山本 徹/株式会社フーディソン 代表取締役CEO
(「上場企業の社長に聞く! 夢とお金の本質・フーディソン 山本徹社長」より)
起業時に着目したのは、鮮魚流通における「価格形成のおかしさ」でした。きっかけは、岩手のサンマ漁師さんと出会い、その苦しい経営状態を知ったこと。彼は、自分が獲ったサンマは地元の市場で、1kgあたり10〜30円でしか取引されないのだと言います。
当時は、サンマがスーパーの特売で1匹100円ほどで売られていることもありました。漁師さんの取り分は、そのうちのたった1円のこともある。その漁師さんから「全くもうからない」「息子に後を継がせられない」と聞き、漁業の未来は真っ暗じゃないか! と、衝撃を受けました。
なぜこんなことになっているのかを調べると、流通の問題点が見えてきました。
カエル先生の一言
生鮮流通の革命児として話題を集める山本社長。起業時に問題意識を抱いたのが、鮮魚流通の「価格形成のおかしさ」でした。DX化を進め問題解決したいと考えますが、相手は古い慣習が残る業界、一筋縄ではいきませんでした。信念を貫き「新参者」が業界変革を成し遂げるまでの歩みは、挑戦するすべての人にとって示唆に富んでいます。