ギフトもグルメも優待券も! 3月の優待16選【後編】

優待ライター厳選! 今月の株主優待/ 村里つむぎ日興フロッギー編集部

選べるカタログギフトに、自社商品詰め合わせに、お得な優待券。さまざまな株主優待が約840銘柄も揃う3月の株主優待。【後編】では、今回から株主優待を新設した「セコム」や優待を拡充した「王将フードサービス」、定番の「ANAホールディングス」など、注目したい8銘柄の情報をお届けします!

※特別に記載がない場合、権利付最終日は3月27日(木)です。
※日興フロッギーで購入して優待をもらう場合には、保有する株式が3月25日(火)までに単元株以上になるよう購入してください。
※現時点では、NISA口座で買付したキンカブは同一年内に単元株数に達した場合のみ、単元株に振り替えられます。複数年にまたがった買付けで単元株数に達した場合は、振り替えは行われず、従って株主優待を受け取ることはできません。
※単元未満株の優待(端株優待)であっても、日興フロッギーでは単元株数以上保有していないと優待はもらえません。

スイーツ好きなら見逃せない♪【寿スピリッツ】

■銘柄名(コード):寿スピリッツ(2222)
■優待権利月:3月
■最低投資金額:24万500円(2/26終値2405.0円×100株)
■配当金額(会社予想):28円
■予想配当利回り:1.16%

“お菓子の総合プロデューサー”として、全国各地の会社を束ねる、純粋持株会社の「 寿スピリッツ 」。傘下の事業会社は、「ルタオ」で知られる「ケイシイシイ」や「東京ミルクチーズ工場」などを展開する「シュクレイ」、「因幡の白うさぎ」の「寿製菓」など、台湾の会社1社を含めて全17社です。

2025年3月期の第3四半期までの累計期間は、インバウンド売上の増加などにより、売上高および各段階利益ともに四半期ベースで過去最高を更新。また、「シュクレイ」と「ケイシイシイ」ではそれぞれJR新宿駅「イイトルミネ」に新ブランドを出店し、長崎の「九十九島グループ」でもJR博多駅に新ブランドを出店しました。こうした取り組みに加え、商品価格の改定効果もあり、前年同期比では2ケタの増収増益となりました。なお、通期の連結業績については1ケタの増収増益を見込んでいます(会社予想)。

株主優待は、100株以上で3000円相当の自社グループ製品です。

昨年は、「ルタオ」の「小樽色内通りフロマージュミルク」「THE DROS」のフィナンシェ、「KAnoZA」の「奏でるざくり(抹茶ガレット)」の3品でした。さまざまな地域の人気お菓子を一度に楽しめるので、スイーツ好きなら見逃せない優待と言えそうですね。

【新設】備えあれば、安心&安全【セコム】

■銘柄名(コード):セコム(9735)
■優待権利月:3月
■最低投資金額:51万2800円(2/26終値5128円×100株)
■配当金額(会社予想):97.5円(株式分割考慮済)
■予想配当利回り:1.90%

1962年に日本初の警備保障会社として創業した「 セコム 」。今回から新たに株主優待制度を導入します。現在は、会社の基盤であるセキュリティ事業を中心に、防災事業やメディカル事業、保険事業などさまざまな事業を展開しています。

2025年3月期の第3四半期までの累計期間は、主力のセキュリティサービス事業でオンライン・セキュリティシステムの販売が堅調に推移し、価格改定の効果などが見られました。また、防災事業も堅調だったことで、前年同期比で増収増益となりました。なお、通期の連結業績も増収増益を見込んでいます(会社予想)。

詳しい優待内容は、100株以上で3000円相当、200株以上で7000円相当、400株以上で1万5000円相当、600株以上で2万2500円相当、800株以上で3万円相当の自社防災備蓄品です。

200株以上を対象にした長期保有優遇制度もあり、3年以上の継続保有で保有区分ごとに優待金額がアップします。

防災備蓄品の具体的な内容は公表されていませんが、実は同社では防災グッズや非常食といった家庭向けの防災用品も取り扱っています。セキュリティのプロが選んだ防災備蓄品、優待でもらって家庭に備えておくと安心できそうですね。

お好きなギフトが年2回もらえる【日本管財HD】

■銘柄名(コード):日本管財HD(9347)
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:25万5100円(2/26終値2551円×100株)
■配当金額(会社予想):54円
■予想配当利回り:2.11%

2023年4月に、建物管理運営事業などを行う「日本管財」の親会社として設立された「 日本管財HD 」。傘下の事業会社では、建物管理運営事業の他、住宅管理運営事業や環境施設管理事業、不動産ファンドマネジメント事業などを展開しています。

2025年3月期の第3四半期までの累計期間は、すでに管理している案件の契約更改や工事関連業務の受注が順調に推移し、売上高は前年同期比で2ケタ増となりました。一方で、利益については人件費などのコスト増に加えて訴訟関連損失の計上などの影響で、前年同期比で2ケタ減となっています。なお、通期の連結業績は期初の計画から変わらず、2ケタの増収、1ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。

株主優待は、100株以上で一律2000円相当のカタログギフトです。3月と9月の年2回実施なのがうれしい!

しかも、長期保有優遇制度もあり、100株以上を3年以上継続保有した場合、金額が3000円相当にアップします。

気になるカタログの中身は、たとえば前回9月の100株保有の場合、米や惣菜、スイーツなどの食品を中心に、キッチンウエア、生活雑貨など57点でした。バラエティに富んだ内容で、選ぶのに迷ってしまいそうですね。

マツキヨ・ココカラでも使えるポイント【マツキヨココカラ&カンパニー】

■銘柄名(コード):マツキヨココカラ&カンパニー(3088)
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:23万9500円(2/26終値2395.0円×100株)
■配当金額(会社予想):42円
■予想配当利回り:1.75%

ドラッグストアチェーンの「マツモトキヨシホールディングス」と「ココカラファイン」が、2021年に経営統合して誕生した「 マツキヨココカラ&カンパニー 」。全国47都道府県に店舗があり、2024年12月末時点の国内店舗数は両グループ合わせて3494店舗です。

2025年3月期第3四半期までの累計期間は、マツモトキヨシグループ事業は都市部や繁華街の人流拡大やインバウンドを背景に、またココカラファイングループ事業では化粧品売上の伸長などにより、いずれも増収営業増益となりました。前年同期比では、増収かつ営業増益、経常増益を実現しましたが、純利益については減益となりました。なお、通期の連結業績は増収微増益を見込んでいます(会社予想)。

株主優待は、「マツキヨココカラポイント」を100株以上で2000ポイント、500株以上で3000ポイント、1000株以上で5000ポイントです(1ポイント=1円)。

ポイントは、「マツモトキヨシ」や「ココカラファイン」をはじめ自社グループ各店舗で利用できます。自社オンラインストアでも使えるので、近くに店舗がないという人でも大丈夫です。また、ポイントと同等金額を「公益財団法人そらぷちキッズキャンプ」に寄付することもできます。

【高配当】旬のフルーツや多彩な美味が選べる!【エスリード】

■銘柄名(コード):エスリード(8877)
■優待権利月:3月
■最低投資金額:43万5000円(2/26終値4350円×100株)
■配当金額(会社予想):180円
■予想配当利回り:4.13%

1992年に設立した総合不動産会社の「 エスリード 」。現在は、創業以来のマンション分譲事業を中心とした体制から「真の総合不動産会社」への成長を目指していて、大阪・関西万博のシンガポールパビリオン建設や冷凍冷蔵倉庫の開発といったマンション周辺事業やその他の不動産事業の拡大に取り組んでいます。

2025年3月期の第3四半期までの累計期間は、主力の不動産販売事業で従来の個人・法人顧客に加えて国内外の機関投資家などの販売先が増えたことで、前年同期比で2ケタの増収増益となりました。また、通期の連結業績についても2ケタの増収増益を見込んでいます(会社予想)。

予想配当利回りは4.13%(2月26日終値で計算)で、優待だけでなく配当の面でも魅力的な銘柄と言えるでしょう。

株主優待は、100株以上で一律3000円相当のカタログギフトです。

昨年の例で言うと、全42品のすべてが食品・飲料類で、メロンやみかん、りんごといった旬のフルーツをはじめ、牛肉や豚肉、麺類、カレー、惣菜類、ドリップコーヒーなどさまざまな商品が揃っていました。商品によっては「お届け月」が限定されているものもあり、「何を」だけでなく「いつ」もらうのかを考えるのも楽しそうですね。

【拡充】パリっと焼かれた餃子を堪能!【王将フードサービス】

■銘柄名(コード):王将フードサービス(9936)
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:30万3500円(2/26終値3035円×100株)
■配当金額(会社予想):50円(株式分割考慮済)
■予想配当利回り:1.64%

1967年に京都に1号店を出店した「 王将フードサービス 」。餃子を看板商品にさまざまな中華料理を提供するレストランチェーンで、直営・FCを合わせた店舗数は723店舗(2025年1月末時点)です。

2025年3月期の第3四半期までの累計期間は、客数や店内飲食が伸びると共に、テイクアウトやデリバリーも好調に推移。前年同期比では、増収ながら減益という結果になりました。なお、純利益が減益になったのは、前年同期に固定資産の売却益が計上された影響によるものです。通期の連結業績は増収微増益を見込んでいます(会社予想)。

同社は、2024年9月末を基準日に1:3の株式分割を行いましたが、100株では優待内容を据え置くなど全体的に優待を拡充しています。

今回からの内容は、500円分の株主優待券を100株以上で4枚(2000円分)、300株以上で6枚(3000円分)、500株以上で8枚(4000円分)、1000株以上で13枚(6500円分)、2000株以上で25枚(12500円分)、4000株以上で35枚(17500円分)です。

また、3月のみ100株以上で飲食代が5%引きになる株主優待カードも1枚もらえます。利用できるのは、国内の「餃子の王将」「GYOZA OHSHO」の各店舗(一部除外あり)。優待券を返送して、ラーメンパックや餃子の王将辣油などの自社商品詰め合わせを受け取ることも可能です。

飛行機での旅行や帰省がお得に!【ANAホールディングス】

■銘柄名(コード):ANAホールディングス(9202)
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:29万300円(2/26終値2903.0円×100株)
■配当金額(会社予想):50円
■予想配当利回り:1.72%

傘下の事業会社で、「全日本空輸」やLCCの「Peach Aviation」などの航空事業を中心に、幅広い事業を展開している「 ANAホールディングス 」。

2025年3月期の通期の連結業績は、増収ながら2ケタの減益を見込んでいます(会社予想)。ただし、第3四半期(10~12月)はインバウンドや国内のレジャー需要によって国際線旅客・国内線旅客が共に好調で、第4四半期もこの傾向が続くと見られることから、第3四半期決算発表時に、通期連結業績の予想を上方修正。売上高を350億円、営業利益を100億円、経常利益を200億円、純利益を200億円、それぞれ従来予想から引き上げています。

株主優待は、コードシェア(共同運航)便を含むANA国内全路線の片道1区間を株主優待割引運賃で利用できる「株主優待番号案内書」です。

100株以上で1枚、200株以上で2枚、300株以上で3枚、400株以上で4枚+400株超過分200株毎に1枚、1000株以上で7枚+1000株超過分400株毎に1枚など、保有株数に応じて一定のルールで増加する仕組みになっています。

混雑状況によって販売座席数には上限がありますが、大型連休や年末年始といった繁忙期でも利用可能です。また、100株以上でANAグループのホテルや空港内売店、ツアーなどで優待や割引が受けられるANAグループ優待券(優待クーポン18枚)の冊子ももらえますよ。

全国100万店舗以上で使えるギフトカード【アサンテ】

■銘柄名(コード):アサンテ(6073)
■優待権利月:3月/9月(年2回)
■最低投資金額:16万3000円(2/26終値1630円×100株)
■配当金額(会社予想):62円
■予想配当利回り:3.80%

1970年の創業以来、一貫して住宅のシロアリ防除施工サービスを手がけている「 アサンテ 」。現在は、木造家屋を対象とするハウスアメニティー事業と、ホテルや飲食店などの法人所有物件を対象に害虫・害獣対策などを行うトータルサニテーション事業の2事業を展開しています。

2025年3月期の第3四半期までの累計期間は、持続的な成長を目指して営業推進基盤などの強化や生産性の向上、顧客視点に立ったサービスの拡充などを進めてきました。たとえば、昨年4月には企業提携先の拡大に取り組む部署を新設。また、テレビCMや新聞折込などの広告宣伝によって白蟻防除の必要性のアピールにも努めました。こうした取り組みの結果、前年同期比で増収かつ2ケタの増益を実現。通期の連結業績についても、増収かつ2ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。

株主優待は、100株以上で一律1000円分のJCBギフトカードです。優待は3月と9月の年2回実施なので、年間では2000円分がもらえます。

JCBギフトカードは、百貨店やスーパー、家電量販店、ホテル、レストランなど全国100万店舗以上で使えるのがメリット。有効期限はありませんが、いつでも使えるようにお財布に入れておくのがおすすめですよ!

いかがでしたか? 1年でいちばんたくさんの銘柄がそろう3月の株主優待を、2回にわたってお届けしました。欲しい銘柄が見つかったら、この機会にぜひ優待投資をスタートしてみては?

本サイトは、原則として原稿作成時点における情報に基づいて、一般口座、特定口座を前提に作成しております。現時点ではNISA口座は、同一年内に単元株数に達した場合のみ、単元株に振り替えられます。複数年にまたがった買付けで単元株数に達した場合は、振り替えは行われず、従って株主優待を受け取ることはできません。記載された価格、数値等は、過去の実績値、概算値あるいは将来の予測値であり、実際とは異なる場合があります。配当、配当利回りについては税引き前の数値であり、最低投資金額は手数料等を考慮していません。投資に関する最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。
優待の内容は2025年2月26日現在の情報を記載しております。本コンテンツ作成後に変更されている場合がありますので、最新の情報については、皆様ご自身でのご確認をお願いいたします。また、優待の内容は代表的な事例をもとに記事を構成しております。詳しくはそれぞれの企業のHP等でご確認ください。
次回は4/1(火)配信予定です。