2024年11月に実施された米国大統領選でドナルド・J・トランプ氏が再選され、2025年1月20日に米国大統領に就任しました。何かと米国に注目が集まりそうな今月は、本連載でも米国株インデックスをテーマにします。まずはNASDAQ100です。このインデックスを短い言葉で表現するなら、「すごくて身近」です。
すごくて身近な100社
NASDAQは世界最大の新興企業向け市場です。とはいえ、実は米国株の著名な企業の多くがNASDAQに上場しています。日本にいても耳にする機会が多いアップル、マイクロソフト、エヌビディア、テスラ、アマゾン・ドット・コム、スターバックスはすべてNASDAQに上場しています。
NASDAQ上場銘柄で構成される株式指数として「NASDAQ総合指数」もあります。こちらはNASDAQに上場するすべての銘柄で構成されます。NASDAQ100は、NASDAQに上場している金融セクターを除く銘柄の時価総額上位100社の株式で構成される、という非常にシンプルなルールになっています。NASDAQの代表選手を集めた株式指数と理解すればいいでしょう。
NASDAQ100とNASDAQ総合指数、さらに以前ご紹介したS&P500を比較してみましょう。
S&P500は米国企業のみで構成されますので、ピュアな米国株指数とでも言えそうですが、NASDAQ100には米国以外の企業も採用されています。オランダの半導体製造装置企業であるASMLホールディングやアルゼンチンのE・コマース企業であるメルカド・リブレなどがその例です。
セクター別ではハイテクが過半
NASDAQ100のセクター構成を確認すると、全体の約6割を”Technology”が占めているのが目立ちます。米国株で時価総額が大きな企業にはハイテク銘柄が多いです。ハイテクの「テク」は”Technology”です。NASDAQ100はNASDAQ市場で時価総額が大きい銘柄が採用されますから、ハイテク企業が多く採用されます。必然的に”Technology”のウエイトが高くなるわけです。ただし、1銘柄で24%を超えないことと、4.5%以上のウエイトを占める銘柄のウエイト合計が48%を超えないという制約が設けられています。少数の銘柄に極端に偏るようなことがないような配慮と考えられます。先述の通り、金融セクターの採用はありません。
NASDAQ100の中身を確認
組入上位10銘柄を確認しましょう。NASDAQ100は100社で構成されますが、上位10銘柄だけで全体の約半分のウエイトを占めます。銘柄を確認すると、この記事の冒頭でご紹介したアップル、マイクロソフト、エヌビディア、テスラ、アマゾン・ドット・コムが入っています。ほかの5銘柄を簡単にご紹介します。
メタ・プラットフォームズと言われてもピンとこないかもしれませんが、フェイスブックと言えば皆さんご存知でしょう。2022年フェイスブックから社名を変更してメタ・プラットフォームズになりました。ブロードコムはブロードバンド通信やネットワーク機器向け製品を手掛ける半導体メーカー世界大手です。コストコ・ホールセールは、会員制倉庫型ディスカウントショップです。日本でも36店舗で営業しています。アルファベットはグーグルを傘下に持つ企業です。ネットフリックスはビデオ・オン・デマンド・ストリーミング・メディア・サービスを提供している企業です。
このように銘柄を確認していくと投資家としては縁がなくても、そのサービスなどのユーザーになっている企業がたくさんあると思います。NASDAQ100は私たちの生活にもとても身近な存在の企業がたくさん採用されています。「すごくて身近」なのがNASDAQ100です。
リスクを許容できるなら長期投資の強い味方
「すごくて身近」なNASDAQ100のパフォーマンスを確認しましょう。S&P500と5年で比較してみます。総じて言えば、NASDAQ100の方が強いです。しかし、上昇も下落もS&P500より勢いがあることもまた特徴です。特に2022年はそれまでの約2年で大きく上昇した反動で、年初から大きく下落し軟調に終わった1年でした。このような期間に直面するとホールドし続けるのがつらくなってつい手放したくなるものですが、優秀な銘柄たちの集まりは上がり続けも下がり続けもしません。2023年からはS&P500をはるかにしのぐ勢いで上昇し、2024年は史上最高値を何度も更新しています。とはいえ、どこかでまた軟調な局面も来るでしょう。そんな局面で辛抱を覚悟できる方には、NASDAQ100は長期投資の強い味方になる、心強い株式指数と言えるでしょう。
もちろんフロッギーで取引できる
「すごくて身近」なNASDAQ100はもちろんフロッギーでも身近です。フロッギーで取引できるNASDAQ100連動ETFは「 NEXT FUNDS NASDAQ-100(為替ヘッジなし)連動型上場投信 」や「 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジあり 」「 MAXISナスダック100上場投信 」など8本あります。適宜更新されているフロッギーのこちらの記事が便利です。
「すごくて身近」な企業にフロッギーなら100円から取引できるなら、ちょっと買ってみようかなと思いませんか。S&P500よりも値動きが激しいことも、少額ずつ買って行けば気にならず、気長に続けていたら資産が増えているなんて未来がありそうです。中にはNASDAQ100と名前はついていてもレバレッジがかかった銘柄もあります。レバレッジがかかった銘柄を取引する場合は、銘柄によって値動きの性格が異なります。このため、取引前に銘柄ごとの特徴をきちんと把握してください。
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