今回お届けするのは、9月期決算の注目配当金銘柄の【後編】です。前編に続き、予想配当利回りが魅力的で、業績予想も堅調な6銘柄をご紹介します。
※特別に記載がない場合、権利付最終日は9月26日(金)です
※キンカブの株式は当社名義のため、配当金については一旦当社が受領後にお客さまのお取引口座に入金という事務手続きを経ます。そのため、発行会社の配当金支払日より数日~数週間遅れてのご入金となります
配当性向は、その期の純利益(税引後利益)から、配当金をどのくらい支払っているかを%で表したものです。
配当性向(%)=1株あたりの配当額÷1株あたりの当期純利益×100
会社が1年間で儲けたお金からどれだけ配当金として株主に還元しているかは、配当性向を見ることでわかります。また配当性向とともに株主還元の状況を表す指標として、近年はDOE(Dividend on equity ratio)を採用する企業も増えています。
DOE(%)=配当総額÷株主資本×100
DOEは株主資本に対して企業がどの程度、株主の配当に回したのかを示す指標ですが、純資産を分母とした純資産配当率(=配当総額÷純資産)で計算する企業もあります。
配当利回りは、購入した株価に対し、1年間でどれだけの配当を受けることができるかを示す数値です。
配当利回り(%)=1株あたりの年間配当金額÷1株購入価額×100
配当金額が同じで購入株価が高いと配当利回りは下がり、購入株価が低いと配当利回りは上がります。
大型フォトマスクでトップクラスのシェアを持つ【エスケーエレクトロニクス】

■決算月:9月(中間決算:3月)
■株価:2910円(8/22終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):128円(期末128円、中間0円)
■予想配当利回り:4.39%
■株主優待:なし
■連続増配:――
スマートフォンやテレビ、パソコンなどに使われるフラットパネルディスプレーの製造用原版となる大型フォトマスクで国内1位、世界2位のシェアを持つ「 エスケーエレクトロニクス 」。
他にも、小型の電子タグ(RFタグ)と読み取り装置の間で情報をやり取りするRFIDを扱う、ソリューション事業などを展開しています。
2025年9月期第3四半期までの累計期間は、売上高の大半を占める大型フォトマスク事業で、韓国や中国市場でスマートフォン向け有機ELパネル用の需要が増加しました。さらに、中国市場でテレビ及び車載パネル向け、日本市場ではVRデバイス向けの液晶パネル用需要が増加したことから、2ケタの増収増益を達成しました。なお、通期の連結業績も、同じく2ケタの増収増益を見込んでいます(会社予想)。
株主還元については、同社では業績の変化を反映させながら、将来の事業展開に備えた内部留保の充実や業績の進展への見通しなどを総合的に考え、継続的に実施することを基本方針としています。具体的には、連結配当性向50%が目安です。この方針に基づいて、今期は前期比19円増配となる1株あたり128円を予定しています(会社予想)。
キャリア転職を強力サポート!【キャリアデザインセンター】
■決算月:9月(中間決算:3月)
■株価:2292円(8/22終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):100円(期末100円、中間0円)
■予想配当利回り:4.36%
■株主優待:2025年9月期は未定
■連続増配:4期(実績)
「いい仕事・いい人生」の企業理念のもと、キャリア志向の高いエンジニアや営業、女性をターゲットとすることで他社との差別化を図っている、求人・求職サービスの「 キャリアデザインセンター 」。
具体的には、「type」や「女の転職type」など、キャリア転職の専門情報サイトやIT業界に特化した人材派遣サービスなどを展開しています。
2025年9月期第3四半期までの累計期間は、人材紹介事業とIT派遣事業が予想を上回る伸びを見せました。また利益面ではIT派遣事業の無期雇用領域における採用を強化する一方で、全体的にはコスト抑制に努めました。
こうした取り組みにより、前年同期比で増収かつ2ケタの増益を達成。同様に、通期の業績についても増収かつ2ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。
同社では、配当性向を普通配当のみで40%以上とし、業績動向や財務状況なども考慮しながら、経営成績に合わせた利益配分を行うことを基本方針としています。
今期は業績が順当に推移していることから、配当の基本方針に基づいて、8月19日に前回予想からさらなる増配を発表。これにより、前期比10円の増配となる1株あたり100円の配当を予定しています(会社予想)。
ゴム関連製品や自動車内装部材などの専門商社【三洋貿易】
■決算月:9月(中間決算:3月)
■株価:1568円(8/22終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):57円(期末29円、中間28円)
■予想配当利回り:3.63%
■株主優待:なし
■連続増配:8期(実績)
1947年の創業以来、ゴム関連製品や化学品、自動車内装部材、電子材料といったさまざまな原材料や機械機器の輸入販売を手掛けている「 三洋貿易 」。
経営資源の最適配分などを目的に、2025年9月期より事業区分をファインケミカル、インダストリアル・プロダクツ、サステナビリティ、ライフサイエンスの4つに変更しています。
2025年9月期第3四半期までの累計期間は、4事業ともに売上高が拡大した一方、人員増や新基幹システムなどの先行投資もあり、サステナビリティ以外の事業では営業減益となりました。
この結果、前年同期比では増収ながらも減益という結果になりました。ただし、通期計画に対する進捗率は順調としています。通期の連結業績については、増収ながら減益を見込んでいます(会社予想)。
同社の株主還元の基本方針は、連結業績と財務状況を考慮した上で継続的な増配・安定配当を行うことです。具体的には配当性向30%以上を目途としていて、減配をしない累進配当を続けるとしています。
この方針に従って、今期は前期比2円の増配となる1株あたり57円を予定しています(会社予想)。また、この配当が予定通りに実施された場合は、9期連続の増配となります。
100円ショップでお馴染みの品々♪【アミファ】
■決算月:9月(中間決算:3月)
■株価:648円(8/22終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):24円(期末24円、中間0円)
■予想配当利回り:3.70%
■株主優待:あり
■連続増配:――
1973年に業務用包装資材の製造卸としてスタートした「 アミファ 」。
現在は、主に100円ショップ向けのギフトラッピング商品やデザイン文具、キッチン・テーブルウエアなどを、すべてオリジナル企画で製造卸をしています。
2025年9月期は、第3四半期決算発表のタイミングで通期の業績予想の下方修正を発表。売上高は過去最高を更新する見込みですが、春先の天候不順の影響で行楽用商品の出荷が予想を下回ったことなどで、当初の予想を引き下げました、また、各利益は売上高の修正と円安による輸入商品の仕入れ価格の上昇などが理由で、前回の数値を大幅に引き下げました。
第3四半期の累計期間は、前年同期比で増収かつ黒字転換となっています。通期の業績予想も、増収かつ黒字転換を見込んでいて、純利益は3000万円を計上する見込みです(会社予想)。
同社の配当は期末一括配当となっていて、今期については1株あたり24円と前期から据え置きとなっています。
また、9月に株主優待もあります。100株以上を3年継続保有で1000円分、1000株以上で3000円分のQUOカードPayがもらえますよ。
12期連続の増配を予定!【オリエンタルコンサルタンツHD】
■決算月:9月(中間決算:3月)
■株価:5940円(8/22終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):220円(期末220円、中間0円)
■予想配当利回り:3.70%
■株主優待:あり(6月)
■連続増配:11期(実績)
傘下の事業会社を通じて、国内外の社会インフラを中心に、企画から設計、建設、保全などまで、さまざまなサービスをワンストップで提供している「 オリエンタルコンサルタンツHD 」。
2025年9月期第3四半期までの累計期間は、主力のインフラ・マネジメントサービス事業で防災・減災関連のハード・ソフト対策業や道路・河川・港湾などの維持管理業務などの受注が国内外ともに堅調で、前年同期比で2ケタの増収増益を達成しました。通期の連結業績については、増収かつ2ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。
同社では、過去の連結業績の推移や今後の見通し、配当利回りや自己資本比率などの指標を総合的に考慮した上で配当を決定することを基本方針としています。配当性向の目安は40%程度です。
この方針に基づき、今期は前期比45円増となる1株あたり220円の配当を予定しています(会社予想)。なお、この配当が予定通り実施されると12期連続での増配となります。
9月30日を基準日として1:2の株式分割を実施予定ですが、配当金額が分割されるのは次回の決算日からです。また、6月に株主優待制度があり、2026年6月に200株以上を1年以上保有した場合は500円分、600株以上で3000円分、2000株以上で5000円分のQUOカードがもらえます。2000株以上を5年以上継続保有した場合は1万円分に増額されます!
グループでさまざまな学習塾を展開【スプリックス】
■決算月:9月(中間決算:3月)
■株価:1236円(8/22終値)
■1株あたりの年間配当金額(会社予想):38円(期末19円、中間19円)
■予想配当利回り:3.07%
■株主優待:なし
■連続増配:――
総合教育カンパニーとして、学習塾・教室事業の運営を中心に、ITコンテンツ事業や検定事業なども展開している「 スプリックス 」。
業界トップクラスの個別指導塾である「森塾」をはじめ、集団指導形式の学習塾「湘南ゼミナール」、大学受験指導塾の「河合塾マナビス」などがあり、2025年6月末時点の在籍生徒数は「森塾」が5万1664人、「湘南ゼミナール」が1万8432人、「河合塾マナビス」が4723人です。
2025年9月期第3四半期までの累計期間は、中核事業である「森塾」で生徒数の好調な推移に加えて、授業料の単価アップが売上に貢献。また、「湘南ゼミナール」と「河合塾マナビス」も生徒数が増加し、「湘南ゼミナール」では生徒一人あたりの単価もアップしました。
これらの結果、前年同期比では増収増益となりました。純利益は4億1700万円です。通期の連結業績は、増収かつ2ケタの増益を見込んでいます(会社予想)。
配当については、2022年9月期以降1株あたり38円が続いていて、今期も1株あたり38円を予定しています(会社予想)。なお、配当性向の実績値は、2022年9月期が40.5%、2023年9月期が116.9%、2024年9月期が132.5%となっています。
いかがでしたか? 日興フロッギー(キンカブ)なら、100円から株が買えて、単元未満でも保有株数に応じた配当がもらえます。豊富な9月決算の銘柄から、気になる銘柄を見つけたらぜひ配当株投資にチャレンジしてみてくださいね。