第3話 今さら聞けない「投資信託」と「債券」

五月女ケイ子の投資はじめました~新NISA編~/ 日興フロッギー編集部五月女ケイ子

フロッギー編集部の一言

投資には縁がない生活を送ってきたイラストレーター・五月女ケイ子さんが、将来の不安から、投資を始めることを決意しました。

「前回の記事「第2話 投資を始める前に知っておきたい「お金のキホン」」を読む

3回目の本記事は、投資信託・債券とは何か? ということや、つみたて投資・分散投資の効果について学びました。ここからは、フロッギー編集部から少しだけ解説します!

今さら聞けない「投資信託」と「国債」って?

マンガの中に出てくる「投資信託」と「国債」ーーこの2つの金融商品は、検討したことがある方も多いのではないでしょうか。

「投資信託」とは、マンガにもあるとおり、投資家から集めたお金をプロが運用してくれるものです。投資対象は商品によってさまざまで、日本株式に投資するものや米国株式に投資するもの、世界の債券に投資するものなど、種類が豊富です。基準価額と呼ばれる価格が毎日更新され、株式と同様に、買った時よりも売った時の価格が高ければ利益、その逆なら損失となります。

一方、「国債」とは国が発行する債券のこと。「債券」というのはお金を借りるために発行する借用証書のイメージです。銀行や郵便局、証券会社でも販売されている「個人向け国債」とは、文字通り国がお金を借りるために個人に向けて発行する債券です。

「個人向け国債」は期間と利率が決まっており、満期になると買った時の金額(額面)が戻ってきます。満期になるまでの期間は、年に2回「利払い日」があり、利率の半分ずつの利息をもらえます。

個人向け国債は預金より利率が高い傾向がありますが、値上がり益を期待したい……という人には投資信託の方が適しています。

ほったらかしたい人こそ「つみたて」で投資しよう

とはいえ、投資初心者の人は「いつ買ったらいいか分からない」という悩みに直面しがち。
そんな方におすすめなのが、1つの商品に毎月決まった額をつみたてる「つみたて投資」です。毎月決まった額をつみたてることは、「時間を分散」できるというメリットがあります。投資信託を例にして解説しましょう。

投資信託の数量を「口数」と呼びますが、決まった金額をつみたてると、価格が安い時は口数をたくさん買えて、価格が高い時は口数を少しだけ買う、ということが可能です。これが「時間を分散」する効果です。

例えば、新NISAで人気の商品には「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」がありますが、もし設定時から2024年7月まで毎月1万円をつみたてていたとしたら、シミュレーション上ではつみたてた元本70万円に対して、評価額は約124万円※になっていました。

※毎月最終営業日の基準価格で1万円ずつ買ったと仮定し、7月末の基準価格をかけて算出

カエル先生の一言

上のグラフは過去の一定期間を分析したものであり、将来の動向等を保証、示唆するものではありません。

この間、コロナショックの時は一時的に評価額がつみたてた元本を下回っていましたが、つみたてを続けたことで大きな利益になっています。つみたて投資は目先の相場の変動にとらわれず機械的に買い付ける投資手法なので、買い付けるタイミングに悩むこともなく、普段忙しい人、ほったらかしで投資をしたい人に向いています。

「分散投資」には2種類ある

分散投資は「資産の分散」で説明されることが一般的です。1つの商品だけに投資するのではなく、複数の商品に投資をすることで、リスクを減らすことが可能です。例えば、アメリカの株式を対象とする投資信託を買い付けるのと同時に、全世界の株式を対象とする投資信託も買い付けたり、個人向けの国債にも投資することで安定的なリターンが期待できる、といったことを聞いたことはないでしょうか。このような「資産の分散」に「時間の分散」が加わることで、より安定したリターンが期待できることを覚えておきましょう。

金融商品の特性を理解し、まずはつみたてで投資の一歩を踏み出してみましょう。

「今さら聞けない! 資産を「分散」しなければならない理由」を読む
「NISAで世界株ETFに投資する方法」を読む

次回は9/26(木)配信予定です。