12月の株主優待は全部で約200銘柄。1年では3番目に優待の多い月で、自社商品詰め合わせに株主優待券、QUOカードなど、さまざまな優待が豊富に揃っています。その中から今回は、お米がもらえる「木徳神糧」、買い物にも飲食にも使える優待券の「不二家」など、見逃せない6銘柄の情報をお届けします!
※日興フロッギーで購入して優待をもらう場合には、保有する株式が12月24日(火)までに単元株以上になるよう購入してください。
※現時点では、NISA口座で買付したキンカブは同一年内に単元株数に達した場合のみ、単元株に振り替えられます。複数年にまたがった買付けで単元株数に達した場合は、振り替えは行われず、従って株主優待を受け取ることはできません。
※単元未満株の優待(端株優待)であっても、日興フロッギーでは単元株数以上保有していないと優待はもらえません。
お米の会社からお米がもらえる!【木徳神糧】
■優待権利月:6月/12月(年2回)
■最低投資金額:56万6000円(11/27終値5660円×100株)
■配当金額(会社予想):100円
■予想配当利回り:1.76%
1882年に米穀商「木村徳兵衛商店」を開業し、2000年に当時の「木徳」と「神糧物産」が合併して誕生した「 木徳神糧 」。現在は、家庭用・業務用の精米の製造販売などを手がける米穀事業が中心で、日本の主食であるお米の安定供給に力を尽くしています。
また、前期比20円の増配も予定しています。2024年12月期は、第3四半期決算発表より少し前のタイミングで、新米調達の前倒しを実施したことや、鶏卵事業を営む連結子会社の吸収合併で想定以上の成果を得られたことなどにより、通期の連結業績における各利益の見込みを上方修正。修正後の連結業績は、増収ながら2ケタの減益を見込んでいます(いずれも会社予想)。
株主優待は、今回から一部を変更。新たな制度では、12月は100株以上で一律2000円相当の米穀製品などがもらえます。たとえば、昨年12月の100株保有時の優待品は山形県産の「洗わず炊ける つや姫」(5kg)でした。また、3年以上継続保有した場合は、4000円相当の米穀製品などがもらえます。
6月はこれまで通り200株以上で2000円相当の米穀製品など、400株以上では4000円相当の米穀製品など(うち2000円相当は切り餅)ですが、社会貢献活動への寄付も選択可能です。今年の米不足の記憶も新しい昨今、優待でお米がもらえるのはありがたいですね。
お持ち帰りでも、レストランでも【不二家】
■優待権利月:12月
■最低投資金額:26万7500円(11/27終値2675円×100株)
■配当金額(会社予想):30円
■予想配当利回り:1.12%
1910年に、横浜の洋菓子店からスタートした「 不二家 」。おなじみのショートケーキは1922年に1個8銭で発売していて、その歴史はなんと100年以上! 現在は「不二家洋菓子店」やレストラン運営などを行う洋菓子事業と、「カントリーマアム」「ルックチョコレート」といったお菓子の製造・卸売、「ネクター」などの飲料の卸売を行う製菓事業などを手がけています。
2024年12月期の第3四半期までの累計期間は、洋菓子事業では商業施設などに冷凍スイーツ自動販売機を設置して販路の拡大に取り組み、製菓事業では技術力を活かして朝食需要を見据えて食物繊維入りのソフトクッキー「モーニングマアム」など、新たなカテゴリーの製品を発売しました。こうした取り組みにより、通期の連結業績については増収かつ3ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。
優待内容は、不二家グループの店舗で使える500円分の株主優待券です(一部店舗を除く)。100株以上で6枚、500株以上で8枚、1000株以上では12枚もらえます。
1枚が500円分の券なので、たとえばお菓子を少しだけ買いたいというときなどにも使いやすそうですよ。
優待で気になる新商品をお試し!【ライオン】
■優待権利月:12月
■最低投資金額:17万7900円(11/27終値1779.0円×100株)
■配当金額(会社予想):27円
■予想配当利回り:1.51%
「クリニカ」や「キレイキレイ」「ソフラン」「バファリン」など、生活に欠かせない一般消費財ブランドの商品を多数展開している「 ライオン 」。また、海外事業や産業用品事業も展開しています。
2024年12月期第3四半期までの累計期間は、国内事業では一般用消費財が前年同期比で減収となりましたが、価格転嫁などにより大幅増益となりました。また、海外事業が売上高・利益共に好調で、特に東南・南アジアではタイが牽引しました。この結果、第3四半期決算は前年同期比で増収、かつ2ケタの増益となりました。
通期の連結業績についても、増収かつ2ケタの増益を見込んでいます。また、前期比1円の増配も予定していて、実現した場合は9期連続の増配となります(いずれも会社予想)。
優待内容は、100株以上で新製品を中心とした自社商品の詰め合わせです。たとえば前回は、ハミガキの「システマハグキプラスハミガキ」や「キレイキレイ薬用泡ハンドソープ」など全5品でした。これまで使ったことのない製品や新しい製品を気軽に試せるのは嬉しいですね!
なお、2025年以降は株主優待をもらうには100株以上を1年以上継続して保有する、という条件に変わります。「来年も欲しい!」という人は、権利確定後も株式を売却せずに保有し続けましょう。
超お得な「お楽しみ詰め合わせパック」も!【ルックHD】
■優待権利月:12月
■最低投資金額:25万4200円(11/27終値2542円×100株)
■配当金額(会社予想):100円
■予想配当利回り:3.93%
「 ルックHD 」は、1962年設立の「レナウンルック」から続く会社です。現在は純粋持株会社として、「ルック」「A.P.C.Japan」といったアパレル企業をはじめ、グループ会社の経営管理などに携わっています。
2024年12月期は、韓国での売上総利益率の低下や欧州での卸売販売の減少の影響により、第2四半期決算の発表に先立って、通期の連結業績見込みを下方修正。修正後の連結業績は、増収ながらも2ケタの減益を見込んでいます。一方、配当については前期比20円の増配を予定しています(いずれも会社予想)。
株主優待は、100株以上で4000円分、400株以上で8000円分の株主優待商品券です。3年以上継続保有すると、100株以上は5000円分、400株以上は1万円分に優待金額がアップします。
株主優待商品券は、自社オンラインショップや一部の実店舗で、衣類や雑貨などの買い物に使えますが、注目は自社サイト内の「株主優待商品交換サイト」での利用です。「イル ビゾンテ」「マリメッコ」「クラウス ポルト」「A.P.C.」のブランドから選べる「お得なお楽しみ詰め合わせパック」があり、たとえば「4000円のお楽しみ詰め合わせパック」でマリメッコを選ぶと、1万円相当のマリメッコの商品をもらえます。「お楽しみ詰め合わせパック」では個々の商品は選べませんが、このお得度は見逃せないかも!?
和洋中、優待でさまざまな美味しさを【すかいらーくHD】
■優待権利月:6月/12月(年2回)
■最低投資金額:22万3800円(11/27終値2238.0円×100株)
■配当金額(会社予想):17.5円
■予想配当利回り:0.78%
「ガスト」をはじめ、和・洋・中からカフェ業態までさまざまなタイプの外食店舗を展開している「 すかいらーくHD 」。2024年10月末時点のグループ全体の店舗数は、国内外合わせて3049店舗です。
2024年12月期第3四半期までの累計期間は、昨年秋のメニュー改定効果で客単価が上昇し、小皿商品の充実などがプラスに働いて来店頻度も増加。また、20店舗の新規出店や52店舗の改装なども行い、これらの取り組みにより前年同期比で2ケタの増収、3ケタの増益を実現しました。なお、通期の連結業績も2ケタの増収、3ケタの増益を見込んでいて、前期比10.5円の増配も予定しています(いずれも会社予想)。
株主優待は12月と6月で、100株以上で2000円分、300株以上で5000円分、500株以上で8000円分、1000株以上で1万7000円分の株主優待カードを年2回もらえます。利用は500円単位で、店内利用に加えてテイクアウトもOK。ただし、通販や売店商品、宅配は利用対象外です。
「ガスト」や「バーミヤン」「夢庵」に「から好し」など、自社グループの多様な店舗で利用できるのが魅力です(一部除外店舗あり)。カードタイプなので、いつでも使えるようにお財布に入れておくと良さそうですね。
コンビニでの買い物に便利なQUOカード【小田原機器】
■優待権利月:12月
■最低投資金額:13万5000円(11/27終値1350円×100株)
■配当金額(会社予想):26円
■予想配当利回り:1.92%
「 小田原機器 」という社名は知らなくても、路線バスを使う人なら実はお世話になっているかも!? 「小田原機器」は路線バスの運賃箱やキャッシュレス決済端末などを手がけている会社で、北海道から沖縄まで、全国の地方自治体やバス業者に納入実績があります。また、これまで培ってきた路線バス業界の知見を活かして、地域交通活性化のコンサルティング事業などにも携わっています。
2024年12月期の第3四半期までの累計期間は、7月の新紙幣の発行を契機としたバス運賃箱の更新需要があり、生産量を高めて順次納入を進めました。これにより、前年同期比では3ケタの増収、かつ黒字転換を実現。なお、通期の連結業績は2ケタの増収営業増益ながら、純利益については2ケタの減益を見込んでいます(会社予想)。
株主優待は昨年から導入していて、100株以上で2000円分、500株以上で3000円分のQUOカードがもらえます。QUOカードは、大手コンビニ3社や書店をはじめ、一部のファミレスやドラッグストアなど全国約6万店舗で利用できるのが魅力です。特に、少額の買い物も多いコンビニでは、QUOカードがあれば小銭を取り出す手間要らず。100株保有でも2000円分あるので、コンビニ利用なら十分使いでがありそうですね。
いかがでしたか? 生活用品に外食や買い物がお得になる優待券など、バラエティに富んだ12月の株主優待。興味があるのにこれまで優待投資は未経験という方も、欲しい銘柄が見つかったら2024年の最後にぜひ挑戦してみては?