9月の株主優待は、なんと全部で約400銘柄。自社商品の詰め合わせに、選べるカタログギフト、外食や買い物にうれしい優待券など、魅力あふれる優待が充実しています。そこで、今回と次回の2回にわたって9月の優待情報をたっぷりとご紹介! 【前編】では今回から優待を拡充した「森永乳業」や、買い物優待券がもらえる「ヤマダHD」など、ぜひチェックしておきたい7銘柄を取り上げます。
※日興フロッギーで購入して優待をもらう場合には、保有する株式が9月24日(火)までに単元株以上になるよう購入してください。
※現時点では、NISA口座で買付したキンカブは同一年内に単元株数に達した場合のみ、単元株に振り替えられます。複数年にまたがった買付けで単元株数に達した場合は、振り替えは行われず、従って株主優待を受け取ることはできません。
※単元未満株の優待(端株優待)であっても、日興フロッギーでは単元株数以上保有していないと優待はもらえません。
【優待拡充】「絹とうふ」などの詰め合わせ【森永乳業】
■優待権利月:9月
■最低投資金額:33万8400円(8/28終値3384円×100株)
■配当金額(会社予想):90円
■予想配当利回り:2.65%
牛乳や飲料、乳製品のほか、自社独自の機能性素材であるビフィズス菌などの幅広い商品を展開している「 森永乳業 」。「ピノ」に「マウントレーニア」「森永の焼プリン」など、ご存じの商品も多いのでは?
自社商品への理解を一層深めてもらうためとして、今回から保有区分ごとの優待金額を増額し、株主優待を拡充しています。
2025年3月期の第1四半期は、栄養・機能性食品事業および主力食品事業での価格改定効果、BtoB事業の増収などにより、前年同期比では増収となりました。一方、利益については原料価格や物流費、人件費といったコスト増の影響や、前年同期に工場跡地売却による特別利益を計上したことの反動などで2ケタの減益となりました。通期の連結業績も増収ながら2ケタの減益を見込んでいます。しかしながら、前期比30円の増配も予定しています(いずれも会社予想)。
今回からの優待内容は、100株以上で1500円相当、300株以上で3000円相当、500株以上で5000円相当の「森永絹とうふ」を含む自社商品です。
とうふ以外の内容については公表されていないので、届いてからのお楽しみです。また、自社商品の代わりに、NPO法人セカンドハーベスト・ジャパンへの寄付を選択することも可能です。
ハムが丸々1本もらえる!【プリマハム】
■優待権利月:9月
■最低投資金額:46万2200円(8/28終値2311円×200株)
■配当金額(会社予想):80円
■予想配当利回り:3.46%
1931年に創業し、国内豚肉生産事業を中心とした食肉事業と、ハム・ソーセージやハンバーグ、惣菜、デザートなど幅広い商品を提供し続けている加工食品事業の、2事業を展開する「 プリマハム 」。あらびきポークウインナー「香薫」でもおなじみですね。
2025年3月期の第1四半期は、加工食品事業部門では主力ブランドの「香薫あらびきポークウインナー」などが好調に推移、また食肉事業部門では産地の見直しなどの結果、売上高が前年同期を上回りました。ただ、2事業ともに製造コストや仕入れコストの上昇を吸収するには至らず、前年同期比では増収ながら減益という結果になりました。
なお、通期の連結業績については増収かつ2ケタの増益を見込んでいて、前期比15円の増配も予定しています(いずれも会社予想)。
優待内容は、200株以上で3000円相当の自社製品です。昨年の場合は「匠の膳 特選ロースハム(500g)」でした。
丸々1本もらえるので、厚く切ってハムステーキなどもいいかもしれません。発送は11月下旬を予定しているとのことで、少し早めのお歳暮気分が味わえそうですね!
【優待拡充】スシローで外食しちゃおう!【FOOD & LIFE COMPANIES】
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:27万4350円(8/28終値2743.5円×100株)
■配当金額(会社予想):22.5円
■予想配当利回り:0.82%
傘下に回転寿司の「スシロー」を運営する「あきんどスシロー」や、テイクアウトの寿司を提供する「京樽」などの事業会社を抱える「 FOOD & LIFE COMPANIES 」。
今回から株主優待券を電子化し、併せて優待金額も増額しています。2024年7月末時点で、「スシロー」「鮨・酒・肴 杉玉」「京樽」「回転寿司みさき」などの国内各ブランドを合わせて949店舗、海外については170店舗、その他トライアルブランドなど20店舗の、合計1139店舗を展開しています。
2024年9月期の第3四半期までの累計期間は、国内スシロー事業ではさまざまなフェアや新規顧客に向けたコラボを積極的に実施、また海外スシロー事業では新規出店を順調に継続するなどして、前年同期比で2ケタの増収かつ3ケタの増益となりました。なお、通期の連結業績は2ケタの増収増益を見込んでいます(会社予想)。
今回からの優待内容は、550円分の電子株主優待割引券を、100株以上で3枚、200株以上で4枚、400株以上で6枚、800株以上で12枚、2000株以上で30枚です。国内の「スシロー」および大衆居酒屋「鮨・酒・肴 杉玉」の全店舗、京樽が運営する全ブランドで利用可能です(一部店舗を除く)。
さらに、今回から長期保有優遇制度も導入し、3年以上の継続保有で区分ごとに優待割引券が2枚追加されますよ。
1000円ごとに500円引きとなる優待券【ヤマダHD】
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:4万5600円(8/28終値456.0円×100株)
■配当金額(会社予想):13円
■予想配当利回り:2.85%
傘下に家電販売事業のヤマダデンキをはじめ、デンキ・住建・金融・環境・その他の5つの分野のグループ会社を抱える「 ヤマダHD 」。1973年に群馬県で町の電気屋さんとしてスタートして、現在はさまざまな企業で衣食住の「住」を丸ごと支えています。
2025年3月期第1四半期は、耐久消費財の需要増や猛暑によるエアコン販売の好調などにより、前年同期比で増収かつ2ケタの営業増益となりました。ただし、前年度に固定資産売却益と退職給付制度改定益が特別利益に計上されていた影響で、純利益は減益でした。なお、通期の連結業績は増収かつ2ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。
株主優待は500円分の買い物優待券です。100株以上で1枚(3月)・2枚(9月)、500株以上は4枚(3月)・6枚(9月)、1000株以上は10枚(3月・9月)、1万株以上では50枚(3月・9月)がもらえます。1000株未満は、3月と9月でもらえる枚数が違うので注意しましょう。
買い物優待券は割引券タイプで、1回の買い物金額が税込1000円ごとに1枚の優待券を利用可能です。国内のヤマダデンキ各店に加えて、IDC OTSUKAの家電売場でも使えますよ(一部店舗を除く)。
国内の空をお得に飛べる!【ANAホールディングス】
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:29万2200円(8/28終値2922.0円×100株)
■配当金額(会社予想):50円
■予想配当利回り:1.71%
「全日本空輸」やLCCの「Peach Aviation」など航空事業を中心に、幅広い事業を展開する「 ANAホールディングス 」。英国SKYTRAX社による「2024 World Airline Awards」では、2つの部門でもっとも優秀な航空会社に選ばれています。
2025年3月期の第1四半期は、航空事業を中心に増収となった一方、運航規模の拡大による整備機会の増加などによる費用増で利益面は前年同期比で2ケタの減益となりました。通期の連結業績も増収ながら2ケタの減益を見込んでいます(会社予想)。
株主優待は、コードシェア便を含むANA国内全路線の片道1区間を株主優待割引運賃で利用できる「株主優待番号ご案内書」です。
100株以上で1枚、200株以上で2枚、300株以上で3枚など、保有株数に応じて一定のルールで増加し、10万株以上では254枚+800株ごとに1枚追加されます。
混雑状況によっては販売座席数が制限される場合もありますが、大型連休や年末年始などの繁忙期も利用可能です。旅行や帰省で国内線をよく利用するという人はチェックしてみては?
さらに、100株以上でANAグループのホテルや空港内売店、ツアーで割引などが受けられる「ANAグループ優待券」(優待クーポン18枚入り冊子)も、1冊もらえますよ。
ランチ利用や優待品の選択もOK!【チムニー】
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:13万5300円(8/28終値1353円×100株)
■配当金額(会社予想):10円
■予想配当利回り:0.73%
今年2月に創業40周年を迎えた「 チムニー 」。「はなの舞」や「さかなや道場」「焼肉 牛星」などの外食チェーンを複数展開しています。グループ全体の店舗数は、475店舗です(2024年6月末時点)。
2025年3月期の第1四半期は、2月からスタートした「創業40周年企画」を継続していて、40周年を記念したメニューや感謝価格の390円メニューなどを提供しています。また、新業態の開発にも注力していて、6月には焼く・煮る・炊くを深く追求した「火入れ みつ囲」を新規出店しました。これらの取り組みにより、前年同期比で増収かつ2ケタの増益を達成。通期の連結業績も、増収かつ2ケタ増益を見込んでいます(会社予想)。
9月の株主優待の内容は公開されていませんが、今年3月の内容は①株主食事券500円分②株主優待品のいずれかで、100株以上で①6枚②オリジナル「角力カレー」4パック、500株以上で①30枚②オリジナル「角力カレー」4パック(複数セット)または厳選ステーキセット(1セット)でした。食事券は、チムニーグループ各店で利用できます(「つぼ八」を除く)。
週末や祝日なども制限なく使えて、ランチライムの利用もOK。株主優待品も選べるので、近くにお店がなくても楽しめるのがうれしいですね。
2000円分のQUOカード♪【東邦システムサイエンス】
■優待権利月:9月
■最低投資金額:15万4500円(8/28終値1545円×100株)
■配当金額(会社予想):40円
■予想配当利回り:2.58%
1971年の設立以来、金融関係を軸にシステム開発を行い、通信や公共などの社会インフラを支えるシステム開発にも範囲を広げてきた「 東邦システムサイエンス 」。
現在は、2028年3月期を最終年度とする新中期経営計画が進行中で、非金融分野比率を上げることや付加価値の高いDX開発に進出すること、サービス型ビジネスによる安定的な収益確保などに取り組んでいます。
2025年3月期の第1四半期は、企業のIT投資がDXを中心に拡大傾向を続ける中、金融では大手銀行のDX化推進やカード・クレジット領域でのDX案件拡大、また非金融では行政手続きオンライン化案件の拡大などにより売上高が増加。前年同期比で増収増益となりました。通期の業績についても、増収増益を見込んでいます(会社予想)。
優待内容は、100株以上で2000円分のQUOカードです。大手コンビニ3社や書店をはじめ、一部のファミレス、ドラッグストアなど全国約6万店舗で利用できるので、お財布に入れておくとちょっとしたお買い物にとても便利。有効期限がないのもうれしいですね。
いかがでしたか? バラエティに富んだ優待銘柄がひしめき合う9月の株主優待。優待投資が気になっているのに未経験という人も、豊富な銘柄がそろうこの機会にぜひトライしてみては?