NISAで持ちたい連続増配&キャッシュリッチ銘柄とは

カエル先生の株式相場プレイバック/ 日興フロッギー編集部平松 慶

マーケットの「温度感」がわかる連載「カエル先生のマーケットハイライト」。今回は、史上最高値を更新した日経平均の「買い手」の正体と、NISAで人気の連続増配銘柄についてご紹介します。

カエル先生の一言

半導体企業の好決算などを追い風に34年ぶりに史上最高値を更新した日経平均株価。その買い手はいったい誰なのでしょうか。需給を把握することは、今後の株価動向を把握するうえで重要なポイントの1つでもあります。一緒に見ていきましょう!

2月の日本株市場

2月29日の日経平均株価は3万9166円、前月末比2879円高でした。2月22日に終値が3万9098円となり、1989年末のバブル期高値3万8915円を更新しました。

マクロ面で見ると、米国の早期利下げ期待の後退、日銀の早期利上げ期待の後退などから、緩やかな円安が続いたことが株価を押し上げました。また、ミクロ面では、国内外の半導体企業の好業績と、それによる個別銘柄の株価上昇が日経平均をけん引しました。

主な買い手は「海外投資家」と「事業法人」

足元の買い手は主に海外投資家と見られますが、ここまで継続的に自社株買いなどによって株主還元を続けてきた「事業法人」の買いも見逃せません。2023年初からの買い越し累計額は、海外投資家が8.1兆円に対し、事業法人が5.5兆円に迫っています(2024年2月第2週まで)。企業の資本効率への考え方の変化や、株主還元の姿勢強化などが、地道に株式相場を下支えしていたのかもしれませんね。

「配当株投資」への注目集まる

一方で、NISAが新しくなったこともあり、個別では高配当や連続増配銘柄にも注目が集まりつつあります。過去に実施した日興フロッギー白書アンケートでは「配当金がある株式」が最も人気でした。NISAを活用して配当金生活を目指す人も、少なくないようです。

「日興フロッギー白書 「新NISA、みんな何買う?」」を読む

連続増配&キャッシュリッチ企業

株高を地道に支えていた自社株買いとともに、今後も株主還元策の1つとして注目される「配当金」。そこで今回は、連続して配当を増やし続ける連続増配企業をご紹介します。中でも、実質的に無借金経営をしていることから将来の事業投資や株主還元の強化を求められやすいキャッシュリッチ企業に今回は着目してみました。NISAの成長投資枠などでの投資アイデアの1つとして検討してみてはいかがでしょうか。

≪スクリーニング条件≫
・ネットキャッシュ倍率(時価総額÷ネットキャッシュ)が10倍以下
・今期来期増収営業増益予想
・連続増配年数が多い順
カエル先生の一言

ネットキャッシュとは、現金・預金と有価証券の合計額から有利子負債を差し引いた金額のことを指します。企業が実質的に自由につかえるお金を指します。この金額が多いほど、事業への投資や株主還元の強化を求められやすいことになります。

ユー・エス・エス
サンドラッグ
サンエー
アルフレッサ HD
コムチュア
ニチアス
積水樹脂
青山財産ネットワークス
エレコム
アドソル日進