新NISAや物流問題、新紙幣も! 2024年のスケジュール

データから見つかる! 困ったときの投資アイデア/ 日興フロッギー編集部岡田 丈

相場に影響を与えそうなイベントを、事前に把握しておくことは投資のキホンでもあります。2024年の注目スケジュールをチェックして、明日からの投資アイデアに活用してみましょう!

2024年の3大注目スケジュール

2024年にチェックしておきたいイベントは、下記の3つです。

注目①新しいNISAがスタート
注目②物流業界が抱える「2024年問題」
注目③新紙幣が20年ぶりに発行

注目①新しいNISAがスタート

2024年から、新しいNISA(以降、新NISAといいます)がはじまります。新NISAは今までのNISAから、さらに使いやすい制度に大きく改善。非課税で持てる期間が無期限となり、非課税投資枠も大幅にアップします。

2023年までは「一般NISA」と「つみたてNISA」を併用できませんでしたが、2024年からの新NISAでは「つみたて投資枠で投資信託を積み立てつつ、成長投資枠で好きな時に株式を購入する」なんてこともできるようになります。

重要なのは「どこに投資するか?」ということです。昨年日興フロッギーが行った読者アンケートで「いま株を買うときに重視するポイント」を質問した際には、配当金(配当利回り)の水準という回答が第1位でした。配当利回りが高い高配当株や、減配せずに配当金を維持(または増配)し続ける累進配当株などの人気は続きそうです。

神戸製鋼所
LIXIL
奥村組
エクセディ
シチズン時計
いすゞ自動車
東海東京フィナンシャル・HD
JFEホールディングス
西松建設
テイ・エス テック

また、「個別銘柄を探すのが難しい」という方には、ETFがピッタリです。日興フロッギーでは、新NISAの成長投資枠で、ETFを100円から買付できます! 例えば2023年度上期 NISAで人気の銘柄TOP5の記事で紹介されている「 上場インデックスファンド米国株式(S&P500) 」や「 上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI) 」といった人気のETFも、日興フロッギーで取引できますよ。

スポット買いだけではなく、株式やETFを積み立てしたいという人には、オンライントレード(日興イージートレード)のキンカブ定期定額『買付』が便利です。定期定額『買付』機能を使えば、株式やETFを毎月(または隔月)自動で買付できちゃいます※。

※一部対象外のETFもあります。

新NISAを活用して、着実に資産形成していきましょう。

注目②物流業界が抱える「2024年問題」

物流業界が抱える「2024年問題」とは、2024年4月から、トラック運転手の時間外労働時間が「上限なし」から「年間960時間」までに制限されることです。

近年、オンラインで買い物をする人が増え、宅配便の取扱個数は増えています。しかし、トラック運転者の労働時間が減ると、長距離で荷物を運べる人が減ったり、人材確保のために賃金や運賃を上げるなど、物流コストが高くなることが考えられます。

このような流れを受け、政府は輸送手段をトラックから船舶や鉄道に移行する「モーダルシフト」を進めており、今後10年程度で船舶や鉄道の輸送量を倍増させることを目標としています。

国内貨物の海上運送を「内航海運」と言いますが、上場している内航海運企業で最大級の企業「 栗林商船 」は、今年に入って株価が大きく上昇しています。また、鉄道最大手で東北・上越・北陸・山形・秋田の5つの新幹線を持つ「 東日本旅客鉄道 」(JR東日本)は、今年3回にわたって新幹線荷物輸送「はこビュン」による多量輸送のトライアルを実施。来年度以降の事業化に向けて取り組んでいるということで、今後の展開にも注目していきたいですね!

その他にも、「 ヤマトHD 」と「 日本航空 」(JAL)は、貨物専用機「フレイター」を2024年から運行開始予定。物流の手段は「船舶」「鉄道」だけでなく、「空路」を活用した輸送にも広がりそうです。

注目③新紙幣が20年ぶりに発行

2024年7月3日から、新紙幣が発行されます。デザインが変わるのは、なんと20年ぶり。1万円札の肖像画は「近代日本経済の父」と称される渋沢栄一に、5千円札は津田塾大学の創立者である津田梅子に、1千円札は伝染病予防や細菌学の発展に貢献した北里柴三郎に変わります。

財務省によると、新たな紙幣を発行するのは、偽造されたお金が出回ることを防ぐことが目的とのこと。そのため、新紙幣は偽造を防止するための技術を強化しています。例えば、額面の数字部分を高く盛り上げる印刷技術を採用したり、肖像画が三次元に見えて回転するホログラム技術を取り入れたりしています。

このような技術を取り入れることで、紙幣識別機・紙幣鑑別機※を製造する「 日本金銭機械 」が注目されています。

※紙幣識別機は自動販売機に備えられ、額面によってお金を分類したり、簡易的に紙幣が本物かどうかを判定したりする機械のこと。紙幣鑑別機は、銀行などでより高い精度で紙幣が本物かどうかを判定する際に利用される。

また、金融機関やコンビニなどで利用される通貨処理機の国内シェア1位である「 グローリー 」や、ATMを展開する「 沖電気工業 」なども関連銘柄と言えるでしょう。

現代ではキャッシュレス決済が着実に進んでいるように見られますが、経済産業省が公表したデータによると、2022年のキャッシュレス決済比率は36.0%です。紙幣を使う機会はまだまだ多いため、関連銘柄にも注目していきたいですね!

2024年のスケジュールから投資アイデアを見つけよう!

1年間の中で、重要と思われる出来事やイベントをメモしておきましょう。そうすれば、TVやSNSでニュースを見かけた時に「この銘柄が上がるかも?」など、投資のアイデアが浮かびやすくなりますよ!