがもらえる「ライオン」など、選りすぐりの8銘柄をご紹介します!
※日興フロッギーで購入して優待をもらう場合には、保有する株式が12月25日(月)までに単元株以上になるよう購入してください。
※NISA口座は、同一年内に単元株数に達した場合のみ、単元株に振り替えられます。複数年にまたがった買付けで単元株数に達した場合は、振り替えは行われず、従って株主優待を受け取ることはできません。
※単元未満株の優待(端株優待)であっても、日興フロッギーでは単元株数以上保有していないと優待はもらえません。
おすすめの飴やグミ詰め合わせが届く【カンロ】
■優待権利月:12月
■最低投資金額:21万円(11/28終値2100円×100株)
■配当金額(会社予想):50円
■予想配当利回り:2.38%
「カンロ飴」をはじめとする飴と「ピュレグミ」などのグミで知られるメーカーの「 カンロ 」。飴の販売金額は国内1位、グミは国内2位とどちらも高いシェアを誇ります(2022年データ)。
2023年12月期は、グミ市場の拡大や飴需要の急増を受けて生産体制を整備。下期は、主力ブランドのグミや飴などのさらなる需要取り込みが可能になるとして、第3四半期決算発表時に通期の会社予想を上方修正しました。修正後の会社予想は、2ケタの増収増益を見込んでいて、前期比18.5円となる増配も予定しています。
株主優待は、100株以上で1000円相当、600株以上で2000円相当、1000株以上で3000円相当の自社製品詰め合わせです。
おすすめの飴やグミをセットにした「カンロバラエティセット」と、東京に直営店がある「ヒトツブカンロ」の選りすぐった商品を詰め合わせた「ヒトツブカンロ満喫セット」の2種類から選択可能です。
前回の100株保有時のカンロバラエティセットの内容は「カンロ飴」や「ノンシュガー果実のど飴」「ピュレグミ」など全6品でした。なお、国連WFPの「学校給食支援」への寄付を選ぶこともできます。
ビール派も、清涼飲料派も♪【キリンHD】
■優待権利月:12月
■最低投資金額:21万円(11/28終値2100.0円×100株)
■配当金額(会社予想):69円
■予想配当利回り:3.28%
「一番搾り」などビールや清涼飲料で知られている「 キリンHD 」。現在は、ビールなどの酒類や飲料などの「食領域」、健康という社会課題の解決に取り組む「ヘルスサイエンス領域」、バイオ医薬品を中心とする「医領域」の3つの分野で事業を展開しています。
2023年12月期第3四半期までの累計期間は、ビール事業や北米のグループ企業が牽引する形で前年同期比で増収、事業増益を達成。ただし、前年発生した中国合弁会社の売却益の反動で、純利益は2ケタの減益となっています。なお、通期の業績予想は増収増益を見込んでいます(会社予想)。
優待は、100株以上で1000円相当、1000株以上で3000円相当の自社商品などで、複数から欲しいものを選択できます。
内容は毎年変わりますが、たとえば昨年の場合の選択肢は、キリンビール詰め合わせセット、キリンビバレッジ商品詰め合わせ、機能性表示食品、キリンシティ食事券、「キリン飲酒運転根絶募金」への寄付の5種類でした。1000株以上の場合はさらにメルシャンワインの詰め合わせも選ぶことができました。
店舗で使える食事券も選べるので、家飲み派にも外飲み派にもうれしい優待ですね。
ハミガキ粉や洗剤など、新製品をお試しできる!【ライオン】
■優待権利月:12月
■最低投資金額:13万950円(11/28終値1309.5円×100株)
■配当金額(会社予想):26円
■予想配当利回り:1.98%
「クリニカ」や「システマ」「キレイキレイ」シリーズに「トップ」など、おなじみのブランドの生活必需品を多数扱う「 ライオン 」。解熱鎮痛薬の「バファリン」や下痢止め薬の「ストッパ」など身近な医薬品でも知られています。また、一般用消費財事業の他、産業用品事業やアジアでの海外事業も展開しています。
2023年12月期の第3四半期までの累計期間は、ファブリックケアや薬品分野の好調に加えて、海外事業が売上高を伸長。一方で、本社移転費用の発生などで利益については2ケタの減益となりました。通期の会社予想は、増収ながらも2ケタの減益を見込んでいます。また、配当は8期連続となる増配を予定しています。
株主優待は、100株以上で新製品を中心とした自社製品の詰め合わせです。
たとえば前回は、ハミガキの「クリニカPRO オールインワン」や手指消毒剤の「キレイキレイ薬用手指の消毒ジェルプラス」、台所用洗剤の「CHARMY Magica酵素+」など全6品でした。
これまで使ったことのない製品や新しい製品を気軽に試せるのは、株主優待ならでは。どれも日常生活で使うものなので、ありがたいですね!
グルメ特化の美味しいカタログギフト【ヒューリック】
■優待権利月:12月
■最低投資金額:43万5600円(11/28終値1452.0円×300株)
■配当金額(会社予想):48円
■予想配当利回り:3.30%
「 ヒューリック 」は、東京23区を中心としたオフィスビルや商業施設などを保有し、不動産賃貸事業を営む企業です。
2023年9月末時点では約260件の賃貸物件を扱っています。また不動産以外では、高齢者・健康、観光、環境に関わる「3Kビジネス」を、新たな事業領域として強化しています。
2023年12月期第3四半期までの累計期間は、主力の不動産事業で賃貸収入および販売用不動産の売上が順調に推移、通期の業績予想については、2ケタの減収ながらも2ケタの増益を見込んでいて、利益額は過去最高を更新する見通しとしています(会社予想)。第3四半期決算時には、通期の利益および配当金予想を上方修正。配当金は前期比6円の増配を見込んでおり、利回りでも魅力があります。
株主優待は、300株以上で3000円相当のグルメカタログギフト。長期保有優遇制度もあり、3年以上の継続保有で2点の商品を選択可能になります(合計6000円相当)。
洋菓子、和菓子、お肉、総菜、海鮮にお米など、バラエティに富んだグルメ商品から選べるのがうれしい!
優待獲得には300株以上が必要なので、間違えないように注意してくださいね。
なお、2025年からは2年以上の継続保有が優待獲得の条件になり、優待内容が6000円相当に増額されます(来年は現行通り)。
欲しいスキンケアアイテムを選べる!【ポーラ・オルビスHD】
■優待権利月:12月
■最低投資金額:15万8750円(11/28終値1587.5円×100株)
■配当金額(会社予想):52円
■予想配当利回り:3.27%
傘下に、「ポーラ」や「オルビス」などの化粧品メーカーを抱える純粋持株会社の「 ポーラ・オルビスHD 」。他に、海外を中心に展開するブランド「Jurlique」や現在育成中のブランドなども扱っていて、さらに不動産事業なども手がけています。
2023年12月期第3四半期までの累計期間は、主力のビューティケア事業の好調などにより前年同期比で増収かつ2ケタの営業増益となりましたが、前年に計上した法人税等調整額の減少などのため、純利益は2ケタの減益となりました。なお、通期の業績予想は増収増益を見込んでいます(会社予想)。
優待内容は、株主優待カタログに掲載されている自社グループ商品と引き換えられる株主優待ポイントです。
100株以上で15ポイント、400株以上で60ポイント、1200株以上で80ポイント、2000株以上で100ポイントがもらえて、1ポイント=100円相当で計算されます。
たとえば、100株保有(15ポイント)の場合、昨年はポーラのボディシャンプーやオルビスユーのトライアルセットなど6種類から好きなものを選ぶことができました。
さらに長期保有優遇制度もあり、3年以上の継続保有で区分ごとに20ポイントが追加されますよ。
和洋中、外食で使える優待カード【すかいらーくHD】
■優待権利月:6月/12月(年2回)
■最低投資金額:22万2100円(11/28終値2221.0円×100株)
■配当金額(会社予想):6円
■予想配当利回り:0.27%
1970年に「ファミリーレストランすかいらーく」1号店を出店し、今や国内外に2900店舗以上(2023年9月末時点)を展開する「 すかいらーくHD 」。
2023年12月期第3四半期までの累計期間は、既存店売上高が前年同期比で120.4%と堅調で、前年同期比で2ケタの増収、また各利益についてはすべて黒字転換を達成しています。
今期は、蕎麦と天ぷらの「八郎そば」や「飲茶テラス 桃菜」という新業態の店舗もオープンしていて、今後収益構造を固めていくとしています。なお、通期の会社予想は2ケタの増収かつ黒字転換を見込んでいて、2期ぶりの配当も予定しています。
優待内容は、100株以上で2000円分、300株以上で5000円分、500株以上で8000円分、1000株以上で1万7000円分の株主優待カードです。
「ガスト」や「バーミヤン」から「夢庵」や「魚屋路」、カフェ業態の「むさしの森珈琲」などまで、自社グループの多彩な業態の店舗で利用できるのが魅力です(一部除外店舗あり)。
カードタイプですが、利用は500円単位になります。なお、テイクアウトには使えますが、通販や売店商品、宅配は利用対象外です。
食事優待券だけでなく、お米も選択できる【ブロンコビリー】
■優待権利月:6月/12月(年2回)
■最低投資金額:31万8000円(11/28終値3180円×100株)
■配当金額(会社予想):18円
■予想配当利回り:0.56%
1978年、名古屋市で開店したステーキハウスから始まった「 ブロンコビリー 」。炭焼きで仕上げる本格ステーキやハンバーグが特徴で、現在は東海を中心に関東や関西と九州の福岡県に、全138店舗を展開しています(2023年9月末時点、うち1店舗は別業態)。
2023年12月期第3四半期までの累計期間は、ランチタイムではメニューの絞り込みと新メニューの追加、ディナータイムは数量限定で高品質なお買い得ステーキの投入に力を入れるなどの施策により、集客の改善に努めました。
今期から連結決算に移行したため前期比の数値は公表されていませんが、配当は前期比2円の増配を予定しています(会社予想)。
株主優待は、100株以上で2000円分、200株以上で4000円分、500株以上で6000円分、1000株以上で9000円分、2000株以上で1万6000円分の株主優待券です。
「ブロンコビリー」全店に加えて、新業態の「とんかつ かつひろ」でも利用できます。また、200株以上なら新潟県魚沼産のコシヒカリを選択することも可能です。200株以上で2キロ、500株以上で4キロ、1000株以上で5キロ、2000株以上で10キロがもらえます。
200株以上必要ですが、お米がもらえる優待としても注目できそうですね。
コンビニや書店で便利なQUOカード【ドラフト】
■優待権利月:12月
■最低投資金額:5万1800円(11/28終値518円×100株)
■配当金額(会社予想):6円
■予想配当利回り:1.15%
2008年にデザイナーの山下泰樹氏によって設立された設計デザイン会社の「 ドラフト 」。インテリアから、プロダクト、建築、都市開発やブランディングなど幅広い領域のデザインに携わっています。
収益の基盤は、受注型の「レギュラープロジェクト」ですが、他に自社で企画・提案する「プロポーザルプロジェクト」や、大規模コンペで獲得する「リーディングプロジェクト」も手がけています。
2023年12月期第3四半期までの累計期間は、オフィス領域と商業施設などの領域がいずれも好調で、前年同期比で2ケタの増収、また営業利益・経常利益ともに黒字に転じました。通期の業績予想は、2ケタの増収、黒字転換を見込んでいて、前年比1円の増配も予定しています(会社予想)。
優待内容は100株以上で1000円分、1000株以上で2000円分の同社デザインQUOカードです。
QUOカードは、汎用性の高いカードタイプの商品券。大手3社をはじめとしたコンビニや書店、一部のカフェやホームセンターなど全国約6万店舗で利用できます。有効期限がないのも嬉しいですね。
優待獲得のための必要投資額は約5万円と、優待投資初心者でも比較的買いやすい銘柄と言えそうです。
いかがでしたか? とっておきの自社商品詰め合わせに、好きなものが選べるカタログギフト、外食にうれしいお得な優待券など、さまざま揃った12月の株主優待。気になる銘柄が見つかったら、2023年最後の優待投資の機会をぜひお見逃しなく!