12期連続増配に配当性向100%も! 1月の配当金銘柄6選

今月の配当タヌキの皮算用/ 日興フロッギー編集部吉本ユータヌキ

日興フロッギー(キンカブ)では、単元未満でも保有株数に応じた配当を受け取れます。今月は、決算期が1月で配当を実施している銘柄の中から、配当が魅力的で、業績予想も好調な6銘柄の情報をお届けします。

※決算期が1月の上場株式のうち、配当利回りが3%以上(12/30終値時点)あり、営業利益が減益予想でない銘柄を選定
※特別に記載がない場合、権利付最終日は1月29日(水)です
※キンカブの株式は当社名義のため、配当金については一旦当社が受領後にお客さまのお取引口座に入金という事務手続きを経ます。そのため、発行会社の配当金支払日より数日~数週間遅れてのご入金となります
カエル先生の一言

配当性向は、その期の純利益(税引後利益)から、配当金をどのくらい支払っているかを%で表したものです。
配当性向(%)=1株あたりの配当額÷1株あたりの当期純利益×100
会社が1年間で儲けたお金からどれだけ配当金として株主に還元しているかは、配当性向を見ることでわかります。また配当性向とともに株主還元の状況を表す指標として、近年はDOE(Dividend on equity ratio)を採用する企業も増えています。
DOE(%)=配当総額÷株主資本×100
DOEは株主資本に対して企業がどの程度、株主の配当に回したのかを示す指標ですが、純資産を分母とした純資産配当率(=配当総額÷純資産)で計算する企業もあります。
配当利回りは、購入した株価に対し、1年間でどれだけの配当を受けることができるかを示す数値です。
配当利回り(%)=1株あたりの年間配当金額÷1株購入価額×100
配当金額が同じで購入株価が高いと配当利回りは下がり、購入株価が低いと配当利回りは上がります。

1000株以上で魚沼産コシヒカリの優待も!【積水ハウス】

■銘柄名(コード):積水ハウス(1928)
■決算月:1月(中間決算:7月)
■株価:3782円(12/30終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):129円(期末65円、中間64円)
■予想配当利回り:3.41%
■株主優待:あり
■連続増配:12期(実績)

テレビCMなどでもおなじみの大手ハウスメーカー「 積水ハウス 」。

累積建築戸数は261万8137戸(2024年1月末時点)で、世界のハウスメーカーNo.1をうたっています。事業内容は、オーナーが保有する土地に戸建住宅や賃貸住宅の建築を請け負う「請負型ビジネス」、リフォームなどを行う「ストック型ビジネス」、土地の取得から始める「開発型ビジネス」など。国内に加えて、アメリカ、オーストラリアなど世界5ヵ国でも事業を展開しています。

2025年1月期の第3四半期までの累計期間は、請負型、ストック型、開発型のいずれも前年同期比で増収となり、全体では2ケタの増収、2ケタの増益となりました。通期の連結業績についても、2ケタの増収、1ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。

配当については、従来からの「中期的な平均配当性向40%以上」という方針に加えて、今期からは1株あたりの年間配当金の下限を110円と定めています。この方針に基づき、今期は1株あたり129円の配当を実施する予定です(会社予想)。

さらに株主優待制度もあり、1000株以上の保有を対象に、1月の権利月で魚沼産コシヒカリの新米5kgをもらえます。必要投資金額は300万円以上とハードルは高めですが、キンカブなどを利用してコツコツ購入していく方法もありますよ。

「終活」に関わるサービスを提供【鎌倉新書】

■銘柄名(コード):鎌倉新書(6184)
■決算月:1月(中間決算:7月)
■株価:559円(12/30終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):20円(期末20円、中間0円)
■予想配当利回り:3.57%
■株主優待:なし
■連続増配:3期(実績)

1984年に、仏壇仏具業界向け書籍の出版社としてスタートした「 鎌倉新書 」。

現在は、日本最大級の葬儀相談・依頼サイトの「いい葬儀」、僧侶を手配する「いいお坊さん」といった葬祭事業を中心に、お墓や散骨、仏壇、相続など、さまざまな方向から「終活」に関わるサービスを提供しています。

現在は、2027年1月期を最終年度とする3カ年中期経営計画が進行中です。10年後の社会への終活インフラの浸透に向けて、既存事業の領域の拡大と新領域サービスを探索するなどこの3カ年での基盤整備に力を入れています。その一環として、新たな配当方針(株主還元方針)も発表済みです。

最終年度までの3年間の限定措置ですが、これまでの方針を変更して、配当性向100%または1株あたり20円のいずれか低いほうを配当とするとしています。この方針により、今期の配当は前期の4円から大幅増配となる20円を予定しています(会社予想)。

なお、2025年1月期第3四半期までの累計期間は、葬祭事業の好調に加えて近年取り組んでいる官民協働事業も高い伸び率を示し、前年同期比で2ケタの増収増益を実現。通期の連結業績も2ケタの増収増益を見込んでいます(会社予想)。

2026年1月期まで配当性向100%【ライトワークス】

■銘柄名(コード):ライトワークス(4267)
■決算月:1月(中間決算:7月)
■株価:1086円(12/30終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):44円(期末33円、中間11円)
■予想配当利回り:4.05%
■株主優待:なし
■連続増配:――

ITを活用した企業の人材開発支援などを手がけている「 ライトワークス 」。

eラーニングの配信やタレントマネジメントといった能力開発の一連の流れをまとめて管理できる統合型LMS(学習管理システム)「CAREERSHIP」は、国内企業を中心に累計1500社以上の導入実績があります。

また、学校や学習塾向けの「OLECO」と子どもがいる家族向けの「クラウティ」という、2つのオンライン英会話サービスも提供しています。

同社の配当政策は、M&Aが発生しない場合には連結配当性向100%を目標として配当を実施するというのが基本方針です。

ただし、この方針は2026年1月期までで、その後については再度検討するとしています。この方針に基づいて、2025年1月期は年間44円(1株あたり)の配当を実施する予定です(会社予想)。

2025年1月期の第3四半期までの累計期間は、「CAREERSHIP」もオンライン英会話サービスも売上高は順調で、前年同期比で2ケタの増収・営業増益となりました(純利益は前年同期比1.3%減)。

通期の連結業績は、2ケタの増収ながら2ケタの減益を見込んでいます(会社予想)。なお、減益の理由は前期の特別利益の計上によるもので、その影響を除くと前期比では増益となります。

10期連続で増配を達成!【アルトナー】

■銘柄名(コード):アルトナー(2163)
■決算月:1月(中間決算:7月)
■株価:2102円(12/30終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):80円(期末40円、中間40円)
■予想配当利回り:3.80%
■株主優待:なし
■連続増配:10期(実績)

経営理念として「エンジニアサポートカンパニー」という言葉を掲げている「 アルトナー 」。

契約を結んだエンジニアを企業に派遣する技術者派遣事業が中核で、他に設計開発業務を受注して納品まで行う請負・受託事業も展開しています。エンジニアを正社員として雇用し、研修やセミナーなど個々のエンジニアのスキルアップに力を入れている点に強みがあります。

配当については、配当性向50%をベースとして、前年割れのない配当金額を決定していくというのが同社の方針です。

実際の数値で見ると、2024年1月期の配当性向は75.8%で、2025年1月期は72.1%。金額は、前期比5円の増配となる1株80円を予定しています(会社予想)。また、前期まで10期連続で増配を達成していて、今期の増配が実現すれば11期連続となります。

2025年1月期第3四半期までの累計期間は、技術者派遣事業では技術者ニーズの高まりを受けて稼働率が高水準で推移し、請負・受託事業では積極的な営業展開によって受注プロジェクトへの配属者数が増加しました。

これらの結果、前年同期比で増収かつ2ケタの増益を達成。通期の業績も、増収かつ2ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。

多様な施設の「空間づくり」を手がける【丹青社】

■銘柄名(コード):丹青社(9743)
■決算月:1月(中間決算:7月)
■株価:996円(12/30終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):40円(期末25円、中間15円)
■予想配当利回り:4.01%
■株主優待:なし
■連続増配:――

第二次世界大戦後の東京・上野で、百貨店の店内装飾を手がけたことから始まった「 丹青社 」。

現在は、大手百貨店やイベント施設、飲食店、博物館などあらゆる分野の施設で、「空間づくり」に携わっています。ディスプレイはもちろん、調査・企画からデザイン・設計、制作・施工、運営まで、すべてのプロセスを一貫してサポートできるのが特徴であり強みです。

2025年1月期第3四半期までの累計期間は、商業その他施設事業でホテルやショールーム、大阪・関西万博などの新改装の依頼が増えたことから売上高・利益共に前年同期を上回りました。

チェーンストア事業と文化施設事業も好調で、この結果、前年同期比では2ケタの増収増益となりました。また、好調を受けて通期の連結業績を上方修正し、修正後の連結業績は2ケタの増収増益を見込んでいます(会社予想)。

さらに、業績の上方修正に伴い、期末の配当予想も15円⇒25円に引き上げました。修正後の今期の配当は、1株あたり40円(期末25円、中間15円)となっています。

なお、同社では連結配当性向50%以上を還元目標としていて、今期の配当性向は52.3%になる見込みです(いずれも会社予想)。

「非減配」を掲げる機能水の総合メーカー【OSGコーポレーション】

■銘柄名(コード):OSGコーポレーション(6757)
■決算月:1月(中間決算:7月)
■株価:1064円(12/30終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):40円(期末40円、中間0円)
■予想配当利回り:3.75%
■株主優待:なし
■連続増配:――

1970年に会社を設立し、1974年には初の自社ブランド浄水器を開発した「 OSGコーポレーション 」。

現在は機能水総合メーカーとして、整水器・浄水器や電解水素水生成器などを製造販売するほか、製品のメンテナンス事業や水宅配事業などを展開しています。さらに、食パン専門店「銀座に志かわ」や「元祖 五十番 神楽坂本店」のフランチャイズ運営を行うFOOD事業も手がけています。

同社では、安定的かつ継続的な配当を行うことで株主価値を向上させるとしています。

配当政策の特徴は「非減配」。増配ではなく、減配しないことを明確にうたっていて、実際に2024年1月期まで16年連続で「非減配」を実現しています。なお、同社は期末一括配当で、2025年1月期は期末に1株あたり40円の配当を予定しています(会社予想)。

今期の第3四半期までの累計期間は、水関連機器事業や水宅配事業が好調な一方で、メンテナンス事業やFOOD事業は減収となりました。結果として、営業利益と経常利益は減益となりましたが、増収かつ増益で着地しています。

なお、通期の連結業績は増収かつ3ケタの増益を見込んでいます(会社予想)が、大幅な増益となっているのは前期に特別損失を計上した影響によるものです。
いかがでしたか? 配当金を軸に株式投資を考えると、値上がり益とはまた一味違う投資の魅力が見えてきます。“とらぬ狸の皮算用”ではないですが、2025年は「どのくらい配当がもらえるのかな?」という観点から、銘柄選びをしてみるのもよいかもしれませんね。

配当の内容は2024年12月30日現在の情報を記載しております。本コンテンツ作成後に変更されている場合がありますので、最新の情報については、皆様ご自身でのご確認をお願いいたします。
次回は2/12(水)配信予定です。