日興フロッギー(キンカブ)では、単元未満でも保有株数に応じて配当がもらえます。今月は決算期が10月で配当がもらえる銘柄のうち、配当に魅力があって、しかも業績予想も好調な6銘柄をご紹介します。
※特別に記載がない場合、権利付最終日は10月29日(火)です
※キンカブの株式は当社名義のため、配当金については一旦当社が受領後にお客さまのお取引口座に入金という事務手続きを経ます。そのため、発行会社の配当金支払日より数日~数週間遅れてのご入金となります
配当性向は、その期の純利益(税引後利益)から、配当金をどのくらい支払っているかを%で表したものです。
配当性向(%)=1株あたりの配当額÷1株あたりの当期純利益×100
会社が1年間で儲けたお金からどれだけ配当金として株主に還元しているかは、配当性向を見ることでわかります。
配当利回りは、購入した株価に対し、1年間でどれだけの配当を受けることができるかを示す数値です。
配当利回り(%)=1株あたりの年間配当金額÷1株購入価額×100
配当金額が同じで購入株価が高いと配当利回りは下がり、購入株価が低いと配当利回りは上がります。
建設業&IT業のプロ人材不足を解決!【ナレルグループ】
■決算月:10月(中間決算:4月)
■株価:2560円(10/4終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):110円(期末60円、中間50円)
■予想配当利回り:4.29%
■株主優待:なし
■連続増配:――
2023年7月21日に東証グロース市場に上場した、純粋持株会社の「 ナレルグループ 」。傘下には、建設・プラント業界向けに技術者派遣などを行う「ワールドコーポレーション」や、IT業界向けの技術者派遣などを行う「ATJC」などの事業会社を抱えます。同社では、専門技術を持つプロ人材の慢性的な不足という課題解決に向けて、未経験人材を採用し一人前の技術者に育てる人材育成に積極的に取り組んでいます。
同社は、上場初年度の2023年10月期より配当を実施していて、2年目となる2024年10月期からは中間配当も実施しています。1株あたりの配当額は前期が95円、今期は前期比15円増配となる110円を予定(会社予想)。また配当性向は、前期が45.3%(実績)、今期は48.3%(業績予想ベース)となっています。
2024年10月期の第3四半期までの累計期間は、主力の建設ソリューション事業で技術者の在籍人数・稼働人数が増加。また、ITソリューション事業では、未経験者の採用・育成に力を注いだ結果、エンジニアの在籍人数が増加しました。これにより、前年同期比で2ケタの増収増益を達成し、通期の連結業績についても2ケタの増収増益を見込んでいます(会社予想)。
6期連続で増配!【グッドコムアセット】
■決算月:10月(中間決算:4月)
■株価:927円(10/4終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):36円(期末36円、中間0円)
■予想配当利回り:3.88%
■株主優待:なし
■連続増配:6期(実績)
東京23区を中心に1都3県で、「GENOVIA」シリーズの投資用新築マンションの企画・開発・販売・管理を手がけている「 グッドコムアセット 」。マンションを法人に販売するホールセール、個人投資家向けのリテールセールス、そして建物管理や賃貸管理などを行うリアルエステートマネジメントという、主に3つの事業を展開しています。
配当については、配当性向30%を基準に実施しています。2016年の上場以来6期連続で増配していて、2024年10月期も前期比1円の増配となる36円(1株あたり)を予定しています(会社予想)。また、自己株式取得による株主還元にも積極的で、2024年9月には90万株を上限とする自己株式の取得枠設定を発表しました。
2024年10月期の第3四半期までの累計期間は、法人向けのホールセールで販売先の選定方法をコンペ方式から1棟単位に変更したり、リテールセールスでは30~40代の安定所得層に向けた提案を強化するなどの施策に取り組みました。この結果、前年同期比で3ケタの増収、2ケタの増益を実現。前期に物件売却の期ずれで売上高、営業利益ともに大きく落ち込んだ反動もあり、通期の連結業績は3ケタの増収増益を見込んでいます(会社予想)。
10月は配当、4月は株主優待!【アイ・ケイ・ケイHD】
■決算月:10月(中間決算:4月)
■株価:799円(10/4終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):24円(期末24円、中間0円)
■予想配当利回り:3.00%
■株主優待:あり
■連続増配:1期(実績)
傘下の事業会社で、国内外の婚礼事業や介護事業、食品事業などを手がけている「 アイ・ケイ・ケイHD 」。九州など地方都市を中心に、独自の設計コンセプトによるウェディング施設を国内では18都市・20店舗、また海外ではインドネシアに6店舗、展開しています(2024年7月末時点)。
同社は期末一括配当で、配当額は安定的で持続的な成長を基本方針として、配当性向40~50%を目安に決定するとしています。また株主優待制度もあり、100株以上で2000円相当、500株以上で3500円相当の自社特選お菓子が、また1000株以上で6000円相当、5000株以上で1万1000円相当の自社特選ギフトがもらえる他、指定のレストランで使える優待券も100株以上で3枚もらえます。株主優待の権利月は4月なので、10月は配当、4月は株主優待と半期ごとにお楽しみがありますよ。
2024年10月期の第3四半期までの累計期間は、主力の婚礼事業で既存店の施行組数は減少したものの、施行単価の増加により売上高・営業利益とも前年同期比でプラスとなり、全体では前年同期比で増収かつ2ケタの増益となりました。通期の連結業績については、増収増益を見込んでいます(会社予想)。
連結業績の上方修正&期末配当の増額を発表!【アールエイジ】
■決算月:10月(中間決算:4月)
■株価:914円(10/4終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):36円(期末21円、中間15円)
■予想配当利回り:3.93%
■株主優待:なし
■連続増配:2期(実績)
主に東京都と千葉県で、居住用不動産や店舗などの賃貸仲介業務を手がける「 アールエイジ 」。自社所有物件の運営などを行う運営管理事業と、賃貸用事業マンションの開発を行う開発販売事業の2事業を展開していて、仲介事業を通じて把握したユーザーニーズを、物件提案や開発販売事業での企画にフィードバックできる点を強みとしています。
2024年10月期の第3四半期までの累計期間は、運営管理事業で安定収益を確保するとともに、開発販売事業では都心部の優良な賃貸事業用不動産の企画開発に注力しました。この結果、開発販売事業の売上高と利益が期初予想を上回る見込みとなったとし、第3四半期決算の発表時に、今期の連結業績を上方修正。修正後の通期の連結業績は、2ケタの増収増益を見込んでいます(会社予想)。
また、併せて期末配当も上方修正し、年間配当は前期比3円増の1株あたり36円を予定しています(会社予想)。同社の株主還元策は、企業体質の強化と将来の事業展開のための内部留保の充実を図るとともに、業績に応じた安定的な配当を行うことが基本方針です。過去3期の配当性向はそれぞれ32.1%(2023年10月期)、26.3%(2022年10月期)、34.4%(2021年10月期)となっています。
「表面」の新しい価値を創造する企業【ナトコ】
■決算月:10月(中間決算:4月)
■株価:1451円(10/4終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):50円(期末25円、中間25円)
■予想配当利回り:3.44%
■株主優待:なし
■連続増配:――
1948年に「名古屋塗料」として創業し、1998年から現在の社名になった「 ナトコ 」。「あらゆる表面のリノベーション&イノベーションカンパニー」というビジョンを掲げています。現在は幅広い用途に対応できる塗料を製造販売する塗料事業、コーティング剤などのファインケミカル製品を扱うファインケミカル事業、そして、高性能の蒸留設備を利用して、使用済み溶剤の回収・リサイクルなどに携わる蒸留事業の3事業を展開しています。
同社の配当の基本方針は、持続的な安定配当です。具体的には、今後の事業計画や収益環境の変化などを勘案して実施するとしていて、2024年10月期は期末と中間期で1株あたり各25円、合計50円を予定しています。
2024年10月期の第3四半期までの累計期間は、塗料事業では金属用、建材用のどちらの分野でも前年同期比で売上高が増加し、セグメント利益も増加しました。一方、ファインケミカル事業は売上高は前年同期比でわずかに増加したものの、原材料費や輸送コストなどの増加でセグメント利益は大きく減少。また、蒸留事業は売上高、セグメント利益ともに減少しました。この結果、前年同期比では増収増益となり、通期の連結業績も同様に増収増益を見込んでいます(会社予想)。
前期からの配当方針変更で配当が増額!【巴工業】
■決算月:10月(中間決算:4月)
■株価:4170円(10/4終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):126円(期末63円、中間63円)
■予想配当利回り:3.02%
■株主優待:あり
■連続増配:4期(実績)
「 巴工業 」は、機械製造販売事業と化学工業製品販売事業という2つのコアビジネスを展開しています。機械製造販売事業では、遠心分離機をはじめとする各種分離機や応用装置などを製造・販売。また化学工業製品販売事業では、合成樹脂や化学工業薬品、無機材料、電子材料などの輸出入と販売を手がけています。
同社は、2023年12月に株主への利益還元を一層充実させることが重要と考え、配当方針の変更を発表。新たな方針では、2025年10月期を最終年度とする中期経営計画の期間中は配当性向40%以上を目標に安定的な配当を実施するとしています。
その結果、前々期⇒前期では1株あたりの配当金が53円⇒110円に増額。2024年10月期については、前期比10円増配となる126円を予定しています(会社予想)。株主優待制度もあり、100株以上で1本、300株以上で2本のワインがもらえます(今期は6ヵ月以上の継続保有が優待取得の条件)。
今期の第3四半期までの累計期間は、機械製造販売事業と化学工業製品販売事業の販売がともに伸長し、前年同期比で2ケタの増収増益となりました。通期の連結業績については、増収かつ2ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。
いかがでしたでしょうか? 配当金に注目すると、値上がり益とはまた違った株式投資の魅力が見えてきます。”とらぬ狸の皮算用”ではないですが、「今月、このくらい配当をもらったら♪」と計算してみるのも楽しいですよ。気になる銘柄があったら、ぜひ検討してみてくださいね。