日興フロッギーの記事から100円単位で金額指定で買える「キンカブ」。その売却方法の一部が、2025年1月27日(月)注文執行分より変更となります。その点について、この記事で解説していきます。
キンカブとは
キンカブは金額・株数指定取引の略で、フロッギーではそのうちの金額指定取引をご利用いただけます(日興イージートレードでは株数指定取引もご利用いただけます)。東証に上場している約3900銘柄を100円以上100円単位の金額指定で買うことができる、当社独自の商品です。
売却方法はどう変わる?
これまで日興フロッギーでは、「全部売却」や「金額指定」という方法で、保有しているキンカブを100円以上100円単位で売却、あるいは全部を売却することができました(TOBなどによる取扱銘柄除外時を除く)。しかし、2025年1月27日注文執行分より、ETF・ETN(上場投資信託・上場投資証券)を除き、売り注文は100円以上100円単位でかつ株数が単元株式未満となる金額の範囲に限定されることになりました。
具体的には、全部売却で売却する場合は、株数が単元株(100株)未満であれば売却できます。一方で、金額指定で売却する場合は、その銘柄の制限値幅の下限値をもとに算出した株数が単元株数(100株)未満となる金額にする必要があります。
値幅制限とは、株式取引において、1日で変動できる株価の上下限を制限したものを指します。投資家を保護する目的で、株価の極端な暴落や高騰を避けるために設定されています。東京証券取引所は以下の表のように制限値幅を定めています。1日のうちではそれ以上価格が変動することはありません。東証のwebサイトで「制限値幅」を確認する
【計算例】株価が300円の株の場合
金額指定で売却する場合について、具体例を挙げて説明していきます。株価(当日基準値)が300円の場合、上記表より制限値幅は上下80円で、下限値は220円です。売却可能金額は、下記計算で求めることが可能です。この場合、売却できる金額の上限は21,890円未満(約73株)となります。キンカブは100円単位の注文であるため、21,800円の金額指定売却は可能となります。
制限値幅:上下80円
下限値:220円
売却スプレッド:0.5%(注文金額100万円超の場合は1%)
売却可能金額<21,890円
また、例えば保有している株数が90株(27,000円)だった場合、全部売却では売却可能ですが、金額指定売却で27,000円分売却しようとしても売却できない点にご注意ください。
上記の計算のように、単純に株価(当日基準値)で計算した株数が100株未満であれば売れるというわけでない点には、注意が必要です。なお、「当日基準値」は通常、その日の終値が翌日の「基準値段」となりますが、取引終了時に特別気配値段が表示されていた場合はその気配値段が翌日の「基準値段」となります。
そのほか、キンカブは定期定額売買の利用を買い注文に限定し、また名称を定期定額買付に変更しました。定期定額買付について詳しくは下記をご覧ください。
ホームページで「定期定額買付」について確認する
「投資の定石! ドルコスト平均法で株を買う方法」を読む
単元株近く保有していたら、単元株振替をしよう!
「単元株近く持っているけれど、いくらまでならキンカブで売れるのかわからない!」という方は、「単元株化注文」や「単元株振替」を使って、単元株にしてから売却するという方法もあります。詳しくは下記記事をご参照ください。
よくあるご質問
Q1.100株(単元株数)未満の株なのに売却できないのはどうしてですか?
A.金額指定売却の場合、お客さまが保有している株数ベースではなく、その銘柄の基準値から計算される下限値をもとに「単元株に達する可能性があるか」が判定されます。そのため、90株、80株だったとしても、下限値で試算して100株以上となるような金額の売却はできません。
Q2.キンカブを保有しているのに「売る」ボタンが出てきません
A.株数に関わらず以下のいずれかの事由に該当することとなった場合は、当該事由が解消されるまでの間、注文の受け付けはできません(受け付けした後に、以下の事由に該当する場合は、当該注文を取り消す場合があります)。
(1)ファイナンス期間中の銘柄で、当社が引受けている銘柄の買付注文
(2)公開買付期間中の銘柄(当社が公開買付けの代理人あるいは復代理人になった場合)の売却注文および買付注文
(3)当社が売買管理上、売買の自粛が必要と判断した銘柄の売却注文および買付注文