クラウド需要増でビジネスチャンス拡大 「AWS」関連株が上昇

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株式市場でAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)関連株が人気化しています。QUICKが選定する関連株の平均上昇率は1.1%と、東証株価指数(TOPIX、0.5%安)に対して逆行高となりました(1月26日までの5営業日の騰落)。株価が上昇した5銘柄とその背景について解説します!

アマゾンが日本のクラウドインフラ投資を拡大

AWS関連株が上昇したきっかけは、米アマゾン・ドット・コムによる日本のクラウドインフラへの投資拡大です。

AWSは、アマゾン・ドット・コムの子会社でクラウドサービス世界最大手のアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)社が提供するクラウドサービスの総称です。データベースや開発者向けツールなど200超のサービスを提供しており、利便性の高さから多くの企業が社内システムの構築などに利用しています。

1月19日、AWS社は日本のクラウドインフラへの投資計画を発表しました。期間は2027年までで金額は2兆2600億円にのぼります。

投資により、クラウドの基幹設備であるデータセンターの増設や運営体制の強化を目指します。AWS社の11~22年までの投資額は累計で1兆5100億円でした。生成AI(人工知能)の普及に伴うデータ処理量の爆発的な増加を見越して投資を加速するとしており、AWS関連企業にはビジネスチャンスが拡大するとの期待感が高まりました。

クラウド活用支援のサービス提供【鈴与シンワート】

上昇率トップは「 鈴与シンワート 」です。鈴与グループの中核企業で、大規模情報システム開発やクラウドサービスなどを展開しています。インターネットを経由しない閉域ネットワークでメガクラウドと接続するネットワークサービス「S-Port X(クロス) コネクト」を手がけ、AWSとの連携に加えてAWS上で稼働するアプリケーションの開発・運用までトータルで支援する「S-Port X コネクト for AWS」も提供しています。

AWSをワンストップで提供【ARアドバンストテクノロジ】

上昇率2位はクラウド活用支援の「 ARアドバンストテクノロジ 」です。AWSの設計・構築・保守・運用などをワンストップで提供しています。AWS資格数取得者は150名以上にのぼり、AWSパートナーネットワークで「AWS アドバンストティア サービスパートナー」に公式認定されるなど高い技術力を誇ります。

パートナー協業や保守運用サービスを手掛ける企業も

情報サービス会社の「 ディ・アイ・システム 」はAWSなどのクラウド基盤保守運用サービスを手がけています。「 富士通 」はAWSクラウド活用に関する技術力向上、デリバリー強化、顧客の様々な課題解決に取り組んだことなどが評価され、最上位レベルの「AWS プレミアティアサービスパートナー」認定を取得しています。「 NEC 」は2020年にAWS社と日本で初めてコーポレートレベルの戦略的協業を締結し、23年には金融サービスにまで協業を拡大して顧客のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を支援しています。

クラウド化の流れの加速で中長期的に注目も

日本企業のDX化が進められ、さまざまなサービスが注目されています(『DX加速で売上好調 「SaaS」関連株が上昇)(『経済対策でDXへの投資促進 「ITコンサルタント」関連株が上昇)。その中、ビッグデータやAIなどへの対応には特に変化やスピードが要求されます。このため、今後も情報基盤をクラウド化する流れが加速するとみられます。AWS関連株への注目度も中長期的に高まっていきそうです。