電子部品専門商社に、まちづくりのプロも! 5月の配当金銘柄6選

今月の配当タヌキの皮算用/ 日興フロッギー編集部吉本ユータヌキ

日興フロッギー(キンカブ)では、単元未満でも保有株数に応じた配当を受け取れます。今月は、決算期が5月で配当がもらえる銘柄のうち、魅力的な配当に加えて、業績予想も好調な6銘柄の情報をお届けします。

※決算期が5月の上場株式のうち、配当利回りが3.5%以上(4/10終値時点)あり、営業利益が減益予想でない銘柄を選定
※特別に記載がない場合、権利付最終日は5月28日(水)です
※キンカブの株式は当社名義のため、配当金については一旦当社が受領後にお客さまのお取引口座に入金という事務手続きを経ます。そのため、発行会社の配当金支払日より数日~数週間遅れてのご入金となります
カエル先生の一言

配当性向は、その期の純利益(税引後利益)から、配当金をどのくらい支払っているかを%で表したものです。
配当性向(%)=1株あたりの配当額÷1株あたりの当期純利益×100
会社が1年間で儲けたお金からどれだけ配当金として株主に還元しているかは、配当性向を見ることでわかります。また配当性向とともに株主還元の状況を表す指標として、近年はDOE(Dividend on equity ratio)を採用する企業も増えています。
DOE(%)=配当総額÷株主資本×100
DOEは株主資本に対して企業がどの程度、株主の配当に回したのかを示す指標ですが、純資産を分母とした純資産配当率(=配当総額÷純資産)で計算する企業もあります。
配当利回りは、購入した株価に対し、1年間でどれだけの配当を受けることができるかを示す数値です。
配当利回り(%)=1株あたりの年間配当金額÷1株購入価額×100
配当金額が同じで購入株価が高いと配当利回りは下がり、購入株価が低いと配当利回りは上がります。

エレクトロニクスの専門商社【ミタチ産業】

■銘柄名(コード):ミタチ産業(3321)
■決算月:5月(中間決算:11月)
■株価:1109円(4/23終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):50円(期末25円、中間25円)
■予想配当利回り:4.50%
■株主優待:なし
■連続増配:――

半導体や電子部品などを扱う電子部品メーカーとそれらを必要とする電機メーカーなどとの橋渡しを行う、エレクトロニクスの専門商社が「 ミタチ産業 」です。

現在の取引メーカーは700社以上で、半導体・電子部品やEMS(受託生産)、組込製品など、扱う商品数は数十万点以上に及びます。国内に6ヵ所、海外にも9ヵ所の拠点を持ち、グローバルネットワークを活かして顧客のものづくりを支援しています。

2025年5月期からスタートした3ヵ年の「中期経営計画2026」では、「長期的視点での財務体質と経営基盤の強化に努め、安定的な配当に配慮するとともに、業績に裏付けされた利益配当を基本とする」という株主還元の方針を明らかにしています。具体的な連結配当性向の目安は30%程度です。この方針に基づいて、今期は前期比5円の増配を予定しています(会社予想)。

2025年5月期の連結業績については、第3四半期決算発表の前に売上高、各利益ともに予想数値を引き上げています。自動車関連顧客の販売・取引の流れを見直したことに加えて、一般向けのEMSなどの堅調な受注などが増額修正の理由です。修正後の通期の連結業績は、3ケタの増収、2ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。

合成樹脂成形品をグローバルに提供【三光合成】

■銘柄名(コード):三光合成(7888)
■決算月:5月(中間決算:11月)
■株価:577円(4/23終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):24円(期末14円、中間10円)
■予想配当利回り:4.15%
■株主優待:なし
■連続増配:4期(実績)

1940年にプラスチック工業部品メーカーとして創業した「 三光合成 」。

創業以来、培ってきた技術をベースに、現在は自動車や情報機器、家電、医療用機器などの部品に用いられる合成樹脂成形品の製造・販売をグローバルに展開しています。また、高精度な金型の設計・製造も手がけています。

同社では、財務体質と経営基盤の強化を図りつつ株主へ安定的な配当を継続し、業績に応じて積極的に還元していくことを利益配分の基本方針としています。ここ数年の配当性向は、2021年5月期の25.7%から、23.6%→23.3%→23.3%と推移しています。

2025年5月期は、前期比4円増となる1株あたり24円の配当を予定していて、配当性向は20.3%となる見込みです(会社予想)。予定通り配当が実施されればは、5期連続の増配となります。

また、2025年5月期の第3四半期までの累計期間は、車両用内外装部品と金型の売上高が国内と北米で増加したものの、欧州とアジアでは減少しました。ただし、セグメント別の利益はいずれも増加し、前年同期比では減収ながらも2ケタの増益となりました。なお、通期の連結業績は増収かつ2ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。

企業のIT課題をまるごとサポート!【パシフィックネット】

■銘柄名(コード):パシフィックネット(3021)
■決算月:5月(中間決算:11月)
■株価:1314円(4/23終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):47円(期末47円、中間0円)
■予想配当利回り:3.57%
■株主優待:なし
■連続増配:7期(実績)

企業が抱えるさまざまなIT課題を包括的にサポートする「 パシフィックネット 」。

主に、企業や官公庁が使用するPC機器の調達・導入からヘルプデスクや故障の対応までを行うITサブスクリプション事業と、使用済みIT機器のデータ消去や処理サービスを行うITAD(IT Asset Disposition)事業を手がけています。

また、子会社を通じて観光案内などで使用されるイヤホンガイドを販売・レンタルするコミュニケーション・デバイス事業も展開。国内の旅行関連市場のイヤホンガイドでは、なんとシェア90%以上です。

2025年5月期の第3四半期までの累計期間は、3事業とも売上高が前年同期を上回りました。また、ITAD事業で採算性の高い使用済みPCを確保したことなどにより利益が拡大し、純利益は前年同期比で2ケタの増益となりました。通期の連結業績についても、2ケタの増収増益を見込んでいます(会社予想)。

同社では、株主への利益還元の安定拡大を目標としています。具体的な配当方針は、配当性向30%以上かつDOE(純資産配当率)5%以上です。この方針に基づいて、今期は前期比6円増の1株あたり47円の配当を予定しています(会社予想)。なお期末一括配当で、予定通り実施されれば8期連続の増配となります。

創立30周年で記念配当を実施!【インテリックス】

■銘柄名(コード):インテリックス(8940)
■決算月:5月(中間決算:11月)
■株価:852円(4/23終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):34円(期末17円、中間17円)
■予想配当利回り:3.99%
■株主優待:なし
■連続増配:――

今年7月に会社創立30周年を迎える「 インテリックス 」。

いち早く中古マンションのリノベーション事業をスタートさせ、現在はアフターサービス保証付きで販売するリノベーション事業分野と、ソリューション事業分野の2分野で事業を展開しています。

2025年5月期の第3四半期までの累計期間は、リノベーション事業分野では、マンション販売の利益率の改善により営業利益が大幅に増加。また、ソリューション事業分野では一棟収益物件の売却などにより、売上高・セグメント利益ともに増加しました。この結果、前年同期比では増収かつ黒字転換を実現。なお、通期の連結業績は増収かつ3ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。

同社の配当政策は、連結配当性向30%を基準とする業績連動型配当の実施に加えて、1株あたり年間20円を最低水準と定めた安定的な配当を行うというものです。

この方針に基づき、今期は普通配当20円に加え、創立30周年の記念配当14円も実施する予定です。これにより、1株あたりの年間配当は34円としています(会社予想)。

一都三県で分譲マンションを建設【ファーストコーポレーション】

■銘柄名(コード):ファーストコーポレーション(1430)
■決算月:5月(中間決算:11月)
■株価:973円(4/23終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):42円(期末42円、中間0円)
■予想配当利回り:4.31%
■株主優待:あり
■連続増配:――

ファーストコーポレーション 」は、一都三県を主な事業エリアとする分譲マンション建設が中心のゼネコンです。

同社は他社に先駆けて、マンション用地を仕入れて、企画から施工まで行う「造注方式」という事業モデルを採用。最短10日間というスピード感で対応する点に特徴があります。

2025年5月期の第3四半期までの累計期間は、売上高が不動産事業、建設事業ともに増加。さらに不動産事業ではセグメント利益が大きく伸びたことから、前年同期比では2ケタの増収増益を達成。通期の連結業績についても、2ケタの増収増益を見込んでいます(会社予想)。

同社では連結配当性向30%以上を目安としていて、今期は前期比11円の増配となる1株あたり42円を予定しています(会社予想)。なお、期末一括配当です。

また、利益還元策の一環として株主優待制度も実施しています。権利確定日は11月末で、500株以上かつ1年以上の継続保有で200円分、1000株以上で3000円分、5000株以上で5000円分のQUOカードがもらえます。

3年以上継続保有した場合は継続保有特典もあり、たとえば500株保有ならQUOカードの金額が3000円分にアップしますよ!

福利厚生サービスの株主優待も!【毎日コムネット】

■銘柄名(コード):毎日コムネット(8908)
■決算月:5月(中間決算:11月)
■株価:780円(4/23終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):31円(期末22円、中間9円)
■予想配当利回り:3.97%
■株主優待:あり
■連続増配:――

日本の未来を担う若者と、応援する人々をつなぎ、地域経済や社会への貢献を目指す「 毎日コムネット 」。

具体的には、学生専用のマンション事業を中心とした不動産ソリューション事業と、学生向けの福利厚生サービスなどを行う学生生活ソリューション事業の2事業を手がけています。

2025年5月期の第3四半期までの累計期間は、課外活動ソリューション部門や人材ソリューション部門で売上高が増加したものの、不動産デベロップメント部門で販売用不動産の売却が減少したことなどにより、前年同期比では減収かつ2ケタの減益となりました。

なお、不動産マネジメント部門は3〜4月、人材ソリューション部門は2〜3月に売上高が集中するため、現時点では通期の連結業績予想を据え置いています。現時点での通期の連結業績は増収増益の見込みです(会社予想)。

同社の配当性向の目標は35%以上です。この方針に基づき、今期の配当は前期比1円増の1株あたり31円を予定しています(会社予想)。

また株主優待もあり、100株以上の保有で、企業向けの福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション(ダイジェストコース)」を1年間利用OK。全国の旅館やホテル、ゴルフ場、映画館、人間ドックなどを会員特別価格で楽しむことができますよ。
いかがでしたか? 配当金には、値上がり益とはまた異なる株式投資の魅力があります。“とらぬ狸の皮算用”ではないですが、「この銘柄を保有していたら、どのくらいの配当がもらえるのかな?」といろいろ検討してみるのもおすすめですよ。

配当の内容は2025年4月23日現在の情報を記載しております。本コンテンツ作成後に変更されている場合がありますので、最新の情報については、皆様ご自身でのご確認をお願いいたします。
次回は6/11(水)配信予定です。