2019年にFIREし、配当株と優待株のハイブリット投資をしている専業投資家・ペリカンさん。最終回である今回は、ペリカンさんがもらっている配当額上位10銘柄を教えてもらいました! さらに、ペリカンさんが会社員からFIREし、専業投資家となるまでのストーリーを伺いました。
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404銘柄で651万円の配当金! 2単元以上を長く持つ
今回は、ペリカンさんの配当銘柄のポートフォリオを教えてください!
全体でいうと400銘柄以上、年間の配当金の総額では税引前で651万円をもらえる見込みです。配当金がとくに多いのは、下記の10銘柄です。
すごい……! まとまった株数をお持ちなんですね。銘柄名を見ると、大型株が多いですね。株数を増やすなら、大型株の方が安心なのでしょうか?
株数が多いものは大型株ですね。2単元以上持っていると半分を売る、ということができますから、良い銘柄を買い増しするのはおすすめしたいです。
確かに、1単元だと売る時に迷いますね。
2単元以上あったら売りやすいんです。株価が上がってきたら、半分は利益確定させておこう、ということができます。資産を増やすのであれば、横に広げるのも大事ですが、縦につみあげていく……銘柄の株数を増やしていくのも大事なのかな、と思います。
なるほど……とはいえ、全部で400銘柄以上あると、管理が大変ではないですか?
管理はほぼしていないです。決算シーズンも、ほとんどニュースの見出しをみるくらい。損してでも売るのは、配当金が大して良くない銘柄や、優待目的で買ったのに優待を廃止した銘柄くらい。基本的に長期保有なので、それ以外ではあまり売りません。
ニュースの見出しを見るくらいとは……意外です!
任天堂をきっかけに、配当金の魅力に気付く
そもそも、ペリカンさんが配当株にたどりついたきっかけは何だったのでしょうか。
任天堂です。リーマン・ショックの後にナンピン※していました。株をたくさん保有していたので、配当金が20〜30万円という時もあって。当時は郵便為替を持って郵便局に行って配当金をもらっていて、まとまった現金をもらったことが嬉しかったんです。マインドセットされたのはそこかな、と。
現金でもらって、実感を得たんですね。もらった配当金は何に使ったんですか?
すべて再投資していました。配当金って、タダでもらったお金みたいな感覚があって。タダでもらったお金で投資をするのは嬉しいし、それが増えたらおトクさが倍になるような気持ちになるんです。
会社員からFIREしたペリカンさんの投資スタイル
ペリカンさんは元々会社員だったとのことですが、会社員時代はどのように投資していましたか?
「仕事をしながら株価のことを考えたくない」という気持ちがあって。お金のことを考えて眠れないとか絶対嫌なので、会社員時代から配当株と優待株に投資をしていました。
仕事をしながらハラハラするのは、精神衛生上良くないですよね。
ストック収入など、毎月何もしなくてもお金が入ってくることを目指す、という企業がありますよね。通信費やサブスクなども、そういう類です。精神衛生上すごく楽なので、そういうスタイルを目指しています。
いま、まさにそういうスタイルが叶っているように見えます。配当金と優待で生活している印象です。
そうですね。優待は優待券や図書カードがたくさんあるので、無印のファイルに入れてまとめています。優待券は、ここに入ってる3倍くらいの量を持っていますが、期限が近いものをファイルに入れてるんですよ。
すごい! 編集部には「桐谷さんみたいになりたい」と言っているメンバーがいるので、見せてあげたいです。
優待によって外食費も抑えられているので助かってます。家の冷凍庫も、常にパンパンです(笑)。
夢の優待生活ですね! 近年、FIREに憧れる人も増えてますが、FIREしたきっかけは何だったんでしょうか?
コロナ禍です。コロナ禍前に、転職目的で半年くらい遊ぼうと思っていたことがあったんです。そのタイミングでコロナ禍になりまして。社会情勢的に就職のような雰囲気ではなくなって、株もすごく安くなったので、ありったけ投資しました。
コロナ禍を経て、かなり株価が上がってますよね。その時に投資を始めた人は、大正解というか。
そうですね。それまで投資をやってきて、コロナ禍前でも年間配当金が200万円くらいあったんです。ITバブル崩壊やリーマン・ショックを経験してきて知識もあったので、「なんとかなるだろう」と怖がらずに投資できました。
今から考えると、絶好のタイミングですね! うらやましい~。
「お金に働いてもらう」意識で、まず、買ってみる
フロッギーは少額から取引できることが特徴ですが、読者の方たちへのアドバイスはありますか?
まずは買ってみることが大切だと思います。買うと興味が湧きますし。
初心者の方の中には、いつ買ったらいいのか分からない方もいますけど、どういうタイミングが良いんでしょう?
今です。私はいつもそう思っています。なぜかというと、分からないから。「下がってもいい」と思える銘柄を、経済状況に合わせて買うと良いと思います。
タイミングはそれほど考えなくても良い、という考え方なんですね。
買ったらバラ色、という訳ではないですけどね。買ったものが下がったとしても、それほどヘコまず、「また買えるチャンスが出た」と考えています。あと、「お金に働いてもらう」という意識も大事なのかな、と。
「お金に働いてもらう」って、具体的にはどういうことですか?
お金に働いてもらって得たもの、例えば配当金や利益などは、それをさらに追加の投資に回して、また働いてもらって……と雪だるま式に増やすイメージです。投資を始めてから「金持ち父さん 貧乏父さん」という本を読んだんですが、考え方が参考になると思います。
ベストセラーになった本ですよね。
そうです。「お金のために働く」だけではなく、金持ち父さんの方をイメージして、「お金に働いてもらう」という意識を持つと良いと思います。
配当株や優待株といった「お金」や「生活を豊かにするもの」を生み出すものに投資しているペリカンさんは、まさに「金持ち父さん」の考え方を体現していますね。そんな風になれるように頑張りたいです。改めまして、本日は取材を受けてくださってありがとうございました!
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